![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52720825/rectangle_large_type_2_83a7c77324d773d438df05c48c4c6a2d.jpg?width=1200)
骨董通りも知らない男は、女子のエスコートなんてできない #2 恋が生まれるご飯のために
初デートのお店の選び方。「ごちそうさま」を言う回数。かわいくおごられる方法。体の関係を持つタイミング……。はあちゅうさんの『恋が生まれるご飯のために』は、恋のゆくえを左右する「食事デート」のマナーとルールを指南してくれる一冊。女性はもちろん、男性にも読んでいただきたい本書から、とっておきの恋愛のコツをお教えします。
* * *
お店知識の見極め方
「デートってご飯を食べることだよね」と、仲良しの美女が言っていて、ぽんと思わず膝をうちました。「それ、名言かもしれない!」と。(※15)
もしかしたら、私と彼女はご飯好きすぎるのかもしれませんが、たいがいの女子はご飯好きなわけで、映画やダーツなどのその他アクティビティは我々にとっては全て、ご飯とご飯の間のインターバル。オプションでしかありません。
全ての道はご飯に通ず、ではないけれど、やっぱり、メインアクティビティはご飯なわけだし、そこをおろそかにする男子は無理だし、基本的にやっぱり「デート=ご飯」と考えて問題ない気がします。(※16)
相手がご飯好きかどうかは、もうメールの段階でわかります。ご飯好きは、「お店、適当に決めておくね」なんて間違っても言わない。適当なんてありえないからです。「何食べたい?」「行きたいお店ある?」とまずはこちらの意見を聞いてくれ、ちょいちょいとやりとりをした後に、「じゃ、予約しておくね」となる。
食にこだわる人は、なんとなくお店を選ぶなんてことはしないのです。ミシュランなどのグルメ本か食べログ、あるいは信頼出来る友人のオススメなどで、ちゃんとお店を絞っていく。
確かに手間ではありますが、ハズレをひくよりはリサーチをしたほうが100倍いい。エイヤッと適当に決めて、万が一美味しくなかったら、限られた人生の貴重な一食が無駄になってしまうのです。この感覚を共有できる人かどうか。ご飯好き女子は、そこにこだわります。
「ご飯の相性が二人の相性である」と美女はさらに続けます。彼女によると、「道に詳しくない人は、美味しいレストランを知っている確率も低い」とのこと。(※17)
彼女が以前、とあるイケメンとデートの約束をした際、「どこで仕事終わるの?」とメールで聞かれて「骨董通りらへん」と返信したら、彼は「それどこ?」と聞き返してきたそうです。
美女曰く「『骨董通りもわからない奴が、美味しいレストランなんて知ってるわけがない』と思ったら悪い予感が当たった」そう。その時のデートでは、食べログ2・9のステーキ屋さんを指定されて、レビューが悪いだけで美味しいのかもという期待も一瞬で裏切られ、ステーキの肉は硬すぎて、店主は無愛想で、トイレまで汚くて、最悪だったそうです。彼女が彼と2回目のデートに行かなかったことは言うまでもありません。
もちろん、彼に対する不満は他にもあったことでしょう。おそらく、彼はがさつで女心を読めない人だったのだと思います。(※18)
「デートはご飯」なんです。その日のデートのコンテンツはご飯だけなのに、その舞台になるお店選びが雑な人が、他でまめになれるわけがないんですよ。話もめちゃくちゃつまらなかったとのことでしたが、さもありなん。
告白してしまうと、実は私も「骨董通り」を知らなくて、骨董通り沿いの某レストランに、道案内をお願いする電話をしたことがあります。スタッフの方は道を知らない私に懇切丁寧に、骨董通りを教えてくれ……というのが理想ですが、実際は「骨董通りがわからないなら案内しようがないですね」と言われる屈辱的な体験をしました。
あの時は本当に悔しくて、「二度とこんな店行ってやるもんか」と思いましたが、今になってみると、骨董通りがわからなかった私も悪い。
東京である程度社会人経験をつむと、246とか、骨董通りとか、明治通りとかアマンド前とか、「知らないほうが悪い」、一般常識として浸透している通り名がいくつかあるものです。そこをおさえていない男性は、女子のエスコートに不慣れであり、レストラン選びのセンスも悪いというのは一理ある。
「道に疎い男は食に疎い」。この意見は割と説得力があるのではないでしょうか。女子の皆様が男性を見る際の指標の一つにでもなれば幸いです。(※19)
※15 デートは誰と行っても3回目までは楽しい。お互いに一通りの持ちネタを話した後、4回目以降を乗り越えられるかどうかが肝。
※16 食べることは生きること。食べることに適当な人は生き方も適当です。
※17 タクシーでの道案内の時って「道を知っているか否か」が大きく試されます。
※18 「ご飯の趣味が悪い人は、服の趣味まで悪い」の法則が私の中で出来上がりつつあります。
※19 美味しいものを知っている人、それについて熱弁出来る人は、大体いい人です。
◇ ◇ ◇