経済制裁で中共を自壊に導け

経済制裁で中共を自壊に導け
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」305/通算736  2024(令和6)年7/1/月】今朝は28℃、風は強く、雨は降ったり止んだりで、梅雨本番のよう。雨の日は営繕作業は中止だが、梅雨は散歩コースの金満農家の「趣味の田植え」には結構なことだ。小生は一度でいいから昔ながらの田植え(手植え)と鎌による稲刈りをしたいと思っているものの、今はトラクターによる作業だから、そんな機会はもうないだろう。人生は「そのうちやろう」と悠長に構えていると機会を逃すようで、拙速を恐れずに「今やろう」と兎にも角にも動いた方が良さそうだ。特に明日をも知れぬ晩年ヂヂイは焦るべし!? プーチンや習近平もそんな気持ちか?・・・

共産主義国(社会主義国を含む)はマルクス&レーニンがまとめ上げた理論をベースにしている。生産財(工場や農地、店舗など)を国有化し、貧富の差がないようにしよう、貧しい時は皆が貧しく、豊かな時は皆が豊かという「平等」で行こう、という理念を基本にしている。
19世紀から20世紀初期の頃の資本主義経済は、金持(資本家)のブルジョワジーはますます金持になり、農民、工員、奉公人などのプロレタリアート(労働者)は食うだけで精一杯という貧しい人、貧乏人も珍しくない時代だった。1960年あたりまで日本でも「おしん」のような人は結構いた。

マルクス&レーニン等の共産主義者。私有財産を否定するCommunism(共同体主義)を信奉するからコミュニストと言う。彼らはこうアジるのだ。「諸君、貧しいままでいいのか? 貧乏人はいない、金持もいない、みんなで助け合いながら仲良く暮らそう、万国の労働者、団結せよ!」と。貧しき人々を革命的理論で先導したのである。
ここまでは良かった、多くの人々が共産主義理論に魅了された。「一人は皆のために、皆は一人のために! 共産主義が世界を救う!」、遅ればせながら小生もそれにひかれた一人だった。

共産主義の理想はとても美しい。が、現実は随分酷いものだった。ロシア革命を先導し、初めてマルクス主義に沿って「ソ連」という共産主義国を拓いたレーニン、トロツキー、スターリンはいつの間にか強権独裁者になってしまった。食糧事情は気候のせいもあるがロシア時代から後退して餓死者続出、死屍累々、それに不平不満を唱えたり、支持しない国民は片っ端から処刑あるいは奴隷にされた。ロシア正教を手なずけて国民を去勢し「諦観」を叩きこむなど、ロシアはまるで「この世の地獄」になってしまった。
ソ連崩壊後のプーチン・ロシア帝国になっても、政権に批判的な論者は次から次へと消されていく。21世紀の現在でも共産主義国の事実上の憲法第一条は「邪魔者=反革命分子は殺せ!」だろう。

現在の共産主義国はロシア、中国、北朝鮮、ベトナム、キューバ、ラオス、スリランカ、タンザニアあたりだが、経済力&軍事力では核兵器保有の中露北の「戦狼三羽烏」以外は概ね穏やかというか貧しい国のようだ。
大国のインドは天敵の中共を牽制するためもあってロシアと良好関係を結んでおり、共産主義に親和的だが、ヒンドゥー教徒が8割だから共産圏ではない。ベトナムは表向きは社会主義共和国だが、市場経済&全方位外交を国是としており、表向きは中共との友好を演出しているものの本音は嫌っているよう。世界を見渡しても、有事の際に「悪の枢軸」中露北に追随する国はまずないだろう。

言うまでもなく日本の安全保障にとって最大の脅威は習近平・中共である。ロシアは日本の北方領土を不正占拠している上に反日姿勢を中共と共有しているから有事に際してロシアが中共を支持することは間違いない。ロシアが生みの親である北朝鮮も当然ながら中露と協調する。

習近平は台湾→沖縄→尖閣諸島への侵略を狙っている。それに成功すればアジア全体を版図にし「アジアの覇者・習近平」という実績を歴史に刻むことになる。300年近く続いた大清帝国/清朝のような巨大な世界帝国の始祖・・・毛沢東もできなかったことに習近平は挑戦するつもりだ。

