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架空都市-2 夜島(よるしま)県について②

こんにちは。ゲンキです。

前回の記事では、僕は制作している「夜島(よるしま)県」および「硯名(すずりな)高校」について、なぜ作り始めたかを軽く解説しました。

今回は「夜島県」の地理や文化について、現時点での設定をより詳しく解説していこうと思います。

※注意!!
夜島県およびそれに付随する設定は創作物であり、現実世界とは異なるものであることをご了承ください。また、設定は今後変更される可能性があります。


・夜島県の概要

夜島県は日本の東北地方、宮城県東部にあたる場所に位置しています。

我ながら馴染みすぎでは?



それではもう少し寄って見ていきましょう。

現実世界のここには「牡鹿(おしか)半島」があるのですが、夜島県はそれを延長してさらに大きな「奥沖(おうき)半島」を作りました。夜島県の範囲は奥沖半島とその北部としています。
地理的には岩手県東部にある北上高地の延長であり、県のほとんどが山がちで平地の少ない地形です。

赤色の線が県境です。(現実世界の石巻市あたり)

先ほど解説したように夜島県南部は奥沖半島にあります。県の東部は太平洋に面したリアス式海岸で、最南端は長砂岬(ながすなみさき)です。最北端は対岸が岩手県となる入り江で、その長さは20kmにも及びます。(もとの海岸線に合わせたらこんなに長くなりました…)
北側内陸にはかじったドーナツのような形の湖、斗喜ノ浦(ときのうら)があります。大きさは諏訪湖と同じぐらいです。成因は考え中。斗喜ノ浦からは斗喜川(仮)が流れ、仙台湾(仮)にそそぎます。
また仙台湾(仮)北西部には松島ならぬ松濱(まつはま)があります。

ちなみに仙台湾(仮)や仙台平野(仮)となっているのは、この世界が現実とは異なることを示すために「仙台」ではない別の地名を付けようと思っているからです(考え中)。

夜島県の気候についてですが、基本的には宮城県の気候と大きな差は無いものとしています。東北地方にありながら比較的温暖で、冬の積雪も少なく穏やかな気候です。(半島という特性上、もしかしたら少し違う気候になるかもしれません。例えば仙台湾(仮)を挟むことで風や降水量に影響があるのか、などはぜひ詳しい方にお聞きしたいです。)


次に県内の主要都市と交通について解説します。

まずは県庁所在地の夜島(よるしま)市。人口は県内最大の35万人で、長野市などとほぼ同規模です。夜島県におけるビジネスと商業の中心地で、住宅や学校なども充実しています。ちなみに仙台(仮)との距離は50kmぐらいです。

次に人口が多いのは夜島市の西隣に位置する渼浦(みうら)市。人口は20万人ほどで、夜島方面と仙台(仮)方面のどちらにも通勤できることからベッドタウンとして栄えています。(現実世界の石巻市とほぼ同じ位置)

そして3つ目は僕が制作中の架空の学校「夜島県立硯名高等学校」がある硯名(すずりな)市。夜島市の南にあり、ちょうど仙台(仮)の対岸にあたります。また、仙台(仮)〜硯名間では湾をショートカットするためのフェリーが就航しています。

県北最大の都市である斗喜(とき)市は、その名の通り斗喜ノ浦を抱える湖の街です。夜島県のシンボルとなる観光都市でもあり、夜島市への通勤圏としてアクセスも比較的容易です。

夜島市の東部、半島の内陸にある焚火花(たきびはな)市は、内陸かつ山地にありながら人口の多い街です。後述する夜島都市鉄道のおかげで、夜島市へのアクセスもしやすくなっています。

ここからは比較的小規模な都市の紹介です。

夜島県最東端の街である由尾(ゆび)市、県北太平洋側の大釣(おおつり)市、県南太平洋側の水望(みのぞみ)市はいずれも漁業を中心に栄える街で、太平洋側の観光拠点としても機能しています。
海岸線の入江には小さな町が点在しており、県南には阿濃町(あのうちょう)垂緒(たりおちょう)嵯瀬山(させやま)市矢穂沢町(やほざわちょう)などがあります。

奥沖半島の内海側、西に突き出ている部分に位置するのは杉坂(すぎさか)市です。県南地域への入口であり、ここから硯名市や夜島市への通勤通学も可能です。

夜島県最南端の自治体は長砂岬のある長砂町(ながすなまち)で、観光や海水浴で人気があります。そのすぐ側にある芒野(すすきの)市は、県南の中心地であるとともに内海側と外海側の生活圏の境でもあります。

