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私は小説を書く 私はショートショートを書く 私はエッセイを書く 私は時に詩を書く …
虫の声で起こされた 朝陽は夕陽のように赤く 部屋の一部を焦がす レースカーテンを開…
夜明け前に鳴いていたヒグラシがいなくなった 朝になってもセミの声が聞こえない 重々し…
底冷えする部屋にうずくまる 覚えられないタバコの番号が僕を狙い撃つ 百を軽く超える銘…
ばかやろう! 向こういけ! こっちくんな! 俺のもんだ! ふざけんな! 俺の縄張…
台風が過ぎ去った 久しぶりに歩いた山道は荒れていた 山道を塞ぐように木が倒れ 乗り越えて歩…
左腕がなくなった それくらい痺れて寝返りを打つ 投げ出した右腕で隣を探っても そこに愛しい人はいない 本当か? 酷く冷めた声が心に問い掛ける 瞼を開けると暗いスクリーンがあった 目を凝らすと獣じみた行為が見えてくる 微かな息遣いが聞こえ 肉を打つ湿った音がした 尻の肉を掴み 夢中で腰を振る若い男が自分で 貫かれる若い女は胸を揺らし 叫ぶようによがる 筋書きのない三文芝居 女優の顔には黒い霞が掛かる 若い男は何度も出した 伸び切った薄ピンクの風船で ゴミ箱が生臭くなる
クロスバイクと風になる 見慣れた街を置き去りにして 見たことのない風景に飛び込む …
初めての世界 踏み出した覚悟 力強く歩いて 高みを目指す 庭の片隅で見た その奮闘の痕跡 高…
午後六時四十五分の空をコウモリが飛んでゆく 粘着質な空をもがくようにコウモリが飛んで…