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建築家、映画を語る。

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建築家による映画エッセイです。
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#映画感想

【ゴダールとキモヲタ】アンチ・シネフィル映画論。

※ジャン=リュック・ゴダール監督逝去時に書かれたテキストです。 実は私はゴダールが大好き…

George Iwasawa
1か月前
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【極悪女王】キモ映画ヲタ,蓮實重彦,昭和の闇。

さて、「シネフィル」やらと名乗る単なるキモ映画オタクについて以前書いた。 この、映画キモ…

George Iwasawa
3週間前
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【100点満点で3点】 映画『ボブ・マーリー ONE LOVE』。

ホントは0点だが、 『Simmer Down』のシーンが良過ぎて泣いてしまった笑。 この映画について…

George Iwasawa
2か月前
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【これは偉大なる教育映画!?】 『マッドマックス:フュリオサ』偉大なるジョージ・…

※ネタバレ注意!!!!!! とんでもない映画だったが、 まだ現時点で上手く言語化できない…

George Iwasawa
4か月前
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アイドル好き建築家(工学博士)が選ぶオールタイム・ベスト映画。

ハロプロが好き、ハク。が好き、一級建築士で工学博士、尊敬する人はジェームス・ブラウン、好…

George Iwasawa
5か月前
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【私的No.1映画】 川島雄三『青べか物語』。

川島雄三監督『青べか物語』。 漁業権を放棄する前の美しい水路と近海漁師の街、浦安を舞台に…

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【寅さん、戻らず】 『男はつらいよ お帰り 寅さん』。

私はずっと寅さんが苦手だった。 寅さんはずっと「健全な=ニセモノの大人の世界」の象徴であったのだ。 私の様な繊細な昭和の子供にとって、 「健全な」家族、親族、地域コミュニティは「抑圧装置」であった。 寅さんに代表される「幸せな大人同士の健全な会話」が繰り広げられたあと、 現実世界では本人が居なくなると必ず「ディスり合い」が始まるのだ。 「あれが誰に金借りた」だの「あそこの娘の旦那が働かないで暴力振るう」だの「あそこんちはか○ぼーだから」だの「あそこの息子が首吊った」だ

【自由とロックと村社会】映画『イージー・ライダー』デニス・ホッパー監督

1969年公開の永遠の名映画。 胸糞悪い南部のレッドネック(カッペの意)は、現地の「本物」を…

George Iwasawa
5か月前
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【酷最高映画!】 『ゴジラ✖️コング 新たなる帝国』

ガッジーラにコング、 最初はあまりの茶番に失笑の連続、 そして、その後もひたすらにバカ展…

George Iwasawa
6か月前
3

『M3GAN/ミーガン』と自分勝手映画史。

もうさんざ色々と語れているので、 こちらはもう勝手自由な視点で、 「映画『ミーガン』から勝…

George Iwasawa
6か月前
9

映画『ボヘミアン・ラプソディ』と’80年代の青春。

※こちらのテキストは映画公開時に書かれたものです。 1985年に開催された「LIVE AID」はリア…

George Iwasawa
6か月前
8

「エクソシスト映画」が大好物。

大本家、ウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』については別稿でも語っているが、私…

George Iwasawa
6か月前
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【1980年代のアーバン・ブルース】 映画『フラッシュ・ダンス』エイドリアン・ライン…

映画のオープニング、 アイリーン・キャラ歌う『What a feeling』が流れるなか、 ピッツバーグ…

George Iwasawa
7か月前
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【宗教世界一決定戦】エクソシスト』ウィリアム・フリードキン監督。

映画公開当時に時のローマ法王が「大袈裟な表現はあるが、概ね合っている」と称した「リアリズム映画」であり、実際に現代のヴァチカンでもエクソシスト(悪魔祓い)は正式な職業として日々悪魔さんを祓っている。 そして本作、キリスト教の病理がギッシリと詰まっていて大変に勉強になる映画なのだが、現代はグローバリズムの時代である。 私が常々思うのは、 本作『エクソシスト』の悪魔祓いのシーンの佳境で「高野山の山伏」が20人程乱入してきたらどうなるのか? 果たしてキリスト教の悪魔さんに修