現時点で名称まで決まっているのはこのぐらいですが、県内には他にも小さな町がたくさん存在しており、山や海に囲まれた田舎の風景が広がっています。

続いて交通の紹介です。

夜島県には主に2つの鉄道会社が通っています。それぞれ解説していきます。

一つ目はJRT東日本です(JR東日本が元ネタ)。メイン路線は東北本線の松濱駅(現実世界の松島駅)から分岐して夜島、そして杉坂に至る夜島線で、仙台(仮)〜夜島間では快速よるしまを毎時上下2本ずつ運転しています。快速よるしまは指定席車1両を含む電車6両編成で、杉坂まで延長運転を行う列車も設定されています。また朝夕ラッシュ時にはより停車駅の少ない特別快速 よるしまも運転されます。その他にも夜島線には夜島〜東京間の夜行列車などが走っています。

夜島〜由尾を結ぶ路線は由尾線で、こちらはディーゼルカーが走るローカル線です。由尾から夜島経由で仙台(仮)までを走る急行 東西(とうざい)が運行されています。

由尾から夜島県の北東沿岸を通って岩手県の大船渡(仮)までを結ぶ路線は奥沖線(仮)です。県北沿岸の主要都市を結んでいますが、利用客は少なく本数も少ないためかなり閑散としています。


もう一つの鉄道会社である夜島都市鉄道は、夜島駅を中心に県内の各都市へ路線を展開する私鉄です。通称は「都市鉄(としてつ)」。

古い車両が好きなので国鉄型電気機関車に客車を牽かせたい


主軸となるのは仙台(仮)〜夜島〜芒野〜水望を繋ぐ長大な夜島本線です。特にJRT夜島線と競合する仙台(仮)〜夜島間では、毎時上下2本の特急を運行しています。特急はこの区間に収まらず、仙台(仮)〜杉坂、仙台(仮)/夜島〜由尾、仙台(仮)/夜島〜斗喜/大釣など様々な方面への列車が設定されているのが特徴です。
(ちなみに都市鉄の線路がある場所は実在の仙石線とほぼ同じで、特に仙台駅(仮)周辺は地下化される前の地上時代をモデルにしています。)

夜島北口から北へ分岐し、斗喜を通って大釣へ向かう路線は大釣本線です。大釣本線は通勤通学だけでなく、斗喜ノ浦へアクセスする観光路線としても重要な役割を持っています。

夜島駅から少し南に下った場所から東へ分かれ、焚火花を通って由尾へ向かう路線は由尾本線です。この路線によって焚火花や由尾からも夜島市へ行きやすくなり、沿線の人口増加に貢献しました。

焚火花から南へ分岐し、水望で夜島本線と繋がるのは水望線です。もともと夜島本線で半島を大きく回って東側へ行くのには長い時間がかかっていたため、所要時間を短縮するために作られました。現在は基本的に夜島〜水望間の列車は由尾本線・水望線経由で運転されています。


夜島市内にも、人々の生活を支える独特な鉄道が走っています。それが夜島モノレールです。

車両のイメージ
1〜3両編成の懸垂モノレール

夜島市の道路は傾斜や複雑な交差点が多く、渋滞が多発してバスの運行にも支障をきたしていました。そこで道路整備と並行して交通需要を捌くべく新たな交通機関を設けることになりました。通常であれば地下鉄を通すところですが、地方都市の夜島市では莫大な建設費に対して収益が釣り合わないと予想されました。そこで、より建設費が安く「未来の交通機関」と言われていた懸垂モノレールを実験的に取り入れた「夜島モノレール」が開業したのです。
結果的に全国ではあまり普及しなかった懸垂モノレールですが、夜島市では中心市街地や郊外に路線が巡り、現在も多くの人が利用しています。
例えば先ほどの鉄道地図を見てわかるようにJRT夜島駅と都市鉄夜島駅はかなり離れた場所にありますが、夜島モノレールがこの2つのターミナルを接続して人々の移動をスムーズにしています。


次に道路を紹介します。

正直かなり適当に引いてますが一応解説します。

仙台(仮)方面から夜島へ向かう高速道路は、三陸自動車道(仮)の渼浦(現実世界の石巻)付近で分岐しています。夜島市に入ったところで斗喜方面との分岐があり、街の山側を通って行きます。夜島市南東部でさらに分岐があり、それぞれ杉坂と由尾まで繋がっています。この中のどれかに夜島自動車道とか名付けようと思っています。
(ちょっと地方都市にしては高速多すぎな気がするので減らす予定です。)

