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「中盤のスリム化」は正しいのか?

何切る


西ポン→打1s、8pチー打1m。
牌譜主は上家をケアして打5mとしました。
貴方なら何を切りますか?


今回のテーマは、「中盤のスリム化」です。

「捨て牌2列目に入るときに、意識を切り替えよう」というのが、だんだん浸透してきているのを感じます。

麻雀は対人ゲームです。

相手との距離感が大事なので、基本的には「人がまだテンパイしていないだろう」序盤は目一杯、一方で「人の手が整ってきている」中盤は守備の意識を持つ、というのがいいわけですね。

ただし、いつもそうすればいい、というわけではありません。

放送のコメントでもいただいたのですが、中盤になると、どんな手でも「機械的に」スリムにしてしまう人が多くいらっしゃいます。

特に、今回とりあげたsceneのように、「他家から仕掛けが入ったときに、受け気味の進行を選ぶ」打ち手が多いように感じます。

「7巡目からスリムにする」という画一的な選択を繰り返していて勝てるほど、麻雀は簡単ではありません。

でも、副露に無駄な放銃をするのは避けたいですよね。

ということで今回は、中盤にスリムにするかどうかを考えるためのポイントを、

①相手の副露 ②自分の手

という2つの観点から説明していきたいと思います。

中盤に相手の仕掛けが入っているときに、受けるかどうかを判断するポイント

今回の牌譜主さんの放銃率は、0.107でした。その数字自体は素晴らしいのですが、トップ率が伸び悩んでいることを、本人も気にしてらっしゃるようでした。

ラス回避ルールでも、トップがとれないと勝てません。

ラス率を0にすることは出来ません。

ラス回避ルールでポイントが増えるのは「ラスを引いたときに減るポイントよりも多く、トップや2着でポイントを稼いだ」ときです。

つまりは、加点すべきときに加点して、連対をし続けないと昇段は出来ない、というわけですね。

当たり前じゃないか、と思われる方が多いと思います。しかし、「放銃したくない」「2着や3着を守りたい」という気持ちから手が縮こまってしまって、「アガリから遠ざかる選択をしてしまう」方は多くいらっしゃると思います。

2323432

のような着順の並びが多くなるという方は、「麻雀が必要以上に消極的になっていないか」を考えてみるのがいいでしょう。

また、ご自身のトップ率はどうなっているでしょうか? もちろん個別に見ていないのでおおまかな話にはなりますし、フィールドによっても多少違いはありますが、不特定多数と打ってらっしゃってトップ率が25%を切っている人は何か攻撃面で改善した方がいいポイントがあると私は思います。

少し話が逸れましたが、トップをとるためには「アガれる手をしっかりアガる」必要があります。そのときに、当該sceneのような「副露相手の押し引き」が重要になってくるわけですね。

では、押し引きに必要な観点のうち①相手の副露に関してですが、ポイントとしては、


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