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イェイツの詩より
先日買った、イェイツの詩集を開いた。
(この本を買ったのは人生で2度目か3度目だ。
まったく同じ、岩波文庫『対訳 イェイツ詩集』高松雄一訳)
冒頭の詩に心を惹かれる。
「幸福な羊飼いの歌」(タイトル)
気になった部分を引用する。
言葉だけが確かな善だ。
Words alone are certain good.
古代の王たちは死んだ。
The kings of the old time are dead;
さまよう地球そのものが
とつぜん炎上する一つの言葉にすぎないのか
The wandering earth herself may be
Only a sudden flaming word.
この詩では「灰色の真理」について最初にふれられ、半ばで
真理を追い求めて激しく渇く
To hunger fiercely after truth
とある。(訳は私)
私はもう行かねば。
I must be gone:
露のなかを幽霊として歩く
Walking ghostly in the dew.
ここも吟遊訳。「幽霊として ghostly」の「ゴースト ghost」という単語は、古い英語ではすべての霊や精霊、妖精を含む言葉だった。God(唯一神)ではない、アニミズムの神々もゴーストに含まれたという。(小泉八雲 ラフカディオ・ハーンはそう語っている。)
地球はもう夢をみない。君が夢見よ!
she dreams not now; dream thou!
この she は直前に出てくる old earth を指しており、アースは「地球」とも「大地」とも訳せる。古代のケルト世界という意味では「古い世界 old earth」かもしれない。
夢見よ、夢見よ。それも真実なのだから
Dream, dream, for this is also truth.
この詩の最後の一行。
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