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今、京都の小さな八百屋が感じている事。 (2020.5.14)

明日から京都も新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解かれるか、解かれないか、、、な夜に、
小嶌 久美子(くみ姐)さんのオンライン公開トークに呼んでいただきました。

スクリーンショット 2020-05-14 2.04.32

リアルタイムで上手く話せた自信はありませんが
良い整理のきっかけをいただいたなぁと思い
せっかくなので姐さんを見習って、今感じていることをnoteにまとめます。
note、はじめて。笑

(とても個人的な記録で長いので、
興味のある方のみ、興味のある箇所だけどうぞ・・・)

まず始めに、
「コロナで生活が変わった?」
と聞かれたら、
私自身は実はあまり変化がありません。

相変わらず畑に通い、必要なところに野菜を届ける日々。です。

届け先が飲食店さん多めだったところが、
一般家庭のお客さんの割合が増え、
日曜日の店舗販売「晴れときどき雨、のちお野菜」のお客さんが増えました。

感染防止対策としてお渡しの方法やご来店方法を工夫したり、
ネット販売での筍や野菜BOXを少し頑張ってみたり。

うち規模の小さな八百屋にとっては、
そのくらいの変化で、今の流通量全体は昨年とあまり変わっていません。
(4月のはじめは休んだり影響を受けましたが)

注文の有無にかかわらず、料理人の皆さんとは、
連絡を取り合っている方だと思います。
それはひとえに、そうしていたいから。

さて。
今回のトークでテーマにと掲げてもらっていた(はずの笑)お題。

◉食の流通の変化

私がやっている八百屋 Gg’sでの変化は、上記の通り。
社会全体でも、ざっくり見ると同じようなことが起きているように感じます。

ただ、飲食店向けや学校給食向けに生産されていたもの、
特定の品目を特定の場所向けに作っていたものなどは
急に売り先を失い、困っているのも事実ですよね、、、

ポケマル」や「食べチョク」といった生産者さんと消費者を直接繋げるサービスの大活躍は、
素直にかっこいい!!!

Gg’sはどちらかというと、
地域の少量多品目で畑をやっている農家さんの作物を、
地域の方々にお届けしているので、
農家さん達もそれほど大きな影響は受けずに済みました。
(そもそも、4月は収穫作物は少なく、夏野菜の準備に皆さん必死です。)

唯一心配していた筍(料亭やブラダルからの需要が多い)は
Stay Homeの良い影響で、ご家庭用の需要が高まりました。
「今年なら家で湯がけるぞ!」と。

こごみ、わらび、タラノメ、コシアブラといった山菜や、
変わった野草も同じ理由で人気。

スーパーからホットケーキMIXや小麦粉等が無くなった(品切れ)
ことが原因で、米粉や米粉パンケーキMIXも良く売れています。

これをきっかけにご家庭でも
「食材を楽しむ」ことが浸透して、習慣が残ればいいな〜。

そして同時に
「料理人のすごさ、有り難さ。」も
日々料理をした人が多かったからこそ、実感されていれば良いなと思っています。

お家でできるレシピや動画を公開されるシェフも増えましたよね。
彼らの知識や技術は、やっぱり貴重な財産だと思います。
アウトプットが実際の料理や商品だけに留まらず
コンテンツとして出ていくことも今後増えるのかな。
料理の個人レッスンとかも需要が出てきたら楽しそう。

◉エッセンシャルワーカー

私自身が「エッセンシャルワーカー」なのか、悩んだ時期がありました。
うちがなくても、スーパーが開いていれば皆生活はできるわけで。

野菜と一緒にウイルスを運んでしまう危険がないのか、とか
考えれば考えるほどわからなかったです。
1週間ほぼ休業状態にして、検討しました。

①「今こそ欲しい」と言ってくださるお客様が多かったこと

②販売場所は少しでも多い方が、社会全体で「密」を作る可能性を減らせると思ったこと

③コロナの後も、これまでと変わらず自分のお客さんに、
農家さん達のお野菜を良い状態でお届けするには
変わらず流通を維持させる必要があると思ったこと

今の世の中に微力でも、本当に意味のある価値を提供できるのならと思い、
販売方法など見直して、"危なくない"と思える範囲で販売を再開しました。
ある意味、小さい規模だから、やろうと思えました。


◉コミュニティの規模感

ここ数ヶ月を通して、改めて
コミュニティや事業の規模感について考えています。

ウイルスは人・もの・情報が密集する「都市」に広がっていった。
なんだか、人間がこれまでつくりあげてきた”集大成”に
「弱点見つけたぞーーーおーーーー」って入り込んできた感覚。

京都は都市だけど、正直ちょっと田舎っぽい。
コミュニティや産業の規模感も都市というより村的な部分も残っている気がします。

まだうまく言語化できていないのですが、
大きすぎないコミュニティの中で、お互いが配慮し合い、
信頼尊重し合って生活をすれば、
感染リスクや経済面でも、程よいバランスがとれる気がしています。

これはウイルスに限らず、心地よい生活を維持していくのに
私の中で大事にしながら、日々実験しつづけている考え方です。
正しい正しくないは、まだ良くわかりません。


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と、感じている事をつらつら並べてみました。
2020年5月14日現在の感覚です。

冒頭に書いた、
"コロナで私自身の生活があまり変化していない"ということは、
奇跡的でとても有り難いことだなぁと思います。

大きな影響を受けた方々ももちろん多い中で、
ある意味とても暢気な記録。
(嫌な気持ちにさせてしまった方がいたらごめんなさい。)

自分自身の生活がそれほど大きく変わっていないので、
アフターコロナ、ウィズコロナがどう変わるのか、
実感が持てないのも正直なところ。

ただ、日々の選択や仕事に対して
「本当に必要なものか、価値あるものか」
という意識は強くなった気がします。

"エッセンシャルワーカー"ではないから
価値がない仕事、とも思いません。
逆により価値を感じたものが沢山あります。
(音楽も、前よりたくさん聴いてるなぁ・・・)

これから世の中が大きく変化し続けるのか、そうじゃないのか。
私はちゃんとその世の中に、意味のある価値をつくっていけるのか。
10年後、このnoteを読んで何を思うのか。

永遠と書き続けそうなのでこのあたりで・・・・
とりあえず、京都は緊急事態宣言、もうちょっと続くようですね。
引き続き、皆で協力して気をつけましょう。
その中で、できる事をし続けようと思います。
おやすみなさい!

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