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娘の誕生日プレゼントを作る 10歳

さて長らく続けてきた「娘の誕生日プレゼントを作る」ですが、長女編はこれで最後にしようと思います。もう10歳です。ドイツでは10歳で自分の進路を決めるということらしいですが、そういう決断を求められるぐらいの成長があるという年齢です。1~10歳の10作品が揃ったというところできりがいいかと思います。

特別なプレゼント

そんな特別な最後のプレゼントに何がふさわしいかと考えたわけですが、これがとても難しい。。

今年最初の次女へのプレゼントの上記の壁固定カメラみたいなのがとてもワークしてて、今でも結構使われています。そういうヒットが出てしまうと、次のはとても難しくなる、という罠にハマっています。。

といっても「使われるもの」というのはすごい難しいんです。「面白いもの」だったら得意なんでいくらでも思いつくんですが、面白いからって使われるものにはなりません。絶妙ないろいろなことが噛み合って初めて使われるものになります。ほんと、ハードル高い。。

長女が熱望してるカメラのアップデート版を作るのもありですが、なんかちょっとつまらない。

長女のことを考える

ここ数年、長女は「パティシエになる」と言い続けています。どのぐらいの本気度なのかはわかりませんが、子供時代の数年というのは結構膨大な期間なのでそれなりに本気なんだろうと思います。

自分を振り返ると、小学4年生からBASIC(プログラミング)を始め、小学5年ぐらいから本格的に毎日触り始め、気がつけばプロになっています。小学生からなにかを修行し続けるというのはとても有意義なことであるのは自分が知っています。娘もそれになるかもしれないという気配を感じるので、もう一歩本格的に踏み込む必要があると思うわけです。

自分の場合は、パソコンを与えられたことで、小学生の膨大な時間を注げる環境が整備されました。娘については、妻がチャンスを与えていて、一緒にお菓子を作ったり、リモートワークショップでプロのパティシエに教えてもらうような機会にも親子で参加しています。が、そこまでだと同様のことをやってる小学生はたくさんいて、「特別感」というのは薄いかもしれません。「特別」というのは重要なポイントだと思っていて、それがあることで、自分のアイデンティティとなってモチベーションが維持できるような、そういう構造を考えています。一度「得意だ」だと自分で思い込むことができると、それは「本物になる」という構造です。以下の記事にそれは書きました。

どうやったら、長女のパティシエへの道を本格的にできるのか。

お店を持つのがいいだろう

もし、自分のお店を持つことができたら、そりゃもう本物なわけですから、お菓子を作るときも本気度が違いますし、作る頻度も毎日。それは最高の訓練が待っています。が、長女はまだ小学四年生。毎日小学校に行かねばならないし、宿題だって習い事だってあります。週末だけお店に立つとかもありえますが、家族で旅行だって行きたいし、それはちょっと無謀な設定ですね。

で、思いつきました。「架空のカフェだったらどうか」

架空のカフェの店長という座をプレゼントする

前置きが長くなりましたが、今年は「架空のカフェの店長」という役割をプレゼントすることにしました!

ん?なんか狐につままれたような話ですよね。「なにもあげてないじゃないか」という声が聞こえてきます。娘からもそういう声がでる可能性も感じられますね。

この「役割を与える」という手法は、リアリティを上げることでより機能します。なので、webサイトとショップカードを準備しました。

ウェブサイト
ショップカード入稿データ

そして、任命式を誕生日当日に行いました。

辞令
写真におさめるならば、今回のプレゼントはこうです

設定はこうです。

siroのカフェ機能としてお店をオープンすることとなった。娘はその店長に任命された。オーナーはsiroの代表である自分。

娘が作ったであろうお菓子など、webに載せられそうな写真をあさり、それをレタッチなどしてwebに入れておきました。

娘のモチベーション

うちの娘は素直に育ってくれているので、「私がほしいのはそういうのじゃない」と、コレジャナイと言われかねないこの内容でも素直に「店長になった!」と喜んでくれています。もしかしたら、私に合わせてくれてるのかもしれませんが、だとしても良くて、とにかくいろいろなことにモチベーションを発揮してもらえたらと思います。

きっとこれからお菓子を作るときは前よりも本気になれるだろうし、そのお菓子の見栄えも気にし、味も気にする。家族の評価も今まで以上に気になるでしょう。役割があることでモチベーションが上がるでしょう。

実はいろいろなオプションがある

プレゼントしてから、毎週日曜日に「オーナーと店長の定例会議」を行っています。スイーツ&カフェmidoriをどう盛り上げるか。看板メニューはなにか、などのはなしから、Instagramのアカウントを持つべきか、などリアリティのある話までいろいろしています。架空はどこまでが架空なのかなども話し合います。

実際、例えばwebページひとつとっても、これはWordpressを使って構築していますので、娘でも更新は可能です。ブログの記事だってかけるし、商品紹介だってかけるでしょう。でも、写真はというと、現状の娘ではそれほどいい写真はとれません。だったら、これは覚えるチャンス。一眼デジカメの使い方、どうやるとそれっぽい写真がとれるのか、色をちょっと変えたいとかどうやるのかなど。

記事を書くのは学校の課題の作文とも違うことが問われます。

Instagramを運用するならどういう頻度で投稿するといいのかとか、そういうこともグロースハックには必要です。

学びが多い。多すぎる。現実を知るのにとてもいい。社会を知るのにとても良い。

これからの展開

「最後のプレゼントでこれでおしまい」という雰囲気を感じたかもしれませんが、終わりませんね。毎週娘とのこのプロジェクトにコミットし、どんどん盛り上げていきたいと思います。架空のカフェとしての展望もいろいろ描けそうです。自分としても面白すぎます。娘との会話にも一つ軸ができて最高です。

すでにクリスマスのケーキでも、娘作のいちごタルトが炸裂していて、かなり美味しかったです。(写真はまた今度)

さて、来月に控えている次女のプレゼントを作る暇がないのがヤバすぎます。仕事してる場合じゃないな。。

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