か行のヒト

ことば稼業のコーネンキ片親母さんK

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マガジン

  • まいにち刻句勉励【俳句日記】

    編集、書籍ライターとして、他人様に成り代わって文章を編み書き綴ってきた、言葉稼業のコーネンキ片親母さんKが、自己表現リハビリの一歩としてはじめた俳句日記。切り取っておきたい日常の情景を毎日一句更新。

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息子と観る映画

送り梅雨君と金曜ロードショー  「今日の金曜ロードショーは『おおかみこどもの雨と雪』のノーカット版だ」 と長男がうきうきとチャンネルを合わせる(ウィンブルドンよりこちらが勝つのが興味深い)。 姉弟がそれぞれ等分に描かれているけれど、どう観ても息子の自立に重点が置かれていて(母目線だから?)、清々しくも、何度見ても泣ける母であるよ。

    • 男児の母(シングルマザー)としての禁忌、私の場合

      恋猫や 自転車で追う彼の尻   *** 息子たちに明かしていないことがいくつかある。 たとえば、私自身の性行為について。 具体的にいうと、彼らは「母はもう性行為からは引退している」と思っているらしいので、そういうことにしている。 嘘は言ってない。 聞かれないので、語らないだけ。 以前、「ハハの初体験はいつだったの?」とお話好きの次男に聞かれたことがある。彼が中学生だか高校生のときだったろうか。性や異性への関心はあふれつつも、まだ現実的にはそう切迫していない頃。 「君に彼

      • 気ばかり逸る、何も予定のない雨の日曜日、朝8時40分。

        • 三線の弦が切れる

          締め過ぎて女弦切れる秋の夜 三線を弾いていたら女弦のカラクイが外れてしまった。 よくあることなのでテキトーに巻き上げていたら、締め過ぎて弦が切れた。 簡単に、あっけなく、パツンと。 いつもみたいに、ちゃんと調弦しながら丁寧に巻き上げていればこうはならなかった。慣れてきたつもりで扱いが雑になっていた。 反省しつつも、いい機会なので、替えの弦を自分で張り替える。 三線店の動画を観ながら、今度は丁寧に。 * 先日、長男が“私が反対していたあること”をナイショで決行していたこ

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        息子と観る映画

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        • まいにち刻句勉励【俳句日記】
          171本

        記事

          彼は舞うようにボールを拾い、打つ

          牛若の舞眺めたる十三夜 ひらりひらりと踊るように、ネット際に落ちたドロップショットもコートの端に入った深いボールも、前衛の彼がみんな取ってくれて、勝利。 「すごい! なんでも取っちゃうのね!」 と感動して言ったら、はにかんだ笑顔で 「でしゃばりすぎちゃったかな…」 と。 いえいえ、大助かりですよ〜。 謙虚なテニスコートの牛若丸。 昨夜、十三夜の夜のレッスンでの話。

          彼は舞うようにボールを拾い、打つ

          8月はどこへ

          写真立てのほこり払いおり爽籟や やっと日常が戻ってきた。 もう、秋なんですね。

          8月はどこへ

          待つ時間

          蝉しぐれ 永遠に来ぬバスを待つ いや、来ましたけどね。 バス停脇の緑から降り注ぐ、シュワシュワ、ジージー、ミーンミーンを浴びながら、 永遠と一瞬は同じことね、 とか思う。

          南国柄の扇子

          百均の棚吹き抜けり夏の風 「今やりたいことは?」 という問いに、 「百均に好きなだけいること」 と、とある有名企業に勤める同い年の知人女性(息子が二人いるとこも同じ)が答えていたけど、うん、わかるわ、それ。 あったら便利なもの(なくてもなんとかなるものでもある)が何でもある、それが百均。

          南国柄の扇子

          初フィンランド映画

          迷い子を君と二人で呼ぶ白夜 すっかりサボってしまった、俳句日記。 夏の季語に白夜があると知って、おおこれはタイムリー、と。 先日観たフィンランドの映画でまさにその風景が広がっていたから。 サウナと湖と白夜。 にしても、世界中で映画って作られてるのね。

