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嵯峨野小倉山荘色紙和歌異聞~二十二の歌~

《風神雷神》 原作:文屋康秀
風神「たいくつやな。いっぱつ吹いてかましたろか。ブヲー」
雷神「やめときぃや、風の神さん。いまどき流行らんで。やっぱりこれとちゃうか? カ・ミ・ナ・リ! ゴロゴロピカピカ、ゴロゴロピカピカ、ドンドン!」
風神「雷神さん、ROCKしてるな~。どないや、一緒にコラボしよか?」
雷神「ええなぁ。よっしゃぁ! いっちょかましたろ」
⋘おらぁ~! ブヲー。ゴロゴロピカピカ!ブヲー。ゴロゴロピカピカ、ドンドン!⋙
山の神さん「うるさい!! しずかにしい!! 昼寝もでけへん。しまいにゃ、シバくで!!!」
雷神「ウワぁ~、山の神さん本気で怒ったで。」
風神「恐い~、山の嵐や。早よ逃げよ!」

定家「吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ。
ま、ほんまに怖い話や」
蓮生「山の神さんは怖い! うちもおるで」
定家「空、何処の家におる、ここの家にも」
蓮生「触らぬ神に祟りなし」
定家「くわばら、くわばら」
~ちょっと、あんたぁ、何処におるん? 用があるんやで!~
定家、蓮生「そうら、きよった。は~い、すぐいきます!」

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