家に電気がついてシラミを取ってもらった話103歳のつぶやき❶

103歳のつぶやきを、残したいなと思います。
味のあるばあちゃんで、某SNSでも人気です。
話がおもしろいので記録します。

103歳、トメさん。
トメさんの一番古い話は、トメさんのお母さんの膝枕で、髪の毛の中のしらみを取ってもらった話です。
「わすれもせん。家に電気が初めてついた頃だった。電気がついたので、カカさんがここへ寝れと言ったので、カカさんの膝に頭を乗せて寝転んだ。
明るいからシラミが見えるようになって、髪の毛についたしらみを取ってくれた」
と、トメさんは髪の毛を分けてはしらみを捕まえて、口にひょいと入れる身振りをします。

しらみの話は、突然何十年か飛んで。トメさんがこそだてをしているときにとびます。三男があんまり泣くので、はたいたらお腹が真っ赤になっていて、着せていた着物にびっちりシラミがいた話です。
ぐらしかーと、昨日のことのように息子が可哀想だと話します。

トメさんの話は、90年以上前の話でも、昨日のことのようにみずみずしく、身振りを交えた話は魅力的です。

トメさんは九州の田舎、今は橋で繋がっているけど長年離島だった地区で生まれ育ちました。
電気は、大正始め頃かなり広まったようですが、そこから何年か後の話のようです。

小さな畑と、賃労働で苦労して子育てをして生活してきた方です。103歳一人暮らし。

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