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こんな面接を受けたら、絶対に行くな!

転職活動中の知り合いからちょっとした相談を受けました
今採用試験を受けているんだけど、このA社はどう思う?という何気ない会話です。
まぁ、地元ではそこそこ有名な会社で悪くないと思って話を聞いていたのですが、面接の内容を聞いていた時に・・・すごく微妙な気分になりました。

①入社時は、試用期間があります
 ⇒普通だよね
②試用期間は半年
 ⇒長くない?
  どうせ、2週間以上雇ったら本採用と同じ対応しないといけないのに…
③試用期間中は、最低ランクの待遇になります
 ⇒金額を具体的に言われない?ちょっとやばいな
④試用期間中の勤務成績を見てその後待遇を決めます
 ⇒おい!絶対に行くなよ!

さて、今回ネックになったのは③~④です。
②もちょっと試用期間の性質を勘違いしているみたいです。試用期間中と言いながら、労働法的には2週間を超えると「やっぱり雇うのやめます」と言えなくなります。そこで辞めさせるなら、有期契約を結び、その後無期契約の雇用契約書を取り交わすべきです

次に、試用期間中は最低ランクで判定するところです。面接した意味は全くないパターンです。要するに、誰でもいいから雇いたいという思惑が見えてきます。
出来る人が欲しいのであれば、その人のポートフォリオを提出させるなり、具体的に質問したりすればいいはずです。しかし、それを行わずに「面接の人柄だけで決めている」から、その場で金額を決めることが出来ずざっくばらんな条件設定になってしまうのです。

そして、最悪なのが「試用期間中の勤務成績」という話です。これよくある話ですが、9割以上の会社が「どういったことが出来たら、いくら基本給があがるのですか?」と聞くと「教えられない」と返してきます。まだ、マシなところでは「具体的なことは決めてない」になり、酷いところでは「お金お金言うやつと働きたくない」とTwitterに書いた愚か者もいますよね。
これ、会社が一方的に有利な契約になります。酷い使い方が出来ます
①入社当初にマニュアルを渡さず仕事を言い渡す
②できなければ「期待値に届かないので、基本給は最低ランクです」
③出来たら、試用期間中は雑務を押し付けて「貢献度が低いので、基本給は最低ランクです」

ということが出来ます。酷い話です。
「うちはそんな酷い会社じゃない」というなら、6カ月間どのような仕事を任して、どの仕事が出来たらいくら基本給を上げるか一覧表を用意してから言ってください。もしくは、試用期間中から金額を上げて調整給などで底上げする等の対応を考えてください。

ベンチャーとかでありそうな雇用契約ですけど、ベンチャーでももっとマシです。悪くても出来高制で、「売上いくらに対して、どれだけ乗せる」とか「はじめ3年は、最低保証をいくらします。その後は面談して年俸を決めましょう」とか、フェアです。
しかも、今回は事務方の募集です。「なにをどう評価する気?」というのが素直な感想で、しかも募集しているレベルは「事務作業ができればいい」という求人票ではないと来た・・・私は、声を大にしていいます
そんな会社にいくな!

ベンチャー気質」と「無鉄砲」は全く別物です。今回は、無鉄砲な会社のようで・・・たぶん、昔からやっている流れをそのままやっちゃったんだろうな・・・と感じます。ホームページとか見ると毎月社員教育しているようですけど、身になっていないというか、「やっていることに意味を見出している」タイプだと思います。要するに、「中身がない」ということです。

友人はそこに行くことを反対しましたが、逆にA社は今後どうしたらいいか考えましょう!
提案は下記の通りです。
① 信用できる機関を通じて人材を探しましょう
 ⇒たかが30分の面接より、例えば、銀行担当者が希望する資料が綺麗に作れる人を紹介してもらい引き抜く
② ハイペックな人か、人柄だけいい人が欲しいのか決めましょう
 ⇒ごちゃ混ぜにしちゃうと、ハイスペックな人は間違いなく断ります
③ ハイスペック人材の能力に信用が置けないなら、年俸契約にしましょう
 ⇒社会保険料とかは入るけど、有期契約で高めの金額を設定しましょう
 ⇒その後、会社に必要な人材であれば相応のポジションと待遇を用意!
④ 人柄だけで採用するなら、配置転換がある総合職で採用しましょう
 ⇒日本の古き悪い文化である総合職で採用して、育てられなければ適当な部署に飛ばしましょう

ここまで書いたのですが、結局お金です。
勘違いしちゃいけないのが、「企業が雇う」という考えに固執しないことです。あくまでも、雇用契約です。
企業は、その人の時間と能力を買うのです。
人は、自分の時間と能力を売るのです。

今回のケースでは、A社は「あなたの時間と能力を使ってみてからいくら支払うか考えるわ」という「微妙だったら、原価すら払わないからね!」という暴君みたいなことを言って、「それでもいいなら契約してね?契約したからこっちの都合で決めていいよね?そういう約束だよね?」という、どこぞの白い悪魔ばりに酷いことを言ってくるのです。鬼ですね!そして、あえて文章にしてみるとおぞましいレベルのことを言っていると思います。
これ、私がコンサル契約で担当しているところで言っていたら役員を交えて真剣に検討させます。絶対にいい人来ないですから!(それで、高いコンサル料払って成果がないとか言われたら泣きますよ・・・)

転職活動している人や、真剣に人材確保をしたいと思っている方の目に留まれば幸いです。


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