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宝物

  ワインのコルクを開けたら、コルクの底にキラキラと輝くものをみつけた。「酒石」だ。
ワインの成分中の酒石酸 とカリウムやカルシウムが結びついて結晶化したもので、「ワインのダイヤモンド」とも呼ばれてるらしい。
素敵なものとの出会いは、心踊る。

 生産者によってはこの酒石酸や澱などがあると見た目が良くない事を気にして、除いてしまう事もあるらしいが、ワイン本来の果実味らしさを失わせる事なく、深みがあるものに仕上げる為に、あえて酒石を取り除く事をしない生産者もいるそうだ。

 ワインの持つ良さ、らしさをあえて残す。
結晶を見ていると、ワイン個への想いが伝わる。

「らしさ」
人生において、人との出会いもそうだと思う。
自分1人だけでは完結できず、他者との人生と何らか溶け合い、混じり合い、影響を与え合う。
そうして「結晶」の様に形作られ、人生における「宝物」となる。
その宝物に気付けた時、またひとつ、人生における深みが増すのではないかと。
そう、しみじみ思った。

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