質問に答えていないと見なされ、損をしているという話
※2023.09.18 更新
先輩「A社の件だけど、材料発注した?」
後輩「さっきトイレでお願いしたので大丈夫です」
とある職場で、このようなやり取りがあったとします。
字面だけ見るときわめて頓珍漢なまずいやり取りであり、そんなばかなと思ってしまうものですが、困ったことに実際のところ結構あったりするのです。
どうまずいやり取りなのか
冒頭のやり取りを今一度掘り下げてみましょう。
先輩は、「A社の件だけど、材料発注した?」と言っています。
質問の内容は、材料を発注したか、してないかです。
これに対し、
後輩は「さっきトイレでお願いしたので大丈夫です」と答えています。
どこがまずいのかを順に見ていきます。
・さっき→いつかは聞かれてない
・トイレで→場所は聞かれてないし、なぜトイレが出てくるのかわからない
・お願いした→誰に何をお願いしたのかわからない
・大丈夫→何が大丈夫なのかわからない
そして最もまずいのが、発注したかしてないかという質問に答えていない事です。
後輩は「さっきトイレで(購買担当に偶然会ったので)(材料発注の件を伝えて)お願いしたので(発注の件は)大丈夫です」と答えたつもりであっても、先輩からしてみると質問にも答えずにわけのわからないことばかり喋る意味不明な後輩、と映ってしまうのもある意味仕方のないことなのです。
これは、後輩にとってかなり損となる不幸な事態です。
まずは「質問に答える」
ではどう答えればよかったのか。
発注した?と聞かれているのですから、まずは発注したのか、してないのか、質問に答えましょう。
会話はよくキャッチボールに例えられますが、あれは真理をついています。
一回目の返球はひとまずそれだけで十分です。細かいことは先輩からの次なる返球を待ってからでもいいのです。
発注した?と聞いた先輩は「発注しました」「発注していません」のどちらかが返ってくるものと予想しています。
そのどちらでもない予想外のボールが返ってくると、その時点であれ?となってしまうものなのです。
とにかく結論から短く伝えよう
質問をした側と、質問をされた側。この関係を気にせず長々と言葉を並べ続けるのは往々にして良い結果を生みません。
YESかNOかを聞かれれば、YESかNOかを答えましょう。
いつかと聞かれれば、いつかを答えましょう。
誰にと聞かれれば、誰にかを答えましょう。
わからないなら、わからないと答えましょう。
とにかく結論から短く伝え、相手にボールを渡しましょう。
細かいことや時系列は聞かれてからでもいい
トイレでお願いしたとかどうとかは先輩にとってはあまり重要でない話です。
発注したか、してないかを最初に答えて、そのうえで先輩から「購買担当の誰に伝えた?」とか「納期はいつになりそう?」とか「発注していない理由は?」とかの返球があるでしょうから、それから答えるようにした方が良いです。
(尤も、トイレという情報は最後まで必要ないでしょうが)
先輩が、次に返ってくるであろう返事が予想できる状態になってから説明したほうが話の末端まで正しく伝わるのです。
言ったかよりも伝わったかが大事。
聞かれなくとも補足すべき事項がある場合は
「発注しましたが、品薄でいつもより納入が遅れる材料があります」
「発注していません。B社の案件でとった材料が十分に余るので」
というように、発注したかどうかは真っ先に答えるようにし補足事項はその後でなるべく短く最小限に伝えるようにしましょう。
あまりにせっかちな先輩だと、補足事項を話しはじめた途端に怒り出すかもしれませんが・・・それはまた別の話。
最後に
これだけ押さえておきましょう。そのうち会話で余計な損をすることはなくなっていくはずです。
・質問されたなら、まずは質問に答えよう
・キャッチボールを意識しよう
・結論から短く伝えよう
・言ったかよりも伝わったかを意識しよう
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