介護業界の地位向上は見込めるのか⑦ケアマネージャーはなぜ離職するのか

 ケアマネジャーの離職が相次いでいます。理由は色々とありますが
①業務量が多い
②人間関係
③給料などの待遇
④ケアマネジャーの資格更新講習が負担に感じる
⑤現在の業務内容以外のものをしなければならない
⑥人事異動で担当エリアが変わってしまった

①②③はどの職種でもありますね。

 ④⑤⑥に関しては補足します。

 ④ケアマネジャーの更新講習ですが、なんと各都道府県にゆだねられているのです。時間も料金もまちまちです。国家資格であるにもかかわらず、各都道府県にゆだねられているのは何とも奇妙です。
 介護保険の実施主体が都道府県や市町村であることも影響はしていると思いますが、国家制度に基づいて施行されているのに共通カリキュラムが無いのは如何なものでしょうか。
 この更新講習が負担であるという事なのだそうです。まちまちではありますが、概ね50~60時間です。講習によって通常業務ができない日が何日かあるという事で負担に感じるのだそうです。

 ⑤現在の業務内容以外のものをしなければならない。これは併設されているデイサービスの業務を行うことがあります。多いのは利用者の送り迎えです。デイサービスの人手が足りなければ駆り出されることもあります。また、担当する要介護者の行政手続きに付き添う事もあります。当然ながら通常の業務時間が少なくなります。

 ⑥ここ最近は介護業界にもⅯ&Aの波が押し寄せてきており、全国展開の企業に買収されますと生活圏外の地域を担当することもあります。そうなると、ゼロから人間関係を築かないといけないので負担なのだそうです。

 異常の理由で離職していくのです。一般的には「おや?」と感じられることがあるのかもしれませんが、ケアマネジャーにとっては深刻な問題であるのです。


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