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バウムテストで、自分を見直してみよう

「バウムテスト」をやったことがありますか?
簡単に言えば、ストレスチェックです・・・
簡単な心理を分析して心理傾向をみるだけです。深刻になってはダメです。
この不安定な生活の中ですものね。気分転換の方法です・・・

私は、メンタルが強く「平気」だ・・・
いやいや、暗示にかかりやすいのは誰も同じです・・・
強がったりしないで、楽しんで・・・

あまり「真剣にならないで」下さいね    

これは、エミール・ユッカー(E,Jucker)が提唱し、
コッホ(Koch,k)が創案した(投影法)を、私がアレンジしたものです。

コッホのl本

バウムテストは「引きこもり」「登校拒否」「職業適性」など、人の深層心理を図ることに使われる心理検査の技法です。
投影法の1つですが、たった「1本の樹木を描く」だけで、その人の無意識の内面を推しはかることができるから「心理カウンセリング」で使われることが多いのです。 

バウムテストのやり方(作業・方法)は次の順序です

 <作業>机の上に「白い紙を1枚」おいてください

①A4の白紙に、「3分」くらい考えて「一本の実のなる樹木」をエンピツで   描いてください。しっかりイメージすることが大切です。
写生ではダメです。隣の人を見て描かないように注意しましょう・・・

紙にエンピツで書く

②あなたは、白紙のどこから描き始めましたか。
中央からですか。左隅からですか?右隅からですか?
訂正したり、消しゴムを使って、描き直したりしたところはどこですか。

どこから描き始めましたか?

③次に、自分がどんな気持ちで、どんなことを考えて描いたのですか?
「こんな気持ちだった」と、メモしてくさい。描きながらイメージしたこと・感情・気持の変化を書くのです。何でもいいんですよ!

④最後に、出来上がった”作品”について、あなたが感じたこと、考えたことを文章にしてください。

友人といっしょにやると、比較ができて面白いですよ

この「樹木を描く作業」を、友人数名といっしょにやると、お互いの「比較」ができて面白いです。
それぞれの”作品“を見て、批評しあうと盛り上がります。 

「左側に傾いている樹木」を描いた人がいるでしょう。
「中央に堂々とした樹木」を描いた人がいるでしょうね。
「右側にちょこちょこっと小さく樹木」を描いた人もいるでしょうね。


描かれた樹木のひとつ

樹木に、沢山の「実」を描いた人、小鳥や、蝶々を付け加えて描いた人、樹木の周りに草花を描いた人、リンゴの実のようなものをドカーンと描いた人、枝が伸びている人、折れた枝、切り口、付け根を書いた人・・・。
どれが正解だというものではありません。優劣なんてないのです。

その絵から、何を「読み解く」かな???

投影法」を細かく分析すると奥が深いので、
簡単なメンタルチェックだけにします。詳しくは、ご自分で勉強して下さい

樹木の判定」を、イントロとして①・②・③の側面から行います。
この他に、描くスピード・描いている雰囲気などでチェックすることもありますが省きます。

① 木や幹といった「樹木の形態」の特徴をみます。
②「樹木の大きさ」をみます。
③ 紙面のどの位置に描かれているか。「樹木の位置」をみます。  

自画像をみるのは「怖い」ですか?

(1)では「樹木の形態」の全体像をみましょう。
つまり「樹冠」の形です。
簡単な描き方ですが、意外にいろいろなものが描かれるので面白いです。
大雑把に言って、あなたの”作品“は、下の4つの樹冠の中でどれに入りますか。割り切ってみて下さい。

樹幹による特徴

樹木は、「無意識の自画像」であるとも言われます。
というのは<人間と樹木だけ>が、スッキリと「上に向かって立つことができる」からだそうです。
これが、人間にバウム(樹木)を被せることができるという意味です。


どうですか?
沢山の人が「雲型」ですね。<月並み>です。
これを当たり前のように簡単に描きます。同調するのです。だから、月なみです。(笑い)

しかし「巻き付き形」・「螺旋型」・「欅状型」に描いた人がいますね。
数は少ないですが、確実にいます。

条件を付けないで、無意識の中で描くのですから、
描いた人の「深層」にある心理・潜在意識がストレートに出てくるのです。

また「全く樹木を描かなかった人」がいるかもしれません。
この人は、「秘密主義」・「殻に閉じこもる人」ではないでしょうか。
表現すること自体を拒否する人ですから、引き籠ったり・拒否する心理が出ていると判断します。もう少し開放的にならないと苦しいでしょうね。

