介護保険はどのようにして利用するのか

 介護保険を利用するには、大きく分けて下記のような方法があります。

①市役所や地元の包括支援センター、居宅支援事業所に相談する。
②入院中の病院の相談員に相談する。
③民生委員からの相談。

①は一番多いのではないかと思います。包括支援センターはなじみが薄いかもしれません。多くは小学校や中学校区に1か所あります。市役所に行けば、地元の包括支援センターがどこにあるかを教えてもらうことができます。居宅支援事業所は包括支援センターよりも多くありますが、「自宅ケアマネ」といわれる事業所もあります。驚かれるかもしれませんが、自宅に事務所を開設しているのです。コロナ禍で在宅やリモートが増えたのもきっかけの一つです。
 注意したい点は、包括支援センターに相談した場合、最初に対応したケアマネジャーがそのまま担当になることが多いのです。(担当ケアマネジャー選定が必要が無いと判断されることが多いためです)
何が問題かといいますと、ケアマネジャーにも専門分野があり、現在の病状とケアマネジャーの専門分野がマッチしないケースもあるのです。

②入院設備のある病院には「地域連携室」「患者支援センター」といった名称の部署があります。退院にむけての調整を行う所で、ケアマネジャーへの相談も行うことがあります。もちろん、通院の時にも相談は可能です。医学的な知識を基にケアマネジャーに相談や依頼を行うので、ある程度の人選の不一致を防ぐことはできます。

③民生委員は住民の生活のための相談や援助をおこなう奉仕者といわれる人たちで、ボランティアです。最近、事件によって取り上げられた保護司と待遇面ではよく似たものです。
 民生委員の職務の一つとして高齢者の生活の確認があります。訪問時におかしいと感じたときは包括支援センターや市役所に連絡が入るようになっています。

 一番大事なのは、介護保険で何がしたいかなのです。デイサービスに行く程度で良いのであれば、特に考えることはないのかもしれません。しかし、中には完全に寝たきり状態で家族では何もできない、徘徊癖がある、色々な悩みがあると思います。そうした問題や不安をしっかりと話すことです。隠し事をして、問題点を表にしないと、ケアマネジャーのミスマッチが出てしまいます。適切なケアマネジャー選任のため、状況をしっかり伝えることが必要です。


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