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小さい風船と大きい風船をつなぐとどっちに空気は流れるか

えーと、写真がないので言葉で説明します。大きな風船と小さな風船があります。その二つをストローとかで繋いで、空気が流れるようにしたとします。さて、その時空気はどっちに流れるでしょうか?

感覚的にはバランスが取れて、大きいのは小さくなり、小さいのは膨らみ、二つの風船は同じ大きさになるような気がしませんか?

実際は逆で、小さい風船はしぼみ、大きい風船はより大きくなります。これは、検索すると解説が出てくるので調べてみてください。

さて、関係のない話からスタートした感じですが、今日は会社とかで起こりがちな問題について嘆いてみます。

問題

例えば、何かを作る仕事だとします。いい仕事をする人は、たくさんの仕事を経験していつつ、かつセンスも良く腕がある。その人は最初からそんなスキルがあったわけではもちろんなく、修行を重ねていき、気がつけば腕前が上がっていたということだと思います。

さて、そんななかスキルがまだそこまで高くない、なんならセンスもイマイチな若手が入ってきたとします。スキルを上げたいという気持ちはあり、上昇志向だといえます。

さて、この二人を眺めて行った時、どちらがどうなるでしょうか。

若手は情熱が高く、勢いがあります。そしてスキルを身につけるときには習い始めは伸びが早いので、どんどん伸びていく段階です。

一方、熟練した先輩の方は、仕事には慣れているので、落ち着いたもので淡々としています。なにか勢いのようなものはありません。

これは、若手が伸びて徐々に差が埋まるのかなと思うところですが、どうでしょうか。

起こりがちな状態

なぜなのかはっきりとは分かりませんが、多くのケースでは、先輩の方がより学び、新人の方は伸び悩むということが多いです。差が縮まる気配はありません。(もちろん全てがそうではありません。伸びる若者はどんどん伸びます。)

なぜこうなるのかをみていくと、先輩の方は結局仕事も早く、その上責任もあるのか、仕事をたくさんこなします。なので、経験はどんどん伸びます。一方の若者は、自信がないのか自分のできることしかしません。できないことにチャレンジしないので、機会は少なく経験を積むスピードは遅く、成長速度も上がりません。

まるで風船の例のようになってしまいます。

考え方の問題かもしれない

昔書いた記事の内容が近いと思います。

なにかスキルが高まってる人たちは、いつか何かをきっかけに「自信とプライド」を得た瞬間があるように思います。その後は、その自信とプライドがうまく作用し、向上心は高いまま、その上躊躇なく難しいことにもチャレンジし、どんどん高まっていきます。スキルを高めるコツはなにかここにある気がします。

センスは磨ける

なにかセンスみたいなのは才能みたいなことと考えてしまって、先天的な何かだと思いがちな気がします。先天的な何かというのはきっとありますが、便宜上ないことにしませんか。

全ては積み重ねで、訓練によるものです。センスだって訓練によって身についてくるものです。全てはそのことを真剣に考えて訓練した時間です。

質が高い訓練はある程度の自信とプライドが必要なんです。みんな「自分は訓練してもできるようになる気がしない」という呪縛にハマり、訓練の質が上がらないからやってもやっても伸びた気がしないわけです。

そもそも上達は体感できるか?

自分自身のことを考えると、スキルが伸びたとしてもそのことを実感することはできません。なぜなら、スキルが高まるひとは、そのことを考えている時間が長いです。アンテナを張ってる人はインプットが多いです。結果、目が先に育ち、これから登る山は高いのだと知ってしまうことになります。やればやるほど、自分の出来の悪さに気がつき、スキルが伸びたと実感するのはなかなか難しくなります。この話は、スキルを積んだ人にはわかると思います。

そしてこの現状に満足しないことも、向上心を保つために必要なことなのかもしれません。

まとめ

完全に説教くさい記事になりました。おじさんだから仕方がない。

なんかよくモノづくり組織のトップの人と話してるとこの大きな風船ばかりが大きくなるという問題について話すことがあり、この問題のメカニズムについて考えてみたくなったので、書いてみました。

考えるとやはりこれは、時間の過ごし方に大きく関わる話だなと思ってきました。万人に同じ時間が流れてると思いきや、時間の密度に差があって、みたいなことをイメージしてしまいます。

これを読んで、ますます小さい風船が萎む勢いが増す気がしてきましたね。なんとか頑張ってほしいものです。


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