2023年ボカロ10選〜中編〜

どうも、半額(@HANGAKUnnbe)です。
ということで2023年ボカロ10選中編やっていきましょう。中編では年10選の解説に入っていきます。こっから文章量的により強い曲への愛が伝わってくると思います。はじめに的な文章、大体前編で書いてしまったから困ったな。今年(来年)の抱負でも書こうかな。じゃあ2023年は体調不良が続いたから今年は「健康」とかにしとこうかな。

前編→https://note.com/gifted_macaw741/n/n3531f81bee17

(年10選の曲は一切解説してないから別に読まなくてもいいよ)



No.10 いるみね!/オヨイダキビス

今年の10選を破壊した犯人です。
ボカロP12月に本気出し過ぎだって…

元々オヨイダキビスさんは色々なRemixを出していて、自分の原曲の解釈と合う物が多くて注目していたPでした。サウンドもすごい好きなものでしたし。

そして、鏡音誕とクリスマスを兼ねたこの楽曲です。タイトルの『いるみね!』はイルミネーションとかがみねがかかったものらしいです。イントロから目を引くのはキラキラしたシンセサイザーです。ボカロ渋谷系とかのキラキラサウンドが大好物の私にはたまらないサウンドです。そしてそのサウンドの上を歌うのがクリスマスにわくわくしてるリンレンですよ。めちゃくちゃ可愛い……

鏡音が歌う歌詞もまたいいんですよ。めちゃめちゃノリやすい上にしっかり可愛い歌詞で。

ケーキが入る分の
容量はまだまだ
眠くなりそうだけど
見張んなきゃ
きっとヤツは来るから

サンタが来るかどうかを見張るために眠くながらも起きている鏡音姉弟、よい……………こういう鏡音を摂取することで今年も健康に過ごすことができます。

鈴の音と共に降る雪を想う
バースデーが近い僕らの
贈り物は1つずつなんだろか…

誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントを合わせて一つにされるリンレン、可愛い……………
シンセのキラキラサウンドで増幅された鏡音の可愛いが詰まった曲です。

No.9 いっぱいキャパシティ(Disco Remix)/宮守文学

宮守文学さんの『いっぱいキャパシティ』のセルフRemixです。
原曲も、聴こう

あんまり、歌うボイスロイドは好きじゃないんですが、この春日部つむぎの調声は自然で自分の中にスッと入っていきました。

Remixはやっぱり初音ミクと春日部つむぎの関係性がいいですよね〜ミクはつむぎに勉強を教えながら自分の作業を進めている大学生お姉さんでつむぎは試験が迫っててめちゃくちゃ焦ってる高校生って感じの関係性、本当にいいです。MVにある2人の洋服も解釈一致ですごい可愛くて良いです。

歌詞含めこの曲の設定も現役男子高校生としては同意しかないです。高校生、忙しすぎるんですよね。学業もあるし部活もあるし今後の人生に影響するような趣味を始めるのもこの時期です。とにかくやらなきゃいけないこととやりたいことが大量にあってまさに『いっぱいキャパシティ』状態です。世の中の高校生、一緒に頑張ろうね…

この曲の一番好きなところはサビですね。ミクとつむぎのデュエットです。原曲とRemixだとサビのノリやすさが段違いです。そのノリやすいリズム感に加えてミクが一緒に歌うことでボーカルがすごい聴きやすいんですよね。まさにミクがつむぎを手伝ってあげている感じで。私もこういう青春したいよ〜〜〜うわ〜〜〜〜〜


No.8 Better Off Worse /Circus-P

まさか英語曲が年10選に入るなんて思ってもみませんでした。一番自分がびっくりしてる。というか実は私、多分英語曲好きなんですよね。海外の日本とかとは全く違う音楽の形も含めて。KIRAの『Highlight』とかも好きだし。サンクラをボカロの漁り方体系に入れてない以上新曲探しに行くのは難しそうなんですけど、Circus-PとかKIRAとかの曲ぐらいは巡回しようかな。

そんで、この曲なんですけどまずボーカルのflowerの声がいいですよね。タグにも「魂実装済み」とか「神調教」とかがある通り、VOCALOIDでここまで人間に寄せてるのは本当にすごいです。海外Pの調声技術本当にどうなってるんだ…

タイトルの「Better off Worse」なんですけど和訳すると「悪くなった方が良い」なんですよね。flowerにこの言葉ぴったりじゃないですか?(かわいいハナうたとかキラキラポップのflowerも好きですけど)調声もかなりこの雰囲気を大事にしている感じで特に高音部が素晴らしいです。声を捻り出してるが故の悲壮感は本当にこの雰囲気とぴったり合ってます。

あと好きなポイントはサビですね。盛り上がる感じを特に演出してるのがドラムです。このドラムとサビ入りの歌詞のリズム感がこの曲のキャッチーさを生み出してて曲全体が重くなりすぎてないんですよね。もう頭に残りすぎてずっと口ずさんでました。そして、ラスサビ前に一度ボーカルとベースだけになってくれるのでもう一度しっかりラスサビで盛り上がれるような仕組みになってるんですよ。曲の雰囲気とサビのキャッチーさのギャップが見事に刺さった曲でした。


No.7 唱(Solariaカバー)/Creuzer

Creuzerさん④


え?人間???????