          初フィンランド映画

          銭湯生活

          銭湯のあと富士そばとアイスクリン 家の風呂が工事中のため、昨日から親子で銭湯通い。 昔、母と二人アパート暮らしだったときに通っていたようなフルーツ牛乳の自販機がある近所の銭湯は、久しぶりに行ったら、『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリさんの銭湯絵が描かれていてびっくり。 最近は、もっぱら一駅向こうの銭湯を利用していたので知らず。 出て、次男に、 「ヤマザキマリさんのペンキ絵だったね〜!」 とコーフンして言ったら、 「え、そうなの?」 と薄い反応で肩透かし

          舞台の上からの景色

          和太鼓の合図で奏づ夏は来ぬ 土曜日、無事に初舞台は終わり、ひと息つく。 初舞台の演目を聞いてから一か月。 自主練で一人カラオケデビュー&スタンドマイクデビューもした。 やれることはやって臨んだこともあり、思ったよりは緊張することもなくやりきった感、満々。 なにより、リハーサルのとき、 進行のスタッフさんはじめ、周囲のプロの仕事ぶり、本気ぶりがありがたくて。 効果的な演出を考えて、幕の上がるタイミングを何パターンか試してくれる。 演奏初めの太鼓役は、三線の入りが分かりや

          舞台の上からの景色

          七夕が夏の季語じゃあないなんて

          夏夕べ東急までの一本道 7日は渋谷で三線レッスン。 笹に結ばれた色とりどりの短冊や飾りが、通りに季節感のある華やぎを添えていて、懐かしい気持ちになる。 さっそく俳句にと、夏の歳時記を繰る。 七夕のほかにどんな季語があるかしらん……棚機つ女とかいう言い方、あったよなぁ……ん? 出てこない。 載ってない。 そんなバカな、とスマホで検索。 七夕(たなばた) 初秋 秋の季語だったんかーい。 という衝撃。 そういえば、朝顔も秋の季語。 旧暦トラップ、俳句ビギナーには用心どころ

          七夕が夏の季語じゃあないなんて

          地中8年後の本番

          初蝉や「なりやまあやぐ」初舞台 飯田橋の駅を出て神楽坂下で信号待ちしているとき。 あ、蝉が鳴いてる。 今年初めて。 これは、とさっそく調べたら、 初蝉 はつぜみ その年に初めて聞く蝉の声 季語がある。 初物ですもの、当然よね。 ちなみに明日は、1ヶ月ほど前の日記に書いたとおり、三線初舞台。 蝉のように8年の準備を経ての本番、には程遠いけれど、この1ヶ月とりあえずやることはやった。 明日はみんなで楽しんで弾いてこよう。 ※タイトル画像は、工藤ノ

          地中8年後の本番

          雨に揺れる葉

          青梅雨やパラパラパララ葉の踊る ヨガのシャバアーサナ(屍のポーズ、すごいネーミングだ)をしながら見上げる、ブラインド越しの景色がいい。 雨に打たれて十月桜の葉が揺れる。 青梅雨という季語がぴったり。

          雨に揺れる葉

          あー、びっくりした

          夜道にて小岩避ければ蟇 傘を忘れ、小雨のなか駅から小走りで家に向かうその途中、道の真ん中で遭遇したカエル。 ずいぶん大きな石があるなと避けてから二度見して戻り、しげしげと見てしまったよ。 そんなところで固まってないで、早く端に行きなさいよ。 踏まれるか、轢かれるよ。 心配して見ていたけれど、動かず。 ちかくに川なんてないのに。 どこから来て、 どこに行くのか。

          あー、びっくりした

          夏限定の香り

          海想うこの季節だけの香水 ジェニファーロペスの香水stillは、私の夏の匂い。 毎年、東京はまだ梅雨の6月、沖縄に行くときに解禁。 今年は沖縄旅行をキャンセルした日に解禁。

          夏限定の香り