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正油のだべり

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正油のエッセイを収録。作者の思うところとして、マンガよりこっちを読んでほしいとか欲しくないとか
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ヒトの視覚体験を問う [作品公開]

《記憶されるオレンジ》(2019)  組写真 作品公開によせて 自分ははっきり見ているはずなのに、人は自分と同じように見たはずのものを覚えていない。逆も然り。 たとえば、服に興味のない自分は、あまりにも流行遅れな服装をしているのは嫌だけれど、街に出て同年代がどういった格好をしているのかを見逃してばかりなので、いざどんな服を買えばいいかわからず、よく困る。そもそも人の服装なんぞ、だいたい似たようなものに見え、メンズはシックな色合いばかりだという印象だ。 ファッション

《2020年の光》 五山の送り火と信号

 昨夜の京都は五山の送り火が執り行われた。大の字が6つの火の点で表される、異例の送り火となったことはご存知の方も多いだろう。とはいえ、どんな形であろうと、LEDで代用することもなく、毎年変わることなく松明の火でこの行事を続けてこられた、保存会の方々には敬服するばかりだ。  さて、“変わることのない明かり”という話題で、こんな面白い話があった。信号機、とくに歩行者用信号のデザインが変わっていることに、皆さんはお気づきだろうか? 別に自分は信号機オタクではないので、専門的なこと