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価値の先送り

アプリ開発なんてもんをやってるせいか、その場で対価を受け取ることに抵抗を持つようになってしまった。
ようはAという作業をする代わりに、いくらかの報酬を受け取るということだ。

(アプリ開発の受託は今回の話に当てはまらない)

世の中と「仕事」と呼ばれるものは、ほぼ上記のパターンに当てはまっているだろう。
〇〇という仕事をする代わりに〇〇万円もらう。いたって普通のことだ。

しかし個人的には、それを「もったいない」と思うようになってしまった。
何でもいいのだが、例えば知人のサイトを作って20万円もらったとしよう。
すると、この作業の価値は20万円で確定してしまう。

これではもったいないというか、つまらない。
そこで対価を受け取らなければ、このことの価値は「未確定」となり、「その後の自分次第」ということにもなるだろう。

アプリ開発は基本的に全部これだ。
受託でない限り、作ってる間の報酬はゼロだし、リリースしたからといって、大した見返りが期待できるわけではない。
3ヶ月かけて作ったアプリが月500円にしかならなかった、なんてこともあるだろう。

だが個人的にはこれが面白い。というか、こういうことでしか面白さを感じなくなってしまった。
作業の報酬はゼロ。そこで作ったシステム(仕組み)から、いくらお金が入るのか。
このパターンでないと、今は面白みを感じないのだ。

なので、ここ1年ほど、その場で対価を受け取ることをやめてしまった。
そもそも「人に言われて何かをする」ってこと自体少ないのだが、とにかくやるなら無料でやってきた。

自分の価値は未確定。全てを未来にゆだねてる、って状態だ。

そして今だからこそ思う。

仕事の対価はその場で受け取ったほうがいいと

いや、つまらないのは本当だが、自分のプロジェクトでない以上、それはコントロール不能であり、未来の価値も創造しようがないのだ。
無料で作ったサイトであったりシステムが、相手のよく分からん考えで、どんどんブサイクになっていくのは我慢できない。
そんなことになるのなら、仕事の対価はその場で受け取ったほうがいいだろう。

価値の先送りをするのはいいけど、それは自分のプロジェクトでやるべきだ。

当たり前すぎる結論だが、私は理解するのに1年もかかってしまった。

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