寡聞にして初めて知ったが「新清史」という学問があるそうだ。「清朝」についての新しい歴史解釈で、WIKIによると概ね以下のよう――
<「新清史」は1990年代半ばに始まる歴史学で、清の「満洲人王朝」としての性質を強調している。従来の歴史観では、中国の歴史家を中心に、「清は中華王朝として満洲人と漢人が同化、即ち『漢化』が大きな役割を果たした」とされていた。しかし1980~1990年代初頭にかけて、日米の学者は満洲語やモンゴル語、チベット語、ロシア語等の、漢字以外の文献と実地研究を重視。その結果は――

「満洲人は満洲語や伝統である騎射(騎兵による乗馬からの攻撃)を保ちつつ、各地域で異なった体制で統治していたため長期的支配が行えた。中華王朝よりも「中央ユーラシア的な体制」が強い。満洲人の母語はアルタイ系の満洲語で、広大な領土の4分の3が非漢字圏であった。これらの研究により『清朝は秦・漢以来の中国王朝の伝統を引き継ぐ最後の中華王朝である』という一般に流布している視点は正確ではなく、『中華王朝はあくまで清の一部』としている」

中国国内では「新清史」の学術的成果は認められつつあるものの、「中国の多民族的国家の正統性を批判している」と反対する流れに変化は無いようである。 2023年には台湾で新清史の作品を翻訳・公刊していた八旗文化出版の編集長・富察(フーチャー)氏が中共当局に拘束されている>以上

???「富察氏が中共当局に拘束」・・・知らなかった、うかつだった。富察氏は「俺に逆らう奴は容赦なく殺す!」という習近平の逆鱗に触れたのだ。こういう事件の報道は産経(矢板明夫・台北支局長、現在は客員編集委員)が詳しい。2023/4/22「台湾の出版社編集長、中国で不明 当局が拘束か」、4/28「編集者拘束の衝撃」、そして5/12日には以下の「米台文化人350人、中国拘束の台湾編集者の『釈放』要求」を訴えた。

<台湾の出版社「八旗文化」編集長、富察(本名・李延賀)氏が3月、中国・上海で中国の治安当局に拘束された事件で、台湾と日本、米国などの学者や作家、メディア関係者ら約350人が12日、富察氏の「早期釈放」を中国当局に求める共同声明を発表した。
共同声明は富察氏を「台湾の社会に大きな影響を与えた素晴らしい編集者」とし、中国当局による拘束について「粗暴で理不尽であり、時代遅れのやり方」と批判。「(中台)両岸の文化交流を傷つける行為だ」と断じた。
富察氏の拘束から50日が過ぎたが、いまだに家族や弁護士と面会できていないことに触れ、「基本的人権が守られていない」と中国側に改善を求めた。
署名者には台湾の元文化部長(文化相に相当)の鄭麗君氏、元故宮博物院院長の呉密察氏らのほか、東京大学教授の高原明生氏、阿古智子氏ら日本の学者、米国の出版関係者らが名を連ねた。
富察氏は中国の遼寧省出身で、妻の故郷である台湾に移住後、2009年に出版社を設立。3月、病気の母を見舞うため中国に戻ったところ、拘束された>以上

習近平・中共殲滅すべし! それにしても富察氏のように「母国に戻ったら拘束された」というケースはとても多い。「中共=ゴロツキ、君子危うきに近寄らず」という良識&常識を知らないはずはないと思うのだが・・・

「金儲けのためなら土下座してもいい、賄賂も出します」という“親中銭ゲバ”は世界中にうようよ。一方で外資を誘致するためなら「カネ、名誉、女、欲しがるものは何でもくれてやれ」というのが毛沢東&トウ小平の政策。インテリの毛とトウは外資を引き寄せるために「下手に出る、相手を誉めそやす、善人を装う、愛される」芸を演じることができた。効果は抜群で瞬く間に中共は「世界の工場」にのし上がった。

習近平のWINWINは毛とトウを踏襲したものだろうが、習は呆けた毛が復権のために始めた「文化大革命」に小学生の頃から洗脳されたため、今だに「文革脳=世界革命妄想」のままである。ビョーキ、病膏肓、つける薬なし。殺処分、近年は格好をつけて「駆除」と言うそうだが、早めに排除しないと習は中国のみならず世界に災いをもたらすだろう。
最悪の事態を避けるためにG7やNATOなど自由陣営は、まずは対ソ連で成功した軍事転用可能物資の輸出禁止などを含めた広範囲の経済制裁で中共を自壊に導くべきではないか。ザルにならぬよう西側諸国の団結が大事である。
・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小生の記事は以下でもお読みいただけます。
渡部亮次郎 「頂門の一針」ryochan@polka.plala.or.jp
必殺クロスカウンター https://www.mag2.com/m/0001690154.html
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?