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筋膜調整で変わる”3つの機能障害”

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はじめまして、痛みと筋膜のジーハンズの理学療法士のKAZU(@kazu1010120)です。

筋膜調整はセラピスト界で注目を浴び続けていますが、この記事では、「筋膜施術は”どんな機能障害”に対して結果が出るのか?」
について、紹介しています。


◉こんなセラピストにオススメです!
・これから筋膜を勉強してみたい方
・すでに筋膜を治療に取り入れている方
・もっと筋膜を基礎から学び直したい方


本記事は、筋膜に関する知識の基本的な部分を紹介していきます。



3つの筋膜機能障害について

早速ですが、筋膜機能障害で引き起こる3つの問題をご紹介します。

それは、

① 痛み
② 筋出力低下
③ 関節不安感

です。

それぞれ説明していく前に、筋膜の基礎構造からまず視覚的にイメージしていきましょう。


これは筋膜にアプローチしていく上でかなり重要です(解剖学的な組織の深さをイメージすることでアプローチの精度が大きく向上します)。


多くの方は、皮膚を剥がすと、、、すぐ筋繊維があると考えているかもしれません。
(実際、私もそうでした…)

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しかし、
実際のところはすぐに筋繊維ではなく、表層からから順に、


1 皮膚
2 浅脂肪組織
3 浅筋膜
4 深脂肪組織
5 深筋膜
6 筋

という順番に組織が並んでいます。


筋膜の中にも浅筋膜深筋膜と2つに分けられていますが、この記事で紹介している3つの筋膜機能障害は、”深筋膜”へのアプローチによって改善が期待できると言われています。


ちなみに、
浅筋膜ではリンパ系、体温調整、皮膚症状など自律神経系を含む症状の改善が期待できますが、これは後日まとめていきたいと思います。

ここから順を追って説明します。


① 痛み

筋膜調整の中で1番着目されているのが痛みに対する効果です。
ではなぜ筋膜機能異常で痛みがでるのか?
それは深筋膜層にある自由神経終末が関与しています。

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✓ 筋膜機能異常により筋膜層の過剰な牽引や摩擦(滑走障害)が起きる
✓ 自由神経終末が容易に刺激を受ける(易刺激性)
✓ 刺激に対して痛みを感じやすくなってしまう

結果、普段痛みとして感じないような刺激強度に対しても、”痛み”として認知してしまう状態が起こっていくわけですね。


② 筋出力低下

筋出力の問題となる筋紡錘が関与しています。
この筋紡錘が筋周膜のなかにあり、筋外膜→筋までの連続性があります。

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✓ 筋膜機能異常により筋周膜、筋外膜の伸長性低下
✓ 筋紡錘が適切に機能しない
✓ α-γループ異常(フィードバック異常)

結果、筋出力低下が起こるとされています。筋力テストで健常者でも珍しくない左右差がある出力低下の多くは、コレが要因だと感じています。


✅例:膝伸展筋力低下によるエクステンションラグがありますが、
四頭筋セッティングのように内側広筋メインに出力向上を目的にトレーニングを行うことが多いと思いますが、直接内側広筋へ筋膜アプローチを行うほうが早く効果が得られる事があります。


③ 関節不安感

深筋膜に多く含まれている固有受容器(ルフィニ・パチニ)が関与しています。これらの受容器も深筋膜に数多く存在します。

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✓ 筋膜機能異常により関節受容器が適切に機能しない

結果、関節不安感が生じるとされています。これは、停止腱に連なる関節包を介して起こると考えられています。


✅例:足関節捻挫後にグラグラするなど訴える方へいわゆるバランスエクササイズを行うよりも筋膜アプローチにて「関節がハマった!!」などの安定感が得られることあります。
筋膜アプローチにより逆にゆるくしてしまうのではないか?という質問をうけますが固有受容器の正常化を説明することが必要ですね。


まとめ

上記3つの問題点から共通していることは、深筋膜層に含まれている機械的受容器の影響です。

筋膜調整は、筋膜の伸張性を改善することではなく、筋膜に多く含まれている”機械的受容器の機能をはたらきやすくする”ことが目的です。

それにより、

① 痛みの改善
② 筋出力向上
③ 関節安定性向上

といった臨床的所見に対して、”結果”を出すことができるのです。


本記事では、筋膜調整によって変化が期待できる3つの機能障害について紹介させていただきました。


今後も筋膜の基礎知識からアプローチポイント、アプローチ展開を載せていく予定です。ご意見やアドバイスがあればぜひ、コメントいただけるとありがたいです。

今後ともよろしくお願い致します!!

ジーハンズKAZUでした〜〜!


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