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ものってなあに?

3ヶ月前に闘病の末、母が旅立ちました。
亡くなった直後よりも今の方が寂しい。
四十九日が過ぎたんだからと言って
父が母のものをゴミ袋に雑に詰め始めた。
弟に連絡したら、弟にも説得させられて
3日間に渡って母のものを沢山捨てた。
父と弟はそれをすることですっきりするかもしれないけれど、私はもっと寂しくなると感じていたから嫌だった。
でも最終的には「折れてほしい」と言われて
しかたなくした行動だった。

母は亡くなる1年前には「終活しやな」と言って自分のものを片づけていた。
着物だって洋服だってタンスだって…。

でも、母の机の引き出しには綺麗に私が昔からの渡した手紙などはちゃんと残してあった。嬉しかった。
母は几帳面だけでなく、思いやりのある女性だった。
多分、女性にしてはものが少ない方。

母のものを見ると、1つ1つ思い出が蘇った。
ちゃんといつ頃に誰とどんな風にっていう大切なエピソードがある。
弟に「そんなことええから」と言われても
あるものはある。
それでも無理矢理気持ちを押し殺して捨てた。
つらいつらい3日間だった。
つい先日のことだけど、一体あれは何だったんだ??
身体も心もしんどさでいっぱいで、通院日を忘れていた。
主治医の先生に話を聞いてもらい始めて
「気持ちようわかる。ものってそのひとの象徴やからな。捨てたらそのひとの存在がなくなるのとおんなじで寂しくなるのは自然なことやで。…」
💧がぶぁーと溢れた。


つづく









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