マガジンのカバー画像

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅

13
2022年8月に決行した、道東を鉄道で巡った6泊7日の旅の記録。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~序章

2022年8月、長い間待ち望んでいた、道東を6泊7日で鉄道で巡る旅に行ってきました。何回かに分けて、旅行記を書き記そうと思います。 今回は序章ということで、旅立つまでの様子を。 動機 ~憧れ、そして焦りどこまでも広がる夏の緑、あるいは冬の銀世界。そして何より、うまい食べ物。旅が自分の趣味になって以来、「いずれは北海道を旅したい」と、常に憧れを持っていた。 旅の移動手段は色々あるが、自分は乗り鉄なので鉄道メインの旅をしたい。 そして自分が「駅メモ!」という鉄道を題材にした

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~1日目

2022年8月21日(日) 7:25 羽田空港…なんとかここまで来れた。 これから北海道への旅を始めようとしている人らしからぬ言葉ではある。 旅に出るまで紆余曲折あったとか、寝坊せずにここまで来れたといった意味もあるが、一番不安だったのは飛行機に乗る前の保安検査。飛行機に乗ること自体が10年ぶりくらいで、勝手がわからな過ぎて不安だったのだ。 確かパソコンや液体物は荷物から取り出してトレイに入れる必要があったはず。ん、モバイルバッテリーは…? しかし、結果的には杞憂だった。

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~2日目①釧路編

2022年8月22日(月) 8:50 帯広駅爽やかに晴れ渡る。 駅前の温度計は26℃を指しているが、体感温度はもっと低い。長袖を羽織ろうか少し悩むレベル。 今日の行程今日は帯広から一路東へ。釧路を経由し、日本の最東端の駅、東根室に到達。その先の根室が目的地となる。 根室は260km先。東海道本線なら東京から浜松の距離に相当する。本格的な移動の旅が始まる。 特急おおぞらで釧路へ都心であれば通勤客でごった返している時間帯なのに、あまりにもがらんとした構内に驚く。既に通勤の時間

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~2日目②花咲線

2022年8月22日(月) 13:25 釧路駅列車は釧路駅を出発。根室に向けた2時間半の旅が始まる。 花咲線の地図旅程がより実感できるよう、花咲線の地図を以下に書いた。 花咲線の全長は135.4km。午前中に乗ってきた帯広-釧路よりも長い。京都からだと、大阪、神戸を過ぎ、姫路までの距離に相当する。 なんとなく釧路は北海道の東の端で、花咲線はそこからちょこっと伸びている路線という印象があったが、こんなに長い路線が続いているとは。 釧路から135km先には、どんな風景が待っ

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~2日目③根室編

2022年8月22日(月)16:20 東根室駅さて、最東端の駅に降り立つ、という目的を果たしたところで、本日の宿へ向かうことにする。 晩飯が待っているので、チェックインの時間制限がある。あまりチンタラするわけにはいかない。 根室、カモメに占領された街根室駅に降りた時から、オオセグロカモメの「キャア゛ァァァ、キャァ、キャァ」という鳴き声が聞こえていたが、本当に根室はそこかしこにオオセグロカモメが居座っている。 海沿いでなくても、団地や学校といった高めの建物の屋上とか、電柱に

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~3日目①大移動前半戦

2022年8月23日(火)3:45 根室 照月旅館バラバラバラ!という激しい音で目が覚めた。なんだ!?と起き上がり外を見ると、雨が降っていた。 北海道などの豪雪地帯の住宅の屋根は、冬に雪が積もらないよう、瓦ではなく金属製になっていることが多い。で、金属製の屋根に雨が打ちつけられると、けっこう大きな音を立てるようだ。カモメに加えて雨音も…根室、意外と賑やかな街だ。 しばらくすると雨も止んだので、布団に入ってもう一寝入り… 旅館の朝食7:00。いつもよりちょっと早起きして、朝食

