米粉から学んだこと

 先日、職場の休憩室でデスクワークをしていた時の話。
休憩室には差し入れのおやつがたくさん置いてありました。そこに、後輩が一人入ってきてそのお菓子を貪り食い始めました。しばらくすると別の後輩が入ってきて、同じようにおやつを貪り食い始めました。夕方5時というおなかのすく時間、若い彼らはお腹が空いていたのでしょう。彼らが去ったあと、机には食べかすや包み紙が散らかっていました。私はその光景をみて、見苦しいと思いました。ですが、人前ではやらないだけで私も同じなのです。

 お腹の調子がすぐれないことが多く自分の食生活を見直そうと努力を続けています。まずは食べすぎることをやめたいと思い、まずは週末の朝食を控えるようにしました。平日食べ過ぎているので土曜日の朝を1食抜いても空腹で耐えられないということはありません。次は昼食前と夕食前にお腹が空くように主食の量を少し減らしました。徐々にお腹がグーとなりお腹がすいたなぁと感じる機会が増えてきています。「食事は習慣」と、ある本に書いてありましたが本当にそうだと思いました。お腹いっぱい食べること、残さず食べることが小さいころからの習慣で十分大人になった今でもやめられないというか、当たり前のようにお腹いっぱい食べていたのです。腹8分目は難しいけど心がけていたのです。

 徐々に調子が良くなり体調も良くなっていた頃、私は趣味の一つであるパン作りを再開しました。イースト菌を使って大きく膨らむ様子が好きで毎週毎週欠かさず作り食べていました。そのパンはおいしくてついつい食べ過ぎているのですが、自分で作っているからいいかと都合よく解釈していました。そしたら、また胃腸の調子が悪くなり始めましたのですが、やめられない。焼き菓子も買ってきては箱が空になるまで食べつくす有様。小麦粉とお砂糖は悪魔の食べ物、おいしすぎる。

 そんなときある講習会で食事の大切さについて改めて勉強する機会に恵まれました。そして、米粉を使ったパンが紹介されていました。そうか、と思い米粉を使ったパンやクッキーを作るようになりました。米粉のおやつは食べ応えがあって少量食べれば満足できることを知りました。それから、手軽に作れるクッキーがお気に入りとなり、ぱくぱくと毎日毎日食べていました。ある時「米粉を自作しよう」と思い立ち、ハンドミキサーとミルサーとすり鉢を駆使し2合分の米粉を半日かけて作り、クッキーにして食べました。味は素朴です。だけど、あんなに手間暇かけて作ったのだからいっぺんに食べたらもったいないし、同じように米粉を作るために手間暇をかけなければなりません。だから、慎重に一回3枚までと決めて慎重に食べるようになりました。
 
 何が悪くて何が良いとかそうゆう問題ではなくて、手間暇をかけるとかけた分だけ大事に食べようと、少しずつ食べるようになりました。結局は自分の問題です。少しくらい不便でも、出来損ないでも、大切に「いただきます」と手を合わせている自分がいました。
 
 小麦粉とか砂糖とかが悪いわけじゃない。スーパーが悪いわけじゃない。だけど、手軽に購入して手軽に食べられるものばかりを選んでいていいのだろうか。感情のまま、無責任に食べ続けてよいのか…。

 米粉作りはしばらく続けます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?