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愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。第二十六話。

一日一話、愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。今日は第二十六話「幼なじみは走り出す」です。

喫茶Kanadeに来たゆきや。帰り道に匡琉さんとひなこさんと遭遇し誘われたよう。
「ひなこくんの愚痴を聞いてやってくれ。」と言いつつ、いつもと様子の違うゆきやを案じる表情を見せる匡琉さんとひなこさん。
本当第一話からずっと素敵な二人組ですね。
ここでひなこさんの経歴が一部明かされます。
ひなこさん声優やってる(目指してる?)んですね。けどそんなに意外じゃなくすんなり入ってきました。
ひなこさんの声を褒めるゆきや、そんなゆきやに甘える態度を見せるひなこさん、「色違いのプチモンあげましょうか?」というわけわからん提案をバッサリ切り捨てたり、この二人のドライな関係性も味があっていいですね。

そして訪れる沈黙…。
ついに二人に切り出すゆきや。濁しながらもさっきの出来事について二人に相談するも、頭の中で思いが巡ります。
「…あのキスは…やっぱり…不本意だったんじゃないか…?」
「本当はしてほしくなかったんじゃ…止めてほしかったんじゃないか…?」
「でも…みくにあんな事されたら…止められるわけない。」
「…いや、みくがおかしい事に気づいていたのに…流された俺が悪い。」
「…言い訳ばっか…かっこわる…」
この思考に至れるゆきやは、やっぱイケメンのメンタリティ持ってますよね。時々キショいけど。

そんなゆきやに「お前はどうしたいと思ってるんだ?」と問いかける匡琉さん。さらに思春期の女の子の感情をミルフィーユに喩え、「ゆっくり寄り添ってやれ。気持ちが整理されるまでな。」と伝えます。
コーヒー片手に語る姿はイケおじそのもの!
ひなこさんも茶化すことなく優しく寄り添ってくれて、やっぱこの二人好きだわ〜と思わせてくれます。
そしてゆきやが「ミルフィーユ」に一歩踏み込み場面が変わります。

翌朝、早めに家を出たゆきや。みくの家に向かいチャイムを鳴らすも応答はなく、電話にも出ず。先に登校したと思い学校に向かいます。しかし学校にもみくの姿はありませんでした。
明らかに動揺するゆきや。既読もつかず落ち着きのない様子を見せます。そして考え込んだ後、なっちゃんさんに話しかけるゆきや。まさかの事態すぎて大はしゃぎななっちゃんさん。ここ(12ページ右下コマ)めちゃ嬉しそうな顔で可愛い。

「…みく、今日…どうしたのか、知らないかな…って…」と話しかけるゆきやに「え?みく熱出たから休むって、今朝連絡来たけど…」と返すなっちゃんさん。
聞いていなかったゆきやは拍子抜けしたような残念なような様子を見せます。そりゃ自分だけ教えてもらえなかったらね、ショックでもありちょっと安心したようでもあり、複雑な胸中でしょう。

「電話かけても…なんも反応なかったから…」と語るゆきやに「浅葱くんの電話に出ないなんて…」「みくになにかあったんじゃ…!?」と血相を変えるなっちゃんさん。イメージ図のダイイングメッセージが「おはぎ」なあたり、なっちゃんさんの和菓子愛の強さが窺えますね。

慌ててみくに電話するなっちゃんさん。するとみくはあっさり電話に出ます。
なっちゃんさんとみくのやり取りを聞いていたゆきやは何かに気づいた様子。
「浅葱くんがさぁ、みくの事心配し過ぎて、私に話しかけてきたんだよ!?あの浅葱くんが!!」と独特な表現でゆきやの心情を代弁するなっちゃんさん。個性的だけど友達思いで可愛くてなっちゃんさんも好きだなぁ。

みくの無事を確認でき、安心したなっちゃんさんがゆきやに話しかけようとするとバッグを背負って走り去るゆきや。飯柴くんは黒板に何書いてんねん!

「…あいつ…何が大丈夫だ…っ。」
「…あの声…」
「めちゃくちゃ泣いた後の声だった。」
「…俺、あいつを…」
「泣かせてたんだっ…」
と必死に走るゆきや。
一方みくは熱を出し寝込んでいました。
「こんなタイミングに休んだら、そりゃゆきや気にしちゃうよね…」
「…でも、…どんな顔して電話でたらいいか、…わかんない。」
「ゆきやにまた心配かけて…ほんとクソじゃん私…」
と自己肯定感は地の底まで落ちてしまっています。
そこに鳴るチャイムの音。出ずにいるとスマホのバイブが鳴り画面を確認するとゆきやから連絡が!
飛び起き、縋るような表情を見せるみく。すぐに「甘えた顔すんな…っ、…もっとちゃんとしろ…!!」と自分に喝を入れる。ここですぐに気持ちを奮い立たせられるところにみくの精神美が表れているようです。

みくが玄関を開けるとそこにはゆきやがいました。「どうしたの…?学校は…?」聞くみくに、「…なんか、…要るかと思って…」と答えるゆきや。手には買い溜めてきた風邪薬や食料が、汗だくとなり息も上がった様子で「…入っても、いいか…?」と聞くゆきやをみくは目を潤ませながら迎え入れるのでした。

ゆきやの精神性を見せつけられた今話。
喫茶Kanadeでは「みくがおかしい事に気づいてたのに…流された俺が悪い。」と感じ、学校では電話越しのみくの声から察して躊躇わずに走り出す姿はヒーローそのもの!
一方みくも「ゆきやにまた心配かけて…ほんとクソじゃん私…」と自己嫌悪に陥りますが、ゆきやが来てくれたと知った時、一瞬縋るような表情を見せるも「甘えた顔すんな…っ、…もっとしゃんとしろ…!!」と自分に喝を入れる勇気を見せてくれました。
そして最後24ページ右下コマみくの表情があまりに印象的でした。

しかし喫茶Kanadeの匡琉さん&ひなこさんや、なっちゃんさんなど周囲の人たちにも恵まれていて全体を通して素敵な空気感がずっと漂っていて心が浄化される作品ですわ。

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