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カンタが断言!「水溜りボンドは絶対にやめない」 #5 ふたり。

YouTuberになりたかったんじゃない。ずっとふたりでいたくてYouTuberになったんだ……。チャンネル登録者数400万人超、大人気の水溜りボンドが放つ待望の初エッセイ『ふたり。』。

ガキ大将のトミーと、気にしいのカンタ。それぞれの幼少期から、ふたりが出会った大学での生活、毎日投稿6年間の舞台裏、そしてトミーの活動休止中のことまで、動画では見せられなかったふたりの姿が詰まった本書から、一部を抜粋してお届けします。

*  *  *

あいつの居場所をなくしてはいけない(カンタ)


毎日投稿をやめて、いくつも転機を迎えた話をしてきた。そのなかで、どうしても避けられない話をしなくてはいけない。

トミーの活動休止だ。
 
2021年の6月、トミーが関わっていた不祥事が大きな社会的ニュースとなった。
 
トミーは、いったんすべての活動を休止した。幕張のイベントの直前に倒れたときなど、水溜りボンドはいくつかピンチを迎えてきた。けれど今回は、そんなのは比較にならない、僕らコンビにとっての最大級の危機だった。
 
トミーのやったことは簡単には許されない。支えてきてくださった多くの人に、本当に迷惑をかけてしまった。
 
まずは心から、関係者の皆さま、そして何より水溜りボンドを応援してくれたファンの方々に、相方として深くお詫びを申し上げます。
 
トミーが活動休止に入ってから、UUUMのスタッフと何度も話し合った。
 
そしてトミー本人とも、しっかり話し合った。
 
いま率直に考えていることや、気持ち、今後の水溜りボンドについて、意見をぶつけあった。正直、事件の直後はトミーも僕も心は不安定だった。世のなかへの影響が大きすぎて、どうしていいのかわからなかった。
 
それでも、はっきりしていたことがひとつ。
 
水溜りボンドは、やめない
 
トミーの引退も、コンビの解散も、考えてはいなかった。
 
僕たちは、終わらせ方ではなく「前へ行く」道をお互いに望んでいた。
 
こんな状況のなかで、水溜りボンドを続けていくために何をすることが最善なのか。僕たちは再び、YouTubeを始めた大学生のときの「第一歩の手前」に戻ったのだ。
 

まず、水溜りボンドは僕のピンで活動を続けると決まった
 
テレビのレギュラー番組はいったん休止となったけれど、『オールナイトニッポン0』はありがたいことに、僕ひとりで続けさせてもらうことになった。
 
トミーに出会って以降、初めて僕はトミーなしで「面白いこと」をやらなくてはいけなくなった。
 
根っからの不安がりな僕にとって、経験したことのない不安だった。
 
でも、逃げない。逃げられない
 
いままでで最も危ない『カイジ』の橋を、僕はひとりで渡りきるしかない。
 
覚悟は決まっていた。相方が戻ってくるまで、僕は水溜りボンドを守るのだ。
 
あいつの居場所を、なくしてはいけない

無期限のスケジュールの空白(トミー)


運の良さと周りの人たちの才能に、僕は甘えすぎていた。

本気のピンチなんて、来ないと思っていた。カンタがいれば大丈夫だ! という安心感に、僕は数年間浸っていた。
 
あのときまでは――。
 
2021年の6月、僕はある不祥事の当事者として大きく報道された
 
気の緩みとか、うかつだったとか、そんなレベルではない。僕のやったことで、大事な仲間たちに、世間の方々に、すごく大きな迷惑をかけてしまった。
 
若い人たちに影響力を持つインフルエンサーとして、やってはいけないことだった。
 
長年応援してくれたファンの人たち、水溜りボンドを支えてくれたファンの人たちの気持ちを、ひどく裏切ってしまった。
 
言い訳も、申し開きもしない。弁解の余地は一切、なかった。
 
ただひたすら、自分の認識の甘さと、浅はかな行動を反省した。
 
申し訳ありませんでした。
 
心から、謝らせていただきます。
 
自分の愚かさを、悔いています。

報道の後、相方、事務所のみんなに、深く頭を下げた。関係者の皆さんにも、お詫び行脚させていただいた。
 
ファンの皆さんには、水溜りボンドの動画を通して謝罪させていただいた。
 
コロナ禍というこのご時世に、絶対にしてはならないことを僕はやってしまったのだ。どんなにお詫びの言葉を尽くしても足りないのは、わかっていた。
 
けれど僕のような未熟な男ができることは、すべての時間を使って、謝罪を繰り返して、行動で示すことだけ。簡単に許してもらえるとは思っていなかったけれど、僕は全身全霊でお詫びを繰り返させていただいた。
 

何より、カンタ。ごめんなさい
 
隣で一緒に、皆さんに頭を下げさせてしまった。
 
相方を悪い事柄に巻きこむなんて、僕の人生で絶対の禁止事項だったはずなのに。とんでもない失敗だ。
 
カンタは僕の失敗を、水溜りボンドの失敗として連帯責任を引き受けてくれた。その配慮がただ申し訳なくて、胸を押しつぶされる思いだった。
 
カンタ、ごめん。何度も、繰り返して伝えた。
 
プライベートや仕事の場では、数えきれないほど「悪い!」「ごめんな!」と謝ってきたけれど、今回のお詫びほど心の痛む謝罪はなかった。
 
不祥事が報道された直後に、僕は無期限の活動休止に入った。
 
2019年末の幕張のライブが人生最大のピンチだと思っていたが、あんなトラブルは今回の重みに比べれば、ピンチでも何でもなかった。
 
水溜りボンドを始めてから一度もなかった「無期限のスケジュールの空白」期間を、初めてひとり、過ごすことになった。

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ふたり。


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