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8/12(土)関西の洗礼

日に当たるのが嫌だという理由から、湖水浴は温泉施設の温水プールに予定変更となった。人生にはそういう選択も必要である。

暑い時間帯はバンガローのハンモックで本を読んだり昼寝したりして過ごし、夕方から温泉という怠惰な生活をまる2日やって、日ごろ溜まっている脳のカスというかダメな成分というかがきれいになくなってきた気がする。心なしか肌もぴかぴかしてきた。あと一週間こんな暮らしをしたらかなりいい人間になれそう。

夜に行った地元の焼肉屋では店主のおっちゃんからパートのおばちゃんから、両隣のお客から全員話しかけてきた。まじか。関西はすごい。他者との距離感がぜんぜん違うのだ。長野県民はまず隣の人に話しかけない。自己主張もしない。でも人が嫌いなわけではない。山で黙々と暮らしてきたDNAは我々を内弁慶にさせるのだ。

私は話しかけてもらうのはわりと嬉しいのだけど、関西の人とのコミュニケーションの、あの当意即妙なかんじについていけてなくて、笑ってごまかすか真面目すぎる普通すぎる返答しかできなくて、なんだか悔しいやら申し訳ないやらのきもちになる。

長野から来たけど観光はほとんどしてなくてずっと本読んでましたと言ったらドン引きされて、近くの観光地をめちゃくちゃ教えてくれた。

「あそこの神社、いまから見てきたら!まだやってんとちゃうか」
と言われて、せっかく教えてもらったしな〜と帰りに車走らせたらめちゃくちゃ真っ暗で、やってるどころか鳥居も暗闇の中にみえるかみえないかみたいな感じだった。これが関西の「知らんけど」ってやつなんだな!と思ってちょっと笑ってしまった。でもぜんぜんムカつかないのがすごい。東京で同じことをされたらあいつパチこきやがって!となるだろう。

滋賀の人はおおらかでざっくりなかんじなんだろうか。琵琶湖を見て育つとそうなるのかな。ご飯もなんか全部、美味しいんだけどちょっと実家的なエッセンスというか、ほんやらした味わいがあったな。
京都でも大阪でもなく、奈良でもなく、滋賀のざっくりゆったりした感じがなんかすごく私は気に入って、明日は長野に帰るけどすでにまた来たいのだった。

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