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馬鹿にできなかったガンダムの主題歌

テレビアニメの主題歌って、まあ、時代ごとに大きく変わっています。
曲名や歌詞に、作品名や人物名やロボットや戦艦などの名称を入れる暗黙ルールの時代から、レコード会社ごり押し宣伝にされたり、アイドルの売り込みにされたり、声優さんの営業になったりと。その歴史についてはどうでもいい。
今回のゆる~い息抜きは、ガンダムだ!

基本的に夢酔は宇宙世紀信者なのでアナザーと呼ばれる
「ただロボットにガンダムと付けてプラモデルを売ればいい」
というBANDAIの推しは、個人的に認知しない主義ですので、今回もその流れでよろしく。

ガンダムは70年代後半のテレビアニメだから、基本的にはスポンサーの顔色を窺ったOPソングと、井荻麟(富野由悠季)節炸裂のEDソングである。井荻麟の恐ろしい文学的才能のある歌詞については、いつか暇があったら別義でやりたい。
先を急ごう。
劇場版になったガンダムの歌は、突然、大人向けに変貌を遂げて、当時のませたガキどもを喜ばせた。

作詞・作曲は谷村新司。この当時は、「昴-すばる-」がヒットしていた。
そして歌手は、やしきたかじん。
たぶんだけど、このアダルトなチョイスが、こののちの「宇宙世紀ガンダム」ソングを、大御所起用に切り替えたのだと思う。
劇場三部作の2~3は井上大輔起用。今日でも「哀戦士」は漢字変換できるくらい認知単語だが、その歌はこのときのもの。

7年後の世界を描いた「機動戦士Zガンダム」

OP・EDとも作曲はニール・セダカ。途中で変わったOP「水の星に愛をこめて」は森口博子デビューソング。

Z直後から続く「機動戦士ガンダムZZ」

OPED初期の作詞は、おニャン子全盛期の秋元康。アニメの癖に題名が「アニメじゃない」と攻めている前衛作。

そしてZZから8年後の世界「逆襲のシャア」

まだプロデューサーとかで日本の音楽を商品にして時代を作り、壊して駄目にした小室哲哉になる前のTM-Network。シティハンター同様、いまとなってはこの歌にすがるほど落ちぶれた私見がある。それだけ、この歌は名曲だった。

ガンダムは、本来ここで終わってもよかった。
しかしBANDAIは許してくれなかった。この先も制作されるが、稀有な名曲はときどき出てくるから恐ろしい。
というか、初っ端から出た。

逆シャアから30年後の世界「機動戦士ガンダムF91」

主題歌は森口博子のETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜
作詞 - 西脇唯 / 作曲 - 西脇唯、緒里原洋子 / 編曲 - 門倉聡

実は、その年のNHK紅白歌合戦で歌われています。ガンダム唯一紅白。

その後、大御所チックな方も歌っています。

「機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争」
OP「いつか空に届いて」ED「遠い記憶」  唄 - 椎名恵
「∀ガンダム」
OP「ターンAターン」 唄 -西城秀樹
ED「AURA」 唄 - 谷村新司
「ガンダム Gのレコンギスタ」
劇場版テーマソング「G」 唄-DREAMS COME TRUE
「機動戦士Ζガンダム A New Translation」
劇場版三部作全曲 唄-Gackt

新しい作品のなればなるほど、歌も大人向けでなくなっていくのは、やはり富野由悠季の手を離れて独り歩き(BANDAIとお手々つないで)しているからか。

終われるときに終われず、他人の介在できる自由ある作品は幸せだが、でも、不幸かも知れない。

いっそのこと。

宇宙世紀ガンダム主題歌で大晦日に紅白歌合戦できるんじゃないか、BS11さん。バックモニターに映像流せばセットもいらないぜ。1時間番組として、勝手な選曲は、こうだ。

【白組】
1.アニメじゃない -夢を忘れた古い地球人よ-/新井正人
  (機動戦士ガンダムZZ)
2.破線の涙/山崎まさよし(機動戦士ガンダムthe ORIGIN)
3.Metamorphoze ~メタモルフォーゼ~/Gackt
  (機動戦士Ζガンダム A New Translation星を継ぐ者)
4.merry-go-round/CHEMISTRY(機動戦士ガンダムUC)
5.BEYOND THE TIME ~メビウスの宇宙を越えて~/TM NETWORK
  (機動戦士ガンダム逆襲のシャア)
【紅組】
1.MEN OF DESTINY/MIO(機動戦士ガンダム0083)
2.流星のナミダ/栗山千明(機動戦士ガンダムUC)
3.ふたりのまほう/May J(ガンダム Gのレコンギスタ)
4.限りなき旅路/奥井亜紀(∀ガンダム)
5.ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜/森口博子
  (機動戦士ガンダムF91)
【混合】
1.哀戦士
2.翔べ!ガンダム
 
組み合わせ的にもいいんじゃないですか。
BS11さん、アニゲーイレブンでやっちゃいな♪

最後に、森口のデビュー曲でお別れしよう