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仕事と宣伝

今日はすごくグネグネした内側みたいなことを書きますよ。

自分はなんだかんだ言っても(まだ何も言ってない)、クライアントワークを中心としてお金を稼いでいるわけですが、クライアントワークというのは受託仕事なので、仕事を発注してもらわないと仕事が始まりません。ということは「仕事が頼まれるようになる」というのがあるわけです。クライアントに知ってもらって初めてチャンスがでてくるわけです。それってつまりは、「宣伝とかするんだろうな」とか。

今日はそういうことについて書いてみます。

口コミで生きてきました

いきなりいわゆる宣伝とは違う話になってますが。

自分は以下のような人生をたどりました。

1. 大学院卒業後、就職するも3ヶ月で辞める
2. ほぼフリーランスとして生活を始め、数年続ける
3. 会社にいれてもらって会社員の時代
4. 2回目のフリーランスを数年
5. siro設立し経営者として現在に至る

3の会社員時代以外は、自分に対して仕事の依頼が来ないと生活できないような状態です。ですが、割と宣伝らしい宣伝はしてなくて、口コミで生きてきました。特に4の2回めのフリーランスまでは。

ニッチな仕事なので口コミで行けた

自分の場合は、超ニッチな仕事でやってます。フリーランスのエンジニアみたいな感じの人って今はそこそこいるのかもしれませんが、昔は殆どいなかったので、それだけでも珍しいです。その上、アート作品の制作過程でのエンジニアリングを担う立場というのは、すごいニッチです。それもあって、口コミで依頼がちょこちょこ来るみたいな状態でした。

あと、守備範囲が広いので、それもあってなんとか生きてきたんだと思います。当時Arduinoもない時代に、PIC(マイコン)を使ってシステムを作ったりするんですが、基板の回路設計からやって、エッチングしてオリジナル基板を作って、それでシステムとして仕上げていきます。そんなことをやってる人ってあんまりいません。一方でMacでアプリ開発もやってたんで、OpenGLで作るような表現とかもやりつつ(openFramewoksがないころ)、モーターの制御とかそういうのもやってました。

そんなに稼いではいなかったですが、一応それで食ってました。

宣伝のプロたちはどうか

広告の仕事って、宣伝の仕事です。広告のジャンルの中で自分と似たような仕事をやってる会社とかって、どうかっていうと、すごい見せ方がうまいんです。それは、宣伝のプロですから当たり前なんですが、自分たちの見せ方もやっぱりうまい。

それに比べて、自分はというと、目の前の仕事に集中しすぎていて、それをどう見せるかとか考えてないので、記録もろくにとらないし、「この仕事を実績紹介に載せていいですか?」みたいなこともろくにやらず、ポートフォリオサイトも持たないみたいな状態。最初のフリーランス時代はこれでした。

なので、「口コミ以外のルートがない」んです。

職人系のつくり手

自分も職人系だと思いますが、他にも職人系の人ってたくさんいます。そういう人たちは、すでに絶対的なスキルを身につけているので、宣伝とかしなくても仕事が集まってくるようなところにいたりします。所属してる会社がPR上手だったり、そういうプロデューサーが近くにいたりとか。

とにかく、「他では作れないものを作れる」ということで絶対的な強さがあります。

法人化してからやったこと

自分はさっき書いたとおり、「宣伝が下手」な部類です。職人的なスキルは持ってる方だと思いますが、そこまで知られていない。ニッチな世界だからこそ広がっていかない部分があるわけです。

siroを作ってからしばらくしてやったことは、ホームページを作ることです。

自分の考えるsiroのビジョンをwhiteの佐藤さんに語り、それを「うまくデザインしてくれ」という仕事のお願いの仕方をしました。結果、とてもいい感じにホームページやら一式ができあがりました。仕事の実績も徐々に出揃ってきた頃にホームページを公開したので、自らいうのも変ですが「見え方はぐっと良くなった」と思います。

完全にフィットする仕事は少ない

自分の場合、デジタルとかテクノロジーとかは扱いつつも、見た目のコントロールも含めてデザインし、なんならコンセプトとか軸になるところも考えて動くような仕事が得意です。今の所、そういう全部を求められる役割ってあんまりないんです。「守備範囲が広くて頭からお尻まで見れるし手を出せるのが強み」なんですが、「そんな広い範囲で任せてくれる仕事は少ない」です。

そういうこともあって、「エンジニアの松山です」と言ってきたし、「デザイナーの松山です」と言ってみたり、「アーティストの松山です」ということもやってたり、「テクニカルディレクターの松山です」と言ってみるとかも。

「どれも正解だけど、どれも正解じゃない」みたいな。

いつかきっと自分のこのスキルを全部生かしてくれる仕事が来ると思ってるところはありますが、「もしかしたらそれってクライアントワークじゃないんじゃないか」とかも思ったりして。全部を生かした最高のクオリティを出してみたいとしみじみ。

有名になりたいわけじゃない

そもそも有名になりたいとか思わないんです。いい仕事をしたいとは常日頃思いますが、有名になりたいとは思いません。「有名になったらいい仕事が来る」というのが本当なら有名になってみてもいいかとか思うけど、「思うだけでそこに向かって前進する気にはなりません」

それは性格とか好みの問題なんで、しょうがない。

素の部分を見せるという宣伝方法

できれば、自分のスキルセットとか好みとか、クオリティとか、デザインセンスとか、そういうもろもろを求めてくれる人と仕事をするのが楽しいと思います。なので、「自分を誇張して見せるとその機会は損失する」し、「有名になることに気を取られると自分の感覚が狂ってしまいそう」です。

なので、「noteで書いてることはできるだけ素の部分を出そう」としていて、内面のことを書いてみたりとか、考えてることをそのまま書いてみたりとかしてます。

いや、結論出てない

自分はsiroの社長です。従業員もいますし、「経営を成り立たせるには仕事は必要」です。利益を出さないと維持できないし、もっと高いクオリティとか表現を求めるならばコストはもっとかかります。自分たちの腕前を磨くにもそれを知ってもらうにも自主制作が必要だと思うところもあって、そこにもお金はかかります。

「やっぱり宣伝しないとだめだな」とか、「もっと上手く立ち振る舞って行くべきだな」とか、いろんなことを考えて悩んだりしています。

これも宣伝か

こうやって悩んでることを書くこともある意味宣伝か、ということで書いてみたフシもあります。悩んでるのはまじで本当だし、「そこそこ順調にきてる」という気もしなくもないけど、それは「ただのラッキーか」とも思ったりもするし。

誰向けでもなんでもない、自分向けの記事でした。

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