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嘘伝説シリーズ⑥「恐怖のくしゃみ」

これは嘘なのですが

闇の中で、ひときわ不気味な静けさが漂っていた。ある夜、街を歩く人々が不気味な噂を耳にした。それは、くしゃみに関するものだった。伝説によれば、深夜に一人でいるときにくしゃみをすると、そのくしゃみに悪魔が宿るというのだ。誰もがそれを笑い話として聞き流したが、その後、不可解な事件が次々と起こるようになった。

ある若い女性が夜道を歩いていると、突然激しいくしゃみが襲った。彼女は何事かと驚き、身をかがめた瞬間、そのくしゃみは彼女の体内に悪魔の魂を宿し込んだ。彼女は狂気に取り憑かれ、街の人々を恐怖に陥れるようになった。彼女の眼差しは氷のように冷たく、その口からは悪魔の言葉が流れ出したという。

次に、ある男性が自宅で一人くしゃみをした。その瞬間、彼の姿が何者かに取り憑かれた。彼は鏡を見るたびに、自分の姿が変わっていくのを目撃した。彼の肌は灼熱の炎に包まれ、その目は闇の中に魂を呼び寄せるように輝いていた。彼の口からは、地獄の業火のような熱い息が吹き出し、彼のまわりには不気味な影が漂っていた。

噂は広まり、人々は深夜のくしゃみを恐れるようになった。夜に一人でいることさえ恐れるようになり、家に篭る者も増えていった。しかし、それでも事件は止まなかった。ある夜、街は深い闇に包まれ、街灯も一つ残らず消えてしまった。人々は恐怖に震え、その中でひとり、ひとりと悪魔のくしゃみを我慢しようとするが、その努力も虚しく、街は悪魔の支配下に置かれた。

やがて、街の人々はくしゃみを封じる方法を探し始めた。しかし、その過程でさらに恐ろしい真実が明らかになった。くしゃみを封じることはできないのだというのだ。悪魔はその力を増幅させ、街に恐怖をまき散らし続けた。人々は絶望の淵に立たされ、闇の中で叫び続けたが、その声は悪魔に呑み込まれてしまった。

そして、その街は永遠の悪夢に包まれた。悪魔のくしゃみが街中に響き渡り、人々は絶望の中で苦しんだ。何度も試みられた封印の儀式も、絶望の淵に沈んでしまった。悪魔は街を支配し、その暗黒の中で、人々の悲鳴が永遠に響き渡るのだった。

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