見出し画像

【和歌】ゆめうた 3首

常の喜びよあれ聖祝女
彼方の詩は天地合はす

薔薇の香の貴き姿目交ひに
ゆめな映しそ現にぞ逢はむ

天つ風流れる雲を羽にして
乙女の髪を優しくなでよ


読み

とことはの よろこびよあれ べあとりす
あなたのうたは あめつちあはす

ばらのかの たふときすがた まなかひに
ゆめなうつしそ うつつにぞあはむ

あまつかぜ ながれるくもを はねにして
をとめのかみを やさしくなでよ


意味

永遠の喜びがあってほしいものだ。聖なる祝福を授ける女性よ、あなたの詩は天と地を一つにするほどだ

薔薇の香りは高貴なあのひとを思わせるが、私は幻を目の前に浮かべたいのではなく、じかに会いたいと思う

(百人一首では天女を留めると歌われた)天を吹く風よ、旅するように流れる雲を、白い羽にして、そっとあのひとの髪を撫でてくれないか


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?