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産休クッキー


当時私は妊娠35週を迎え、職場に別れを告げるべく菓子折りを探していました。

と言っても、私は大体グラマシーニューヨークかヨックモックか柿山と決めているので、人数とかスタッフの年齢層とかに合わせて良さそうなものを選ぶだけです。

スマホで調べていると、何やら可愛らしい絵柄のクッキーが。

『産休いただきます』と書かれたクッキーには幸せいっぱいの女の絵や安らかに眠る赤ちゃんの絵が。

そう。もう自分は幸せでしょうがない。そう言わんばかりの絵。

いや、いいと思いますよ。頭の中お花畑になるのは全然悪いことじゃないですよ。

ただ、誰しもが他人の幸せを喜べる心の広い人間だとは思わない方が生きやすいと思うのです。


不妊治療してる人への配慮が〜という意見に対して、そんなことまで考えてられんという反論が出るのもごもっともですし、幸せアピールしてないで間違いなく美味い菓子を〜という意見には私も大賛成。


個人的には、不妊治療中にこれもらったら家帰ってから泣いてたなとは思います。

それで相手を恨めしく思ったりはしないけど、余計なことしてくれたなとは思ったかな。

でもそれを相手や周囲に伝えたりはしないですよ。大人ですから。


でもさ、例えば何かすっごいラッキーなこととか良いことがあった時に、いちいちそれを周囲にアピールしなくないですか?

嫉まれたらめんどくさい、別に自分の中で幸せ噛み締めとけばいい、って考える人が多いのでは?

それがこと妊娠出産となると、周囲が祝福して当然みたいな風潮になるの謎なんですよ。


私は妊娠したことは職場の部長にしか伝えませんでした。

周囲が知ったのはさすがにお腹が目立ち始めた8ヶ月目。

祝福してくれる人は勝手に話しかけてくれるし、興味ない人は何も言ってこない。それで丁度良かったです。

菓子折りは丁度年度末だったこととそのまま退職予定だったこともあり『産休に入ります』とか一言も添えずに『お世話になりました』とだけ書き添えて置いてきました。

出産報告もごく親しい友人とお世話になった上司にだけしました。


何が言いたいかというと、自分の幸せって、他人にとっては結構どうでもいいしなんなら僻まれるってことを自覚した方がいいよって話。

別にアピールしたつもりじゃなくて単純にクッキーが可愛かったから〜という言い訳に関しては、それはもう想像力を始めとした快適に生きていくための賢さの欠如としか言えないっす。

余計なやっかみ、買いたくないですよね。


というわけで、結論としては菓子折りはデパ地下で買っとけ!個包装!日持ちするもの!


余談ですが、Xで無印良品の不揃いバウム配って炎上してたのも見ました。

あれは貰ったら私は普通に美味しくいただきます。ごちそうさまです。

ただ、職場への菓子折りとしてそれを選ぶような人は私の友達にはいません。そういうことです。

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