奥沖半島は山脈ではなく山地なので、網目状に主要道路が張り巡らされています。

またバス路線も短距離・長距離ともに多く設定されています。特に県南や県北の太平洋沿岸部から夜島市へ向かうバス路線は、鉄道空白地帯を補完するとともに鉄道と競合関係にあります。高速バスでは夜島〜仙台(仮)線や夜島〜仙台空港(仮)線、夜島〜仙台(仮)〜東京線が人気です。


その他の交通を解説します。

夜島県に旅客機の発着する空港は無く、最も近いのは対岸の仙台空港(仮)です。夜島駅からは、鉄道であれば仙台駅(仮)で乗り換え1回、高速バスであれば直行便で行くことができます。

先ほど都市の解説で少し書きましたが、硯名港からは湾をショートカットできる夜島フェリーが運行されています。仙台南港(仮)は名取川(仮)河口にあります。夜島駅から仙台空港(仮)までは夜島フェリーを使った方が距離は短くなりますが、所要時間にそこまで大きな差はありません。
仙台北港(仮)からはパシフィックフェリーが出ており、北海道の苫小牧と名古屋を結んでいます。現実世界の太平洋フェリーとほぼ同じです。

あと太平洋側のリアス式海岸の地域には離島もいくつか存在しているので、それらと本土を結ぶ船もあるのではないでしょうか(これから考えます)。


・夜島県 その他

現在考えている夜島県の名物は魚介類夜島ラーメンです。
実際に三陸沖は寒流と暖流がぶつかる潮目であり、ここは世界有数の漁場となっています。そのため夜島県でも漁業はかなり盛んであるという設定です。
その魚を活かした魚介系スープの夜島ラーメンはご当地グルメとして圧倒的な人気を誇ります。なぜラーメンなのかというと、単純に僕がラーメン大好きだからです。

夜島ラーメンの特徴は、ラーメン屋巡りのための専用サイズ「巡(めぐり)」があることです。

夜島ラーメン食べるガールズ(過去絵流用)

「巡」サイズは、お客により多くの店を知ってもらうことで夜島ラーメン全体を盛り上げるために作られたものと言われています。並盛りよりも小さく、満腹にはならないものの一杯の満足感がある仕上がりで、残った空腹感からつい別の店にも足を運びたくなる仕掛けになっています。現在は魚介系スープではないラーメン屋にも「巡」があることが珍しくなく、「『巡』のあるラーメン屋が夜島ラーメンの店」という認識が広まっています。(書いてて腹減ってきた。)

夜島の観光地も少しご紹介します。

※斗喜湖(ときこ)は言いにくいので改名しました

斗喜ノ浦は手軽に自然を楽しめる観光地として地元住民にも人気です。観光船や手漕ぎボートなどのアクティビティに加えて、湖畔のリゾート施設も充実しています。
夜島市の観光地としては、高低差のあるダイナミックな歴史景観地区や山上展望台などを考えています。天気が良ければ、標高の高い場所からは湾を挟んで遠くの対岸まで見渡すことができます。昼だけでなく、夜景もとてもキレイになりそうな感じです。

他にも紅葉の名所、繁華街、オーシャンビューなど色々な観光地を考え中です。


・夜島県 今後の計画

だいぶ固まってきたように思ますが、まだいろいろと変えていきたい部分があります。

まず渼浦について。渼浦は同じ場所にある石巻市をほぼそのままモデルにしており、夜島県の中で唯一実在している地域です。今年8月には実際に現地を訪れ、街の空気感を体験してきました。

石ノ森章太郎ミュージアム、「石ノ森萬画館」がある

ただ最近になって「宮城県人口第2位の街を取り込むのはさすがに気が引けるなあ」と思い始めたので、渼浦は夜島県から外すかもしれません。その場合、旧北上川あたりが新たな県境になるかと思います。

あと「夜島県の風景を描く!!」と前回宣言したところですが、やはり具体的な細かい地図がないと忠実な風景を描くのは難しく、しばらくはドローイング的なものでイメージを掴んでいこうと考えています。「地図→風景」「風景→地図」という2つのアプローチから街づくりを試してみます。また風景画の基礎に関しても少し未熟な部分があるので、まず風景画をしっかり練習していきたいと思います。


さいごに

夜島県解説第2回は以上となります。なかなかの大ボリュームになりましたが、いかがだったでしょうか。作者としても一度設定の全体像を把握しておきたかったので今回書き上げられて満足しています。県全体の大枠が定まったら、次は夜島市や硯名市などの主要都市を細かく作り込んでいきたいですね。
次回はおそらく硯名高校の解説になる予定です。ついでに硯名市の解説とかもできたらいいなと思っています。

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。


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