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光文社 文芸編集部|kobunsha
2023年11月14日 10:34
「違う羽の鳥」#2 正直、半信半疑だった。からかわれただけかもしれない。今頃、下心丸出しの間抜け面がSNSに晒されているかもしれない。でもバイトを終え、裏口から店を出ると女は本当に待っていた。優斗に気づくと「お疲れー」と前からの知り合いみたいに手を振る。「歩合なんやろ? 頑張って飲んで食べたで」「知ってる。会計五千円以上いっとったやろ、ありがとう」 日払いで受け取った給料は五千円弱、悪く