見出し画像

激減する体重【エッセイ】



2008年の夏が終わる頃からみるみると体重が落ちたことがある。
その時、46歳まだ誕生日を迎えていなかったので45歳だった。
60kgあった体重が1ヶ月くらいで49kgになってしまった。
元々睡眠時間は短いが、不眠症になり、精神的にも不安定になっていた。
いわゆる鬱の症状が出て来た。
まず、急激な体重の減少の原因は癌か糖尿病の病気を疑った。
様々な検査をするため、大きい総合病院で様々な検査を行ったが癌でもなく、糖尿病でもなかった。
原因が特定出来ず、とりあえず不眠症の治療のため、睡眠導入薬を服用することになった。
体重は、その後半年くらいは50kg前後だったが不眠症の症状が和らぎだしてから、精神的な不安定さも少しづつ解消されだした。
2年近く不眠症を解消するために睡眠導入薬を服用した。
一連の症状が落ち着き、体重が少しづつ増えていた。
いつもの定期的な診察を受けるのに受診した時、いつもの担当医が不在で違う内科医の受診を受けた。
その内科医との問診の中で、「ちょっと気になることがあるので質問していいですか」と言う。
そして言われたのは「最近、“朝立ち”はしますか?」と言われた。
「あまり意識していませんが無いように思います」と言うと「失礼ですが、奥さんとの“夜の営み”はどうですか?」と質問された。
「この数年無いです」と答えた。
医師は、「今までの一連の症状の原因は“更年期障害”によるものだと思います。“更年期障害”は女性特有のもの思われがちですが男性も起こるものでその症状も様々なんですよ」と言う。
さらに「詳しい検査したわけではありませんが今の問診でほぼ更年期障害によるものだと思います」と言われた。
「不眠症、精神的な不安定、体重の減少など今ほとんど改善されたので、更年期障害の症状も落ちたと思われるので特に治療の必要もないと思います。今まで一連の症状の原因が判らずもやもやしたと思いますがほぼ間違いなく原因は更年期障害によるものだと思います」とその医師が言った。
2年くらい原因がわからなかったことが、担当医不在で代わりの医師によって解った。
そして、その医師は「男性の更年期障害は最近になって知られようなって来ましたが、医師の中でもまだ男性の更年期障害に対して、詳しくない医師もいるですよ」と言った。
自分自身、結婚した当初から“夜の営み”は少なかった上に数年前から全く“夜の営み”は無かった。
もし、“夜の営み”があったなら、異変に気づき“更年期障害”だと知ることが出来たのかも知れないとも思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?