一首感想『簡単に想像していた 来年もこの番組に出ている我を』

簡単に想像していた 来年もこの番組に出ている我を

俵万智(2020)未来のサイズ (株)KADOKAWA 

俵万智は素直な言葉を素直に短歌に詠むところが好き。口語でストレートな言葉を使って表現するから共感できていつも素敵だと思う。
短歌を習い始めたら、すごいこねくり回して何を言いたかったか伝わらなかったり、感情があまり乗ってないのに走り出して面白みのない短歌ばかり作ってしまって、素直な気持ちをわかりやすく伝えることの難しさを感じた。
やっぱり素直な人って1番可愛いよね。
俵万智は恋愛の歌がすごく好き。私もサラダ記念日制定したいしチョコレート革命を起こしていきたい。水蜜桃のようにも愛されたい。恋愛が好きなので恋する気持ちや恋できなかった気持ちを描いてくれる俵万智が好き。恋愛に能動的で全力投球で自分の意思を感じる強くて弱い女の子なところが好き。

この短歌は番組終了を詠んでいるけど、別に番組じゃなくて、恋人との関係だって仕事だって趣味だってよくあることで、自分の何か当たり前になっていたことのありがたさに無くなってから気付くって人生のあるあるすぎて共感しかない。
でも無くなって気付く大切さなんてありきたりな言葉を使わないで当たり前になっていたこと、喪失感を今出てきた感想のような言葉で言うから、臨場感があるのかも。
好きなもの、好きな人に感謝の気持ちを持ち続けたい。驕らず調子に乗らず、足元を確認して生きたい。

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