見出し画像

Duolingo|イベントホストになった話

先日、Duolingoのイベントホストになりました!
簡単にいうと、世界中の日本語学習者に向けてオンラインで日本語を教えるボランティアです。
特に教員免許を持っているわけでも、日本語を専門的に学んでいるわけでもありませんが、そんな私がイベントホストに応募した理由やイベントホストになるまでの手順、「イベント」を開催した感想を紹介したいと思います。

1. Duolingoとは

Duolingoは「誰もが利用できる、世界最高の教育を開発すること」を使命として、2011年に設立された、現在世界で5億人のユーザーを抱える世界最大の語学学習サービスです。

Duolingoのアプリは無料で利用でき、日本語話者向けには現在、英語・中国語・韓国語のコースがリリースされています。(英語話者向けには2021年3月現在、日本語を含む37言語のコースがリリースされているようです。)

2. Duolingoの「イベント」とは

Duolingoにはアプリでの学習だけでなく、web上で参加できる「イベント」があります。「イベント」はボランティアによって開催される会話レッスンで、アプリユーザーであれば無料で自由に参加することができます。
私自身は、アプリで中国語を勉強しているユーザーですが、ある程度中国語が身についてきたら実際に中国語会話にチャレンジしてみたくなります。そんなときにオンラインで中国語の「イベント」に参加することで会話の練習ができる、というものです。
昨年までは対面での「イベント」もあったようですが、2021年3月現在は100% オンライン(Zoom)での開催です。

3. なぜイベントホストになったのか

個々の「イベント」は全て「イベントホスト」という各言語のネイティブスピーカーのボランティアによって開催されています。世界中の「イベントホスト」が日々、世界の様々な言語で「イベント」を開催しています。
例えば中国語の「イベント」を探してみると、ある日は一日に11個の「イベント」が開催されていました。母語話者人口の多い言語ほど、ホストも多く、必然的にその言語の「イベント」数も多くなっています。

▼中国語の「イベント」検索結果

画像1

そのため、元々マイナーな言語である日本語の「イベント」は中国語やスペイン語と比べるととても少ないです。
しかし、昨年のDuolingoのレポートによると、Duolingoの中で人気のある言語ランキングの第6位が日本語だったそうで、これはなんだかすごくもったいない...!!!
そんなもったいないなぁという思いと、英語でのファシリテーションする練習にもなりそうだなという下心から、日本語の「イベントホスト」に応募しました。

4. イベントホストになる方法

イベントホストになるには、エントリーページからエントリーし、Duolingoの審査に通る必要があります。なお。エントリーから審査、その後の案内まで全て英語です(ぴぇ〜〜)。
エントリーの際に入力する内容は主に以下です。(2021年3月時点)

・Full name(氏名)
・Host Language(開催イベントの言語)
・Listening and Speaking Proficiency Rate(その言語の習熟度)
・Event Organizing Experience(イベント主催経験)
・Teaching or Tutoring Experience(教育・指導経験)
・Facilitating Groups Experience(グループファシリテーションの経験)
・Your City(居住している街)
・How soon to start hosting(どのくらいでイベントを開始できるか)
・How frequently to host events(イベントの開催頻度)

ここまでを入力すると、次は動画の提出を求められます。
二つのお題に沿って動画を撮影し、送信します。私が応募した時は以下の質問でした。

①簡単な自己紹介とDuolingoのイベントホストに応募した理由
 →1分間 英語で回答
②イベントホストになったら、イベントにおいてどんな工夫をするか
 →30秒間 英語で回答し、その後同じ内容を30秒間 ホスト言語で回答

動画を提出したらあとは審査結果を待つだけ。1~2週間で結果が返ってきます。審査に通った旨と合わせて、イベントホストになるにあたっての規約が書かれた同意書が送られます(私の場合は1週間ほどで登録したメールアドレスに連絡がきました)。
審査に通ると既存のDuolingoアカウントに「イベント」開催権限が付与されるので、新しくアカウントを作る必要はありません。
さらに、数営業日後にはイベントホスト専用のslackワークスペースにも招待されます!
ちなみに、もちろんここまですべて英語です(ぴぇ〜〜)。

5. 「イベント」を開催する方法

晴れてホストになったら、「イベント」を開催します!
モバイルアプリでは対応していないので、全てPCからwebブラウザを開いて「イベント」の作成・開催まで行います。

▼右下の「GO TO DASHBOARD」から「イベント」編集ページへ

画像2

▼以下のページで自分の「イベント」を作成します

画像3

「イベント」を公開すると、興味を持ってくれた人たちが参加表明をしてくれます。イベントページ経由でお問い合わせ(初心者でも参加可能ですか?など)が来ることもあるので、可能な限り対応します。
時間になったらイベントページからZOOMにアクセスできるので、そこからZOOMを立ち上げたらあとは楽しむだけ!!なお、無料イベントなので実際の参加者は参加表明してくれたひとの半分程度と言われています(10人クラスであれば5,6人くらいになる感じ)。
「イベント」終了後に参加者から任意でフィードバックが届きます。フィードバックの内容は5段階評価(Overall、Fun、Interactive、Effective for learning、Organized、Opportunity to speak)、特に良かった項目、改善項目、自由記述。
嬉しいコメントがあるとすごくモチベーションになります!他よりも数値が低い項目があればそこを意識して次のイベントにも繋げられます。

6. イベントホストになった感想

イベントの開催自体はまだ数回ですが、「応募して良かった!」というのが今の時点での感想です。

ほんの30~40分のイベントですが、文字通り世界中の日本語学習者が参加してくれて、一生懸命英語と日本語でファシリテーションしていたらあっという間に終わります。
参加者は皆日本語を学んでいるので、必然的に日本に対して興味がある好意的な人が多いです。世界中の人が日本語を学んでいることを知って嬉しい驚きがあり、海外旅行先で「Are you Japanese? Oh, I love Japan!」と言われたときのような、くすぐったい気持ちになります。

また、英語でのファシリテーションの訓練になるのはもちろんですが、日本について逆に学ばされることが多いのは嬉しい誤算でした。
私は毎回のイベントで日本に関するテーマを一つ決めて会話を行っているのですが、そのテーマを決めるのが難しい。
日本に興味がある人が楽しめてかつ会話が広がるようなテーマ、多くの人に馴染みがありつつ政治や宗教にはなるべく絡まないテーマ、どこの国・地域に住んでいる人も気分を害しないテーマ(そして、一番大事なのが、自分で英語でも説明できるテーマ)。これを見つけようと思うと、日常的に日本以外からの視線で日常生活を見つめ直す必要がありました。
教わるより教える方が成長すると言われますが、まさにその通りです。

7. さいごに

ふと思い立って応募したDuolingoのイベントホストですが、既に「始めて良かったなぁ」と感じています。素敵なプラットフォーム作ってくれてありがとう、Duolingo。
毎回のイベントで出てくる質問が即答できない鋭い質問ばかりで、一つ一つもすごく興味深いので、そんな話も改めてnoteに書いていく予定です!
まだまだひよっこのイベントホストですが、まずは累計50回開催を目指して楽しみながら続けていこうと思います〜!
この記事を見て興味を持った方いたら、ぜひ応募してみてください〜!
では!



いただいたサポートはより良い記事で還元します!