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まいにち刻句勉励【俳句日記】

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編集、書籍ライターとして、他人様に成り代わって文章を編み書き綴ってきた、言葉稼業のコーネンキ片親母さんKが、自己表現リハビリの一歩としてはじめた俳句日記。切り取っておきたい日常の…
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2021年4月の記事一覧

神楽坂散歩

神楽坂散歩

夏隣 フレンチスリーブ初おろし

GWの谷間の平日、今日までの映画を観に名画座へ。

映画の前にご飯を食べて周囲を散歩。
夜の飲み食いが自由になったら、来たいお店を探してぶらぶら。

懐かしの初勤務地は、変わったところと昔のままのところがモザイク状。

知ってるような初めてなような、不思議で心躍る感覚。

ステイホーム日和

ステイホーム日和

春雨のカーテン温し ステイホーム

GW初日の今日は雨。
親子3人家に籠もって、だらだらステイホーム三昧。

まずはそろって朝寝坊。
昼は長男が頼んでいた宅麺をウキウキ作り、家ラーメン。
その後、次男が録り貯めていたアニメの観賞。
母さんは途中で部屋に籠もって三線、読書。
その後、リビングに戻ったら、
「『聲の形』やってるよ」
と声をかけられ、またも親子3人でアニメ観賞。
原作漫画もあるし、前にア

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寿ぎの力

寿ぎの力

「おめでとう」遅れて来たり 氷解け

誕生日から二日ほど遅れていくつか「おめでとう」が届く。

中に、最近すれ違いをした相手からのものもあり、気持の凪までにかけた時間、遅れても言葉にしようとした形跡をみて、少しだけれどもしこりがやわらぐ。

なんてことを書いていたら、うっかりまた日にちをまたいで連投がストップした。

忘れた頃にやってくるしくじり。
くーっ!

ひとりの日

ひとりの日

仕事部屋ぬけいで背のび 春の宵

連休前の晴れやかな平日。
大学生の長男のキャンパスは、川を越えた神奈川県なのでリモートにならず、息子ら二人がそろって学校へ。

昨夜から腰痛が劇的に緩和、とはいえ用心、用心、と終日仕事やらなにやらで籠って過ごす。

一区切りついたところで東向きのリビングへ行けば、まろやかな光量で、急にもったいなくなってテラスのドアを開け出る。

まだ明るさを十分に残した空には、微

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お祝い

お祝い

夏近し 己がケーキを選ぶ日よ

また一つ無事に年を重ねたお祝いを家族と大事な人とする。

誕生ケーキは、ホールで買って、ローソクを立てて、プレートに名前を書き…というパターンも家族内でやることはあるが、子どもらが育ち味覚も別れてきた最近では、一人ずつ好きなものを買うパターンも増えた。
いろんな味が楽しめるし、見ていて楽しい。

というわけで、今日は自分の誕生日ケーキを自分で選んだ。
確実だけど、本

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「ショック」と「心外」の応酬

「ショック」と「心外」の応酬

春泥や 姉妹は別の価値を持つ

モヤモヤしていたことを明らかにした結果、互いの価値観の相違を確認。
今後の互いの処し方の指針になった、と思いたい。溜め込まずに吐き出し合ってよかったねーと後で振り返ったとき思えると、いいなぁ。

雨降って地固まる、となりますように。

緊急事態宣言再び

緊急事態宣言再び

春の夜や 閉店の街彷徨いぬ

所用をすませ、夕飯を食べて帰ろうとしたら、すでに多くの店の戸に「closed」の札がかかっている。

緊急事態宣言は25日からと思っていたけれど、もう、ですか。

夕食難民の末、結局、近所のスーパーで残り物のお惣菜と生ハム、チーズ、苺、なんかを買って帰り、家にあった白ワインを開ける。

家飲み充実ウイークがはじまる。

咲き誇る

咲き誇る

花つつじ 主なき家を焼き尽くす

高台にある家の玄関脇から見事なつつじが眼下の道へせり出すように、たわわに咲き誇っている。

見事だなぁと階段の先をよく見れば、表札が外されていてカーテンのない窓が見える。
ここもまた新しいお家になるのかしら。

つつじの前は梅の花も素晴らしかった。

花たちは主の不在に関係なく咲き誇る。
あるいは、己が行く末を察知したかのように咲きつくす。

ご近所再発見

ご近所再発見

藤棚や 遠回りする帰り道

駅前まで買い物に行く途中、とあるマンションの前の歩道の上に小さな藤棚が設えてあるのを発見。

ささやかだけど季節を感じられる設計、よきかな。

格子越しの風情

格子越しの風情

春風や 丸み帯びたるドリル音

東向きのリビングは、冬は明るくてよいのだが、夏は強い日差しで部屋が熱せられるので、午前中はカーテンが開けられない。

先に、同様の西日対策に、寝室兼仕事部屋にブラインドを設置したら、調光が素晴らしく利くことが判明。

夏に向けて、リビングのカーテンもブラインドに変えることになり、今日はその設置で業者さんに来てもらった。

コロナ対策もあって、家中の窓を開けたので風が

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ささやかな野望

ささやかな野望

昼飯の太きネギ摘む春の庭

ジャーには冷ご飯、手早くできて男子が満足する昼飯は…と冷蔵庫をあさってきたら、チャーシューを作ったときのラードと煮汁を発見。
となれば、炒飯でしょう。

腹が決まったのに、あれ、ネギがない。

いやいや、たしかテラスのプランターに根っこだけ残っていた小ネギをさしておいたはず……とドアを開けて首を伸ばしたら、あったあった。しかも買ってきたときよりずいぶん立派に再生している

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初アゲハ来訪

初アゲハ来訪

ルンタッタ 嵐の後の蝶の舞

昨夜は外の雨音が聞こえるほどだったけれど、今日はからりと晴天。

テラスへの戸を開けたら、レモンの鉢の周りを今年初のアゲハ蝶が、ルンタッター、ルンタッターと飛んでいるのを発見。

近づいて探してみたら案の定、
「はっぱのうえにちっちゃなたまご」

おかえりなさい。

今年も葉っぱを食べられ過ぎないように、腹ぺこ青虫パトロールがはじまる。

ドコモタワーは故郷の灯

ドコモタワーは故郷の灯

遠出して帰路に望みし春灯よ

先週の甲州への日帰りの旅の帰路、高速から見えるドコモタワーの灯りに、
「帰ってきたなぁ」
としみじみ思う自分にちょっとびっくり。
そうか、ドコモタワーは私にとって故郷の灯なんだ。

結婚して2か月後に長男を妊娠、両親の家からスープの冷めない距離の地元に夫婦で居を構えたのが、ドコモタワーが竣工した2000年9月のこと。

長男や次男をつれて、サザンテラスのデッキから新宿

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待たせ人

昼下り 散る寸前のチューリップ

待ちあわせに遅れ、街なかを走った日。
会ったときの私の顔は、血色がよかったはず。
たぶん。