読むコント「ジャンプ」

「なあ、お前さ、今週のジャンプ読んだ?」

「読んでるわけねえだろ畜生っ!!!」


「切れんなって。情緒どうなってんだよ。」

「ぐすっ、ごめん。家の方針でさ、読んでいい本、親に決められてて。」

「・・・そっか、厳しい親なんだな。情緒不安定なのも納得だよ。」

「ああ。今時どうかしてるよな。漫☆画太郎以外読むななんてよ。」

「漫☆画太郎!?よりにもよって漫☆画太郎なの!?
 汗だくのジジイとババアしか出てこないけど良いの?」

「漫☆画太郎を悪く言うなよ。良いだろ、星の王子さまとか。」

「いや、星の王子さまだって思いっきりち●こで出てるじゃん、、、
 あれはあれでタイトル詐欺だよ。原作みせろそこは。」


「だからさあ、クレヨンしんちゃんとかも見させてもらえなかったんだよ。」

「しんちゃんダメなの?基準どうなってんだよ。漫☆画太郎の100倍希釈ぐらい優しいよ?しんちゃんが通らないフィルターは画太郎も通らねえよ。」

「なんだよお、そんなにダメかよ画太郎お。」

「ダメってわけじゃないけどさあ。どう考えても教育には悪いだろ。その結果が目の前にいるし。」


「やかましー!!!!死んじまえ!!!!貧乏人があ!!!!」

「完全に影響されちゃってる!テンションが画太郎世界に飲み込まれるよ。
 情緒おかしいのは親じゃなくて画太郎譲りだったのか、、、」

「はっ、悪い悪い。つい興奮しちゃった。」

「もう親の顔が見たいどころが逆に見たくなくなってきたよ。お前よりもお前の親が怖いよ。」

「親を悪く言うなよ。変わってる親だけどさ。俺のためにやってることなんだからさ。」

「まあな。」


「名前だって俺のことを想ってつけたんだぜ。」

名札【山本 龍飛伊(るふぃ)】

「・・・親はジャンプ読んでんだよなあ」

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