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筋肉あっても寝たきりになるダイナぺニアが日本を滅ぼす

私が日本ひいては世界に向けて対策を急いでいる"ダイナぺニア"とはなんでしょうか?


アメリカの研究によると昔は加齢による筋肉量減少が主な原因でしたが、近年の研究によると【筋肉量はあるのに筋力が発揮できない状態】となっています。


私のところに施術でいらっしゃる方々は関節ケアが抜けておりほぼダイペニアもしくは予備軍の状態です。


健康寿命延伸のためには内臓と運動器(筋肉•関節)の健康は両輪です。


どちらが欠けてもそれは健康と言えないでしょう。


従来の

フレイル→サルコペニア→ロコモティブシンドローム(寝たきり)ルートだけでなく


私たちは新たに世界的に対策が打ち出せていない

フレイル→ダイナぺニア→ロコモティブシンドロームのルートをケアしなければならないのです。




以下米国医学データベースより引用してみましょう。



"ダイナペニアの影響は甚大で、身体障害 [22, 23]、身体能力の低下 [2-8]、さらには死亡 [9-12] のリスクが高まります。たとえば、私たちは最近、筋力の低下と身体能力の低下および/または身体障害との相対リスクを調べる非公式のメタ分析を実施しました。その結果、大多数の研究 (90%) で有意な関連が認められ、相対リスクの非加重平均は 2.2 (図1) [ 24 ]。余談だが、サルコペニアとの有意な関連性が認められた研究はわずか35%であった。加重平均相対リスクの提示には限界があることに留意すべきである [ 25 ]。しかし、この研究結果は、ダイナペニアが高齢者の機能障害の重要な予後指標であることを示唆している。ダイナペニアの死亡率への影響に関して、Newman et al. [ 9 ] は、握力と膝伸筋の筋力が死亡率と強く関連していることを観察した(筋肉面積と局所除脂肪量を考慮した後でも)。特に女性では、握力の粗ハザード比は1.84、膝伸筋の筋力は1.65であった。男性では、握力の粗ハザード比は1.36、膝伸筋の筋力は1.51であった。最近では、Xue et al. [ 10 ]は436人の女性を対象とした縦断的研究で、潜在的な交絡因子を考慮した後、握力と股関節屈筋力の低下率が速いことが独立して死亡率を予測することを報告した。握力と股関節筋力の低下率のハザード比はそれぞれ1.33と2.62であった。これらの知見を総合すると、高齢者のダイナペニアは身体障害、身体機能、死亡率に関連して深刻な悪影響を及ぼすという説得力のあるデータとなる。"

【PubMed Centralより引用 】


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一方、日本語でダイペニアを検索するとかなり古い情報が出てきます。


そして日本の悪い習慣とも言えると思いますが


【相関関係を因果関係に結びつけようとする】

記事がしばしば見受けられます。


この相関関係を因果関係とごっちゃにすると


「うーん、巷で言われているものと目の前の患者は当てはまらない•••原因不明!加齢!肥満!運動不足!」と


【本質ではない事象に目が向けられてしまう】

ことになります。



例えばダイペニアの記事でしばしば"脂肪が多い"というものが見受けられますが


この文章を素直に受け止めてしまうと

【ダイペニアは肥満が原因】と誤解される恐れがあります。


ここで大事なのは

•なぜダイペニアは脂肪が多いのか?

•脂肪が増える背景は何か?

•"運動しない"のか?"運動できない"のか?その理由は?


などをしっかりと考察する必要があるでしょう。


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相関関係と因果関係をごっちゃにしないために以下の"対偶証明法"をオススメします。


"AならばBである"

"BでないならAではない"


このAとBに言葉を入れて矛盾しない文章になるなら因果関係がある程度証明され



逆に矛盾する文章になったときは

因果関係が期待できない、つまり"本質ではない可能性が高い"ということになります。


【例】

キュウリならば野菜である

野菜でないならキュウリではない→正しい


膝が痛いのは加齢である

加齢でないなら膝は痛くない→?


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日本は4,700万人が寝たきりになってもおかしくない健康対策が早急に求められる国です。


国も「健康な国を目指しましょう!」と掲げていますが

その実"歩数指標など個人の努力に委ねる"対策しか打ち出せていないことが分かります。


私たちは今後"本質"に目を向け

それを求める不健康な人々を救う受け皿を用意する必要性があります。医療健康業界連携と世論の啓発同時進行が急務です。


そしてこのヘルスケアこそが日本のピンチを世界をリードするチャンスに変えるものだと確信しております。


皆様のご理解ご協力を何卒よろしくお願いいたします。

皆様の前でお話出来る機会がございましたらぜひお声がけ下さいませ。



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