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HYBEオタクがNewJeans"OMG"を見て思ったこと③


勢いでこの話題について最後まで書いてしまおうと思います。最後は3つ目の疑問点「NJ、あまりにもミン・ヒジン氏の箱庭の少女たち過ぎないか?」です。同じことを思っていた人もそれなりにいたようなので、なぜこれを単純にNJの魅力だと思えないのか、小心者がビビりながら書いてみようと思います。

本題に入る前に、私が個人的にアイドルと事務所の代表(やプロデューサー)の関係性について、前に出たがるなら最低限いじられキャラ程度でいてほしい、でもあまり仲良しで対等なふりしないでほしい、と常々思っているのですが…

アイドルの話の端々で耳にする練習生時代のエピソード一つをとっても、厳しい従属関係のような上下関係があることが明確で、それが彼らの練習生としてアイドルとしての練習/労働環境に悪く作用していることも容易に想像できます。いくら本人たちが普段のコミュニケーションの中で対等なつもりでも、ファンがそんな風に捉えても(これは少ないと思いますが)、業界の構造上彼らの関係性は対等では在り得ないはずです。

こういった現状がありながら、世の中に見える部分で対等な関係をちらつかせることを、私は楽しんで見ることができません。ファンの目を誤魔化そうとしていると感じるし、私自身が実際の問題に蓋をしてしまうような気がするからです。これは個人的な考え方なので、アイドルとプロデューサーの関係性を楽しんで見ている人、信じている人に対しては何も思いません。

NJのカムバックに際して、YOU QUIZ ON THE BLOCKやクリスマスパーティーなど、彼女たちとミン・ヒジン氏の関係性が話題になりました。ミン・ヒジン氏が彼女たちを単純に自分の世界観を表象するための道具と見たり、金儲けの道具と見たりしているのではなく、本当に人間として大切に思っていることは良く伝わってきて、それ自体はまあよかったのですが、ミン・ヒジン氏の「(NJを)出産したような気持ち…」といった発言はさすがにビックリしましたし(すみません、直感的に引きました)、クリスマスパーティーの様子さえもミン・ヒジン氏の世界観が生きていて、そういうコミュニケーションの取り方をするのはいいと思いますが、ステージや作品の外でもNJの世界観の中にいる様子をSNSで公開されると、何だかファンもNJのメンバーも彼女の世界の中に囲い込まれているような印象を受けました。

…というように、"OMG"のMVを見る前から、ミン・ヒジン氏の言動にNJへの愛情や、他のプロデューサーとは違うといった彼女なりの問題意識を提示するような?態度を感じ取ると同時に、やはり全てを良いこととして受け止めきれない、だけどそれだと彼女たちの表現の世界から疎外されているような居心地の悪さを感じる、という変な気持ちで受け止めていました。別に本気で推している訳でもないので黙って見ていましたし、すぐ忘れていたんですが、MVを見た後には、最後のシーンとセットで、今回のコンセプトが絶対批判されると分かっていて、NJやその家族と私には信頼関係が築かれているから大丈夫です、というアピールをしたのかな、と捉えてしまいました。

こういう微妙な居心地の悪さと、個人的にどうしてもNJがミン・ヒジン氏の人形のように見えてしまう(パフォーマンス以外のコンテンツをほとんど見たことが無いから+他のHYBEドルたちの運営方式とも違う部分があって浮いて見えるから)、ことが相まって「ミン・ヒジン氏の箱庭の少女たち過ぎる」と、悪い意味で思ってしまったわけですが、この点に関しては、私の捉え方の問題だろうと思っています。別にそこまで斜に構えて考えるほどのことでもないような…ただ、私が楽しめるグループではなさそう、というどうでもいいことが分かっただけです。

今回は、前作とは違って私自身もこれでいいのか?と思う部分がある作品だったわけですが、だからといってミン・ヒジン氏の作るNJの世界観は完全に不健全だ、と思ったわけではありません(90年代の日本のサブカルの世界をほとんど知らないからかもしれませんが)。ミン・ヒジン氏含めた制作陣がKPOP界の悪者のように言われる筋合いも無いと思います。

「嫌なら見なければいい」という態度は時と場合によって通じないと思っているタイプのオタクなので、今回の件は自分なりに考えて、事の重大さを量った上で、MV以外は楽しんでも大丈夫という結論を出しました。

やっぱり衣装も振り付けも、楽曲も最高です。個人的には、某ダンスチャンネルよりこのキルポシリーズのカメラワークが好みです。

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