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「幸せな勝者」になりたければ、どんなことでも「自分事」で考えよう

『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)で脚光を浴びた、ブランドプロデューサーの柴田陽子さん。最新刊『勝者の思考回路』は、さまざまなプロジェクトを成功に導き、名だたる企業のトップから指名される彼女の「成功の秘密」に迫った、まさに「決定版」といえる内容です。迷えるビジネスパーソンの羅針盤になるであろう本書から、柴田さんの心に刺さるメッセージをお届けします。

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他人事を「自分事」にする

いろいろなビジネスパーソンを見ていて、とても不思議に思うことがあります。

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上司から何か仕事を頼まれたときに、「え、私ですか?」という反応をする人がいることです。その人は、「私はやりたくない」「ほかの人に頼んでほしい」と思っているのでしょうが、これはなぜなのか。

どんな仕事であれ、振られたということは、「それをやる能力がある」と期待され、また「実際にできるか」を見られているということです。喜んで引き受け、良い形で完成させる以外に選択肢はないと、今の私は思うのです。

そうした機会をみすみす放棄していながら、職場には居続ける……というのは、決して幸せなことではありません。「自分事」を増やしていこうと思えないところに、その人の居場所は本当はないからです。

人より仕事が少なくなるようにして、人より責任は軽くて済むようにして、人と同じ時間会社にいて、人と同じ給料が取れたらラッキー……でしょうか? これを本当にラッキーだと思うなら、何か根本からズレています。

友人からちょっと面倒な相談を受けたときなども同様です。

なるべく当たり障りのないことを言っておいて、なるべく深く関わらないようにして……。こういう態度をとる人が多いですが、なぜ、これほどまでに自分事を避けるのか、私には不思議でなりません。

あなたの人生はあなたのもの。私の人生は私のもの。だからこそ「他人事は他人事」なのではなく、人生のあらゆる場面において「他人事も自分事」を増やしていくことで、その人の人生は大きく豊かに広がっていくはずです。

いつでも「当事者意識」を

シバジムでは、どんなことでも「当事者意識」を持つことが求められます。

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たとえば、社員の1人が何かミスをした。そのせいで大ピンチに陥っている。そんなときに、自分のピンチのごとく悩み、一緒になって解決策を探っていける人間を私はよしとしています。そういう人は、人との関係を深く構築することができ、人から信頼される幸せを感じることができるからです。

これは、本気で当事者意識を持って臨んだ人にしかわからない感覚です。

どんなに「大変ね」「頑張ってね」「心配しているよ」と口で言ってみても、自分事として参加することができなければ、到達できない世界があるのです。

「私の人生なんて、特筆すべきことは何もない」とネガティブなことを言いがちな人は、自分事を増やせていないだけ。自分事を避けているだけです。

同僚が、何か困り事を抱えているときや、電車の中にひどく体調が悪そうな人がいるとき。そんなとき、たいていの人はその様子に気づいていて「何かできることをすべきなのでは」と心の中では思うはず。でも、最初の一言が出ないために一歩踏み出せないケースが多いのではないでしょうか。

“同じこと”でも、それを自分事にできるか、他人事で終わらせてしまうかで、そこから先がまったく変わります。

その人がどちらになるかは、優しいか冷たいかの問題ではなく、おせっかいとも思われるような一言を口にできるかどうかの違いです。

口にする勇気を持ちましょう。人に心配してもらったことで、嫌な気持ちを抱く人はいません。「おせっかいだと思われるかも」は杞憂なのです。

特別な言葉を考える必要はありません。

「大丈夫?」

「何か手伝おうか?」

こんな一言を、いろいろな人にかけていいと思うのです。


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