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~3日目②大移動後半戦

2022年8月23日(火) 14:45 塘路駅ノロッコ号とは反対側のホームで待つこと15分ほどで、網走行きの列車がやってきた。…と思いきや、隣の草むらからエゾシカが数匹線路に出てきた。停車前で徐行していたので影響はなかったが、万が一衝突していたら危ない所だった。シカも、列車も、そして自分の旅程も。 車内は主に2人掛けのシートが並ぶレイアウトだったが、残念、座席はすべて埋まっていた。覚悟はしていたが、網走まで座れないとさすがにツラいな…大丈夫かな… 釧網本線を往く塘路駅から

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~4日目

前の投稿からだいぶ時間が経ってしまいました。夏の盛りの内容の記事なのに、すっかり季節は冬に。暑かったあの日を思い出すのが難しい時期になってきた(汗 2022年8月24日(水)9:00 ホテルウィングインターナショナル旭川駅前前日の大移動の疲れからか、ちょっと遅い起床になってしまった。朝食バイキングが終わってしまう前に、急いで12Fのレストランへ向かう。 ここでの朝食は、今回の旅でかなり楽しみにしていた。 何故かというと、 なんと、朝食バイキングの中に自分で作れる海鮮丼が

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~5日目

2022年8月25日(木)8:45 ホテルウィングインターナショナル旭川駅前今日も海鮮丼からスタート。 実はバイキングの中にスープカレーもあったのだが、なんとなく昨日も食べた海鮮丼を選んでしまった。あれだ、リピってやつだ。 申し訳程度に、てっぺんに乗せたわさびが北海道特産の山わさびに代わっている。 今日の行程今日は旭川を離れ、留萌本線に乗って増毛まで行く。 「ましけ」である。念のため。 ん、留萌本線で増毛?と、鉄道に詳しい人なら疑問に思うかもしれない。というのも、留萌本

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~6日目①再びの大移動 前半戦

2022年8月26日(金)9:45 滝川市街宿をチェックアウトし、滝川市にある、とある「日本一」の所へ徒歩で向かっている。 その日本一とは… 先日も旭川で自転車で走った国道12号線が、滝川市の南端から美唄市まで、実に29.2kmもの直線道路となっており、日本一となっている。 元は砂川市から滝川市に入る手前で折れ曲がっていたところ、後で直線を滝川市まで伸ばしたように見える。まさか、日本一にするために…?いやいや、そんなことはさすがにないよな。 砂川市との境界には空知川が流

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~6日目②再びの大移動 後半戦

2022年8月26日(金)14:20 苗穂駅周辺人身事故による1時間強の運転見合わせからなんとか復帰し、特急カムイ19号は滝川に向けて出発した。 苗穂駅を過ぎ、車両基地の横を通り抜ける。停まっているバリエーション豊かな車両が目を楽しませる。 この時は知る由もなかったのだが、その後、ノースレインボーエクスプレスとキハ183系はいずれも2023年春の運転終了が決まった。なんとなく撮った写真がまた図らずも貴重なものとなった。 千歳線との分岐を過ぎ、最初の厚別駅に差し掛かった…と

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~7日目(最終日)

2022年8月27日(土)9:50 札幌市時計台前いよいよ北海道旅行も最終日を迎えた。天気は残念ながら曇り。 今日の行程今日は夕方に新千歳空港を発つ便で東京へ戻る。そのため最終目的地は新千歳空港駅だが、札幌駅から直通の快速エアポートには乗らず、例によって「遠回り」をする。 まずは昨日も乗車した函館本線で札幌から岩見沢へ。そこから伸びている室蘭本線で苫小牧に向かう。室蘭本線の岩見沢~苫小牧間はJR北海道の単独維持困難路線にも挙げられており、早めに乗車しておこう、という狙いだ

駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~あとがき

2023年2月4日 自宅のPCの前にて昨年の9月から4か月かけてゆっくりと書き進めてきた北海道旅行の旅行記も無事完結させることができた。 序章  1日目 2日目① 2日目② 2日目③  3日目① 3日目② 4日目 5日目  6日目① 6日目② 7日目 振り返ってみると12個も記事書いてたんだなぁ。noteの記事は長くても3000字程度にすべし、という話もある中、なかなかその規模に収めることができず、倍の6000字を超えるものもあったので、軽く5万字は書いたと思われる。こん