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愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。第三話。

一日一話、愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。今日は第三話「幼なじみは料理をする」です。

入学式から1週間が経ち、今日も元気に食堂でぼっちっち飯をキメるゆきや。そこにみくがそーっと近づきます。右下のイタズラっぽい顔も可愛い。
「またこんなところでぼっちっち飯してるー♪」と、ゆきやがぼっちしていることが少し嬉しそうですらあるみく。いちいち動きが可愛い。
「限られた自分の時間を大事にしたい」と言いつつ(すでに形成された(藤くん、近政くん)グループには入りづらいし同族っぽい奴には避けられるし)とコミュ障を発揮するゆきや。
そんなゆきやに「うちのグループに入れてあげようか〜?」と誘いをかけるみく。赤くなりながらも「こないだ女子と話しただけで嫉妬してたクセに」と強がるゆきや。そこは素直になっとけ!
「適当なこと言うなっ!」っと大慌てで否定しつつ、隣にお弁当を置いて座るみく。この辺の当たり前に隣に座って一緒にご飯食べようとしてくるのすごくいいよね。
「ちゃんとみんなに言って出てきてるもんねー。」と胸を張るみく。これ本当なんて言ってきたんだろ(笑)
「ゆきやと食べてくるー」とまでは言わないだろうけど、「今日は食堂行こうと思ってて」くらいでも察するでしょうな。あるいはこういう行動の積み重ねが「そんなことしたらみく嫉妬するぅ〜」に繋がったんか。
なんにせよグループを抜けてまで堂々と食堂で一緒にお昼を食べようとしたみくの元に横槍が入ります。
やってきたのはお調子者の飯柴くんたちのグループ。とんでもない勢いでゆきやとの距離を詰めてサラッとみくの隣の席をゲット!こういう時のお調子者は強いよな〜と思いつつ、他の男子の名前もいつの間にか覚えてるみくも流石。
高一男子なんて単純だから大して絡んでも無いのに名前覚えてくれてるだけで、「え、ひょっとしてひょっとするのか!?」くらい思ってもおかしくない(笑)
飯柴くんと当たり障りのない会話をしつつも、視線をゆきやに送りテレパシーでやりとりをする二人。5ページ下のコマ、すぐ隣にいるはずなのに少し距離感を感じる描写に切なさを感じます。
その夜、ゆきやは昼間の食堂での出来事を思い返してお弁当を作ることを決心します。
母親に作ってもらうのではなく自分で作るあたり偉いぞ!そして毎回辛辣なわかな、「友達いないからお弁当くらいは楽しみたい」はさすがに草。
そしてようやく出来たお弁当は焦げ焦げで「ぬ“ぅ”〜ん」という謎の効果音がつく仕上がり。味見をするのは勇気が入りそうなところ、怖いもの見たさの興味が勝ってしまったんだろうか(笑)
翌日昼、自分から誘えないゆきや。「いつもの調子なら〜」って、あんたら公共の場で十分いちゃついてるやんけ!と思いつつ、ゲームをしてると知らない人の目の前でやるのは一応気が引ける様子。そんなところにみくからLINEが入りわかりやすくハートを撃ち抜かれるゆきや。まぁこれは仕方ない。この頃はまだまだヘタレゆきやですね。
ただやはり気になるのは、9ページ右上コマで、ガールズグループで「今日なに?」って盛り上がりつつ結局ゆきやとのお昼に抜け出してるみく。なんて言って来てるんだろうか…(笑)
(お昼に余った桜もちを持ってくる筋金入りの和菓子好きな、なっちゃんいい。「ハラヘリ〜」とお昼にウキウキな、りおちゃんもいい。)
さて、無事に二人の時間を確保したみくとゆきや。可愛い幼なじみと二人っきりでお弁当を食べれることにわかりやすくドギマギしてるゆきや。
ニッコニコでお弁当を差し出すみくの笑顔。いい。
お弁当箱を開けると自分のものとは似ても似つかないキラキラなお弁当。羨ましい!
一通りメロメロになり視線に気づくとそこにはみくのドヤ顔が。「これもゲームだったのか!?」とは言いつつも、普通に楽しそうなみくに促されレンコンを摘むゆきや。
「切り方が小さい…」「みくの口のサイズだろうか。」←ここ!
はい、この作者変態です。(とても褒めてます)
わざわざこんな描写挟むかね。でも、ゆきやならそう思うだろうなっていう自然さと納得感がある。何よりまだ三話の中で「ゆきや」を読者が理解するのに十分な描写だと思いました。
一口食べてその美味しさに悶絶するゆきや。
「私のお弁当に感動しちゃった?」と攻めるみくにゆきやは「そうだな」と返しお弁当の具材をスラスラと並べ立てていきます。
ここの返し、この段階では珍しくて「お前の足よりポッキーの方が〜」とか意地を張ることが多かったゆきやが、あえて受け入れて魅力を挙げていくことで、みくのリアクションも「あうあう…」可愛いものになっていてとてもいいです!
ただ「つやつやでまるで、みくみたいだ。」は普通に変態だと思います。(なお食べ物を見立てるといえば29話でみく側から同じようなことを仕掛けてるんですよね。そう思うとやっぱ29話のみくはちょっとおかしくなってたのでしょうか。)

ゆきやのお弁当があることに気づいたみくは交換こを提案します。これは焦る(笑)なんせ自分の弁当あのクオリティですからね。
でも楽しそうにお弁当をゲットするみく。気まずそうにするゆきやをよそに、あえて焦げ焦げの卵焼きを選び口に運ぶと「おいしいっ。なつかしい味。」と呟きます。
これに対しゆきやが思い出した光景は…なんなのでしょう?(笑)
みくとゆきやの過去って、少しずつ描写されていて、でもほとんど明かされていないんですよね。
これから少しずつ描かれていくといいなと思います。
この後の(19p左上コマ)二人の間を風が流れる描写、とてもいい空気感が流れていてすごく好きです。
最後はみくから誘導してもらう形でこれからもたまに二人で一緒にお昼をする約束をして、二人して喜び、料理の練習を頑張る決意をするのでした。

二人でお昼ごはんを食べる時間ってとても素敵ですよね。そこに対して手作り弁当を作ってきてくれるみく、その弁当を丁寧に褒め形容するゆきや。この辺の描写は作者の変態性というか、こだわりが垣間見えてとても好きな描写です。
そして、ゆきやの作った「まずそうな卵焼き」を食べて「おいしいっ。」と呟くみく。
「おいしいとは味覚ではなく記憶で形作られている」という話を聞いたことがあります。みくにとっては、ゆきやが作ってくれた卵焼きが大切な記憶としてずっと残っていて、その記憶が「おいしいっ。」に繋がったんですね。こういう幼なじみな二人の大切な思い出みたいなのもっともっっとちょーだい!!(笑)

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