(2)「樹木の大きさ
あなたが描いた樹木は、大きな木ですか。小さな木ですか?
何気ないですが、ここが「心理投影のポイント」の1つです。

大きな木を「画面いっぱい」に描きましたか?
大きな木」は、貴方の自信を表します。
「バランスがとれた状態」で、日々の暮らしを「可能性」を伸ばすべく一生懸命にすごしているでしょうね。
小さな木」を描いたならば、「自信が持てない人生」・「無為な日々を過ごしている」という思いが強い人と判断します。

そのような人はきっと、日々の生活が不満で、「人生に意義を見いだせない」と思っていませんか。こうした場合には「早く立ち直る手立て」が必要です。
心に空間ができたなら、埋めればいいのです。割り切ってね。

(3) 「木の位置」
あなたは、
紙のどこに樹木を描きましたか?
中央ですか?左側ですか?右寄りですか?
それぞれ上ですか? 下ですか?
ここが「チェックポイント」です。

君が「真ん中」に書いたなら、「安定している」のでこのままでいいです。しかし、「紙の左側」に描いたならば、ちょっと「情緒不安定だ」と判定します。自信をなくして「自己逃避」に陥っているかもしれません。

左下」の場合は、「心理的に不安定」で、「将来に不安」を感じていると判定します。
右下」の場合は、「目標への達成度が低い」ですね。    
紙の「右側」に書いた人は強気ですね。負けん気が強いですね。
特に「右上の人」は、何事も計画を立てて慎重な人です。
「右下」は自己陶酔型。自己満足に溺れないように注意しましょう。

 紙の「左側」に描いた人は、「内向的で弱気」ですね。
左上」の人は、引きこもりがちで、自信がないのかな?
左下」の人は、周囲を気にして「前に踏み出せない人」かもしれません。概して左側に描いた人は、自信を持ってください。 

バウムテストは、あなたのメンタルを「表現された樹木から理解しよう」というのですから、冠・幹・葉・美・枝などに注目します。「枝」と「実」についてもコメントを付け加えましょう。

(4)「枝」

枝にしっかり「」がついている場合は、「目標に向かって実行している」と読み取ることができます。しかし、枝から実が遠く離れている場合は、「目標があるのに何らかの理由で阻まれている」という解釈が成立します。

また、樹木から「落ちた実」が描かれている人は、「目標をあきらめた」と読み取ることができます。だから、ここで踏ん張ってください。

これは「考えるヒント」にすぎません

図表にそって読み解いていますが、これは絶対ではありません。
考えるヒント」にすぎません。
より広い知識を技法に関心がある人は、専門家の指導を受けるなり、大学で心理学を専攻して勉強することを勧めます。興味深い分野です。

なお「幹」の一部が折れている絵を描いた人がいるかもしれません。
この人は「挫折感を抱えている」かもしれません。
折れた幹・枝は、挫折感か、以前に骨折した体験があり、苦しんでいるのかもしれません。幹だけで、枝・葉・根っこがない人は「元気がない」のかもしれません。注意したいですね。

このほかに「葉」「根」「地面」「それ以外」のものもあります。

<チョット寄り道> コッホの空間象徴理論

バウムテストでは、まず、描かれた絵の「全体的特徴」からとらえます。一つ一つの判定には、下図にあるような「コッホの、Grüwald(グリューンワルド)の空間象徴理論」に基づいて解釈していきます。
細かく解説しませんが、実績のある図式として、多くの専門家の皆さんが使っています。私も、これにそってコメントを書いています。

(グリューンワルド)の空間図式

「分断」を乗り越えるために

コロナ禍を避けるために、「ソーシャルディスタンス」・「接触を断て」・「友達と遊ぶな」という指示が出されましたね。
パンデミックを超えるための対策ですから、仕方がない面がありましたが
人間の内面生活を考えると、こんなに「ゆがんだ」、「いびつ」な感覚で、人間関係を遮断し、「分断」してしまいました。困ったことになりました。

「社会的な分断」が、弱者のメンタルに及ぼす影響は計り知れません。
これをカバーする「カウンセリング」が、個人にも社会にも必要です

現状では「人間の内面の傷を癒すための措置」が欠けています。
早急に、たくさんの心理カウンセラーを養成する必要があります。
「バウムテスト」は、その「窓口の知識と技法」です。

 <チョット寄り道> 投影法のいろいろ

「投影法」に分類される心理検査の代表的なものに、「ロールシャッハ・テスト」があります。また、絵を通して自由に連想させて物語をつくらせる「TAT(Thematic Apperception Test)」もあります。

若い女性?老婆?

あなたは、上のイラストを見て、最初に見えたのは、「若い女性」ですか。それとも「高齢の女性」ですか「だまし絵」ですから、どのようにも見えます。心理分析ですからね。
私には「若い女性」がみえましたが、高齢の友人は「老婆」がみえたそうです。なぜでしょうか?

 




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