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これから不動産投資を始めたい方必読の書

著者のアユカワタカヲ氏は、経歴がにユニークで面白い。大手ラジオ局に勤務されていましたが、1942年に起きたリーマンショックの時に、会社のリストラを知り、投資についての勉強を始めたそうです。

そして株を始めとするあらゆる金融商品への投資を行った結果、1億円以上の損失を出してしまいましたが、その後不動産投資に出会い、そこで大成功を収めました。投資物件も、区分、1棟、戸建て、築浅、築古、首都圏、地方、海外と幅広い投資を行っており、広い視点で不動産投資を見て判断できる方です。

又、こういった金融商品についての大失敗があったからこそ、不動産の良さをより理解されていると感じます。アユカワさんによりますと、株を始めとした投資商品への投資は自分でコントロールできませんが、不動産は「事業」であり、自分でコントロールできる。そこが素晴らしさであり、また楽しさでもあるとの事です。
確かに不動産は他の金融商品などとは違い、自分である程度コントロールすることができる「事業」であることは間違いありません。

また、この本は不動産について図解を駆使してわかりやすい説明がなされており、初心者にとって、とても入りやすい書籍であると感じました。
ここでは、私がこの本を読んで、特に有益だった下記の4点について述べさせていただきます。

1)収益計算ソフト「Eiichi」くん

本書籍で1番役に立ったのは、この書籍に添付されている「Eiichi」くんと言うExcelのソフトでした。このソフトウェアを使用することで、キャッシュフローを算出するだけではなく、デッドクロスを予測したり、売却時のキャッシュフロー総額や、キャピタルゲインなども自動的に計算してくれる大変な優れものです。
いろいろな不動産物件を検討する際、このソフトを用いて収益を予測することで、投資スタンスを絞り込んで行けるようになるのではないかと感じます。

(ここで言っているデッドクロスとは、税引き後キャッシュフローが年々減って、ある時突然マイナスになってしまう現象の事です。最初は減価償却費を経費として多く計上してきたので、税金をあまり払わなくてもよかったわけですが、年が経つと減価償却が減り、元本返済が増え、結果的に税金が増えることで、手元にお金がなくなる現象のことを言っています。)

2)物件別キャッシュフロー

本書では典型的な9件の物件を比較して、自分が目指す利益目標に対して、どのような物件をターゲットにすべきかが分かるような事例を出しています。このような物件の比較は、それぞれの投資でどのくらいのキャッシュが得られるのかイメージしやすく、とてもわかりやすいと感じました。

これから投資をしようと言うする方も、ご自分で色々な物件を調べ、「Eiichi」くんを使いながら、このような比較表を作っていくと、物件を絞り込むのが容易になっていくのではないかと思います。

3)不動産投資に向いているか?10のチェックテスト

不動産と言う「事業」は、アユカワさんがおっしゃるように、向き不向きというものがあるように私も感じます。本書では、下記の10項目のチェック項目を出して、これの最低でも5個は丸がつかないといけないというのが著書の意見です。

・10年後、どうなっていたいか言える
・人と会うのが好きだ
・本を読んだりセミナーに行くのが好きだ
・自分はのんびり屋さんだ
・これまで即断即決したことがある
・自分は他人よりも優れたものを持っている
・銀座よりも下町が好きだ
・個人情報は漏れても仕方がないと思う
・大好きな趣味がある
・人をおもてなしするのが好きだ

この中で、「人に喜んでもらう事に、喜びを感じる事」がとても重要ではないかと私自身も感じます。

4)最後に、アユカさんが大切にしていることをお伝えします。
①不動産投資は死ぬまで続く事業である
「不動産投資は、物件を売却しない限り死ぬまで続くので、一生付き合うものです。だからこそ私は、一生楽しく取り組んで、一生懸けて学んでいきたいと思っています。」

②信頼できる仲間の数で成功は決まる
「不動産会社や金融機関の人、大家さんなど、不動産通して出会う人たちの中から1人でも多くの信頼できる仲間を作ること。そういった仲間が相談に乗ってくれたり、必要な情報を教えてくれたり、かけがえのない存在になります。」

③何が起きても、最終的には自己責任
「不動産投資を長く行っていると、うまくいくことばかりではありません。建設会社の下請け会社が倒産したとか、急にすべての部屋が空室になるとか、私自身もいろいろなトラブルを経験してきました。しかし、それは全てその業者を選んだ私の責任です。それをわかった上で、覚悟を決めてやることが大切だと思っています。」

不動産初心者に向けて、かなり難しい事も図解してわかりやすく説明していますので、不動産をこれからやりたいという方や、すでに不動産事業を行っている方も含め、ぜひお読みになってください。
又、金融資産のみで不動産投資の経験が無い方にとっても、大いに参考になるのではないかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。今後もあなたのお役に立てる記事を投稿していきますので、スキ・コメント・フォローなどを頂けますと感謝感激です。宜しくお願いいたします。


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