って初見時になりました。数々の神調教を聴いてきたボカロリスナーでもこうなるんですよ。(なんならCreuzerさん全カバー巡回したあとにこうなってるので尚更)調声じゃなくて超声ですよ。本当にこれ聴いたときは「人間、もう無理だよ……」ってなってました。この曲は多分ある種のシンギュラリティです。って思ってタグ見たら「技術的特異点」なんて見たことないタグ付いてました。結局人間はSynthesizer Vには勝てません。5年後にはSVに全部淘汰されてるので覚悟しておいてください。

サウンド的には原曲が個人的にかなり好みなんですよね……アラビアンな雰囲気を醸し出しながらもそっちに振り切りすぎておらず、いつものギガサウンドも押し出されてる。

そして、Adoに提供した曲なだけあって、めちゃめちゃ歌声にフォーカスする構成になってるんですよね。完全にAdoの歌声を信頼した形。だからめちゃめちゃ難しいし、カバーがあんまり上がってこないんですよ。ようはAdo専用曲な訳です。

そんなAdo専用曲を軽々と歌い上げるSolariaさんですよ。この曲を知る前はSolariaを知らなかったのは秘密。
なんでこのカバーが成立してるのかの秘密はCreuzerさんの「歌声コピー」とでも言うべきトンデモ調声技術にあります。どうやらそのまんま人間の歌わせ方をそのままSVにコピーさせることができるらしいです。本当に意味がわかりません。特にラップ部分なんかは大体の合成音声が苦手にする部分のはずなんですけど、Sorariaさんは少しアレンジが加えられた上で完璧に歌い上げてます。

そんなSorariaの調声で一番好きなのがその「圧倒感」です。原曲のAdoの歌声にも覇気があって圧倒感があるんですが、それとはまた毛色の違う圧倒感を纏った歌声なんですよ。その圧倒感がこの曲調と非常にマッチしているんです。そんな技術的特異点を是非とも喰らってみてください。


No.6 ちっちゃな私/マサラダ

中編最後の曲はこれ!
『ライアーダンサー』から始まったマサラダさん、確実に今年を代表するボカロPの1人です。今後このレベルの曲をこの投稿頻度で出していくのなら、確実に最大手Pの仲間入りすると思います。なんなら『グッバイ宣言』とか『強風オールバック』とかのレベルのスマッシュヒットを飛ばすと思います。

この曲はそのアイデアが本当にすごいと思います。重音テトの調声によって1人の歌声を「私」と「ちっちゃな私」の2人にわけるって………天才すぎません?????
昨今のSynthesizer Vに代表される合成音声の技術の散歩は確実に作れる音楽の幅を広がることに寄与してるとおもいます。(このアイデアはSVじゃなくてもできそうだけど)あと、天才だと思ったアイデアが間奏部なんですよね。「私」がシンセサイザーのソロをするのに対して「ちっちゃな私」はトイピアノを遅れて弾き出すって……マジで何食べてたらこんなアイデア浮かぶんでしょうね。

もう一つ脱帽したアイデアがラスサビ前の部分の「私」と「ちっちゃな私」の問答ですね。ラスサビに最高潮を持っていけるようにピアノとボーカルだけになるんですが、2人とも同じ言葉を言い合ってるだけなんですよね。でも抑揚に差をつけることで問答をしているようにしている。

私「泣きたい?」
ちっちゃな私「泣きたい」

いや〜〜〜本当にすごい。もうすごいしか言ってない気がします。

ただアイデアだけの作品じゃないのも確かで、「ちっちゃな私」が引き立つように逆に「私」の調声はSVテトが可能にした大人らしい調声になってたり、ラスサビに最高潮を持っていけるように敢えてその前のボーカルだけになる場面で曲全体の最高音を持ってきたり。天才的ないくつかのアイデアとそれを活かすための工夫が積み重なっている曲です。だからこそ、初見時のインパクトと聴けば聴くほど好きになっていくスルメ曲の資質を併せ持った曲だと思います。


中編おわり

ということで10選の枠を争った曲でした。特にNo.10とNo.9は決まらなすぎて先にこの文章を書いてます。つまりこれを書いてる私は10選を決めきれていません。早く決めろ〜!!!
後編は年1選を争った曲の解説やっていきます。


前編→

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