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正油のだべり

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正油のエッセイを収録。作者の思うところとして、マンガよりこっちを読んでほしいとか欲しくないとか
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#提案

ヒトの視覚体験を問う [作品公開]

《記憶されるオレンジ》(2019) 組写真 作品公開によせて 自分ははっきり見ているはずなのに、人は自分と同じように見たはずのものを覚えていない。逆も然り。 たとえば、服に興味のない自分は、あまりにも流行遅れな服装をしているのは嫌だけれど、街に出て同年代がどういった格好をしているのかを見逃してばかりなので、いざどんな服を買えばいいかわからず、よく困る。そもそも人の服装なんぞ、だいたい似たようなものに見え、メンズはシックな色合いばかりだという印象だ。 ファッション

20代がふと考えた「老学(おいがく)」

人生何度でもやり直しが効く、とよく耳にする。 その言葉の裏に、老いによって身体的理由から不可能になること、あるいは精神的モチベーションが上がらず出来なくなることは、考慮されているのだろうか。20代半ばの自分はふと疑問に思った。 というのも最近、アニメを視聴する機会が増え、登場キャラクターが死んでは生き返ることを何度も繰り返す(あるいは死にかけた段階でリセットする)作品にも、多く触れているからだ。 たとえば、「魔法少女まどか☆マギカ」や「ひぐらしのなく頃に」、「Re:ゼロ

こんなのどうでしょう [作品を作ってみたい]

ある日の夕方、テレビを観ていたら、漫才師のミルクボーイが出ていた。よくできたネタのフォーマットだなぁとつくづく感心させられる。落語のように何度も聴ける、様式美がある。 ちなみに、初めてテレビで観た時に、内海さんにはデジャヴを覚えた。それはモナカだ、モナカじゃないとひたすら叫ぶ、向かって右手に立つ角刈りの人だ。その内海さんは、なんというか、奇品珍品を辻でひっそり商っていそうな……そうだ、丸尾末広氏の『少女椿』に出てくる山高帽のおじさんっぽい人を想起させる。 いやいや、それは