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【2】『10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと』書評#望愛課題図書

資本主義の終わり、広がり続ける格差、日本解散論とグローバル化、、。混沌とする社会で、何をすれば成功するのかは変わるが、成功者がやっているのは、実は本当にシンプルなこと。

人は誰しも憧れや夢を持つ。混沌とした社会で生きる私たちが成功するための秘訣を、物語形式で教えてくれる。「僕」と「紳士」の掛け合いが面白く、そんでもって、すべてを吸収したくなる。これからも何度も読み返して忘れたくないと思うような考え方がたくさん詰まっていた。

この本は、2人の登場人物、「僕」と「紳士」の会話によって進む話です。「僕」は、ごく普通の青年、「紳士」は、成功を収めた人物です。ひょんなことから2人は出会い、いくつかの共通点や、何か通じるものを感じて意気投合します。「僕」は、対話を通して紳士の成功のヒミツを学び取りながら成長します。また、紳士は、今の日本や世界、若者が抱えている悩みに対してシンプルに答えを示します。

9ページ参照

前回の『本を読む本』に引き続き、オバラさんにセレクトしていただいた、今週の課題図書を読破しました!本書は、まだ読書慣れしていない私にとっても読み進めるのに苦労しなかったです。(前回の課題図書である『本を読む本』という難しい本を読んで読書に少し慣れたからなのか?)

ここではじめて「望愛課題図書」シリーズ(今回でまだ第2弾です笑)を読んだ人に向けて、もう一度、私が「望愛課題図書」読んでnoteに書くことになった経緯を説明します!

私は現在大学3年生です。あるきっかけを機に、2か月ほど前からフリーライターであるオバラさんのアシスタントとして学びの毎日を送っています。しかし、私には大きな問題がありました。それは、知識が少なすぎるということです。本をあまり読んでこなかったことが原因の一つだと思います。

そこで、知識をつけ、文章にたくさん触れるため、オバラさんに毎週一冊課題図書をセレクトしていただくことになりました。

前回の記事もぜひチェックしてみてください!
オバラさんからもらったフィードバックを参考に、もっと良いnoteが書けるように頑張ります!


『10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身に着けるべきこと 答えのない不安を自信に変える賢者の方法』

私はこの題名を読んで、本書を読む前と読んだ後の自分の考え方や生き方が変わってくるだろうなと感じました。とにかく早く読みたいという気持ちで1ページ目をめくってみると、読むのに夢中になり、5時間ほどで読み終わってしまいました笑

本書は全6章からなります。今回のnoteには、「これは知っておくと良い」「おもしろい」「なるほど!」などと感じた、印象に残った部分を紹介しようと思います。


1.「学び方を学ぶ」ことが成功への近道となる

成功することは、誰にでもできる。特にこれからの10年間の生き方次第で、結果が大きく変わる。そこで、成功するための唯一の方法は「成功するまでやること」にあると紳士は言う。続けられない人は、に続けるたの”仕組み”を最初に考えないからである。あらゆる人間のすべての意思は薄弱で、意思やモチベーションは誰にとっても成功とは全く関係がないのだ。つまり、”やる気”なんてなんの意味もなさない。

ここで続けるための仕組みとは、計画・実行・修正のサイクルをどれだけの回数、どれだけの速さで回すかにかかっている。これはプロセスに過ぎないから、うまくいかなくても、それは失敗ではなく、うまくいかなかった方法が見つかっただけであるという考え方ができる。成功する人には失敗という考えがない。だから成功するまで修正し続ける。

2.日本はあと10年で階層化する

21世紀のコミュニティは土地に縛られない。むしろ考え方や価値観、教養といった個人の内的な傾向で形成されてくるだろう。そしてじわじわと階層化されていくと紳士は言う。つまり、格差が生じるのだ。「地球市民層、都市上位層、都市下位層・地方層、非社会層」といったように5つの階層に別れつつある。この階層は、「学歴・職歴・資産・収入・教養・容姿・品位」などによって分けられる。こういった階層化は、社会に安定をもたらすようだ。ヨーロッパはすでに階層が固定化されているのに対して、日本はまだ上位階層に行くチャンスが残されていると言える。しかし、あと10年以内に階層の蓋は閉じるだろう。

ここで、階層を超えるために今からやるべきことは、スキルではなく、あり方を磨かなければならない。つまり、「品位や教養、人間としての成熟」だ。

学生のランク付けは、大手の就職支援会社のマニュアルではたった3つの視点で行われている。それは「柔軟性、言語化能力、品格と教養」である。柔軟性とは、”自意識の解消度合い”のこと。そもそも仕事とは、他人や社会に貢献すること。そうであれば、自分でなく相手に合わせられるかどうかってことが必要なのだ。続いて言語化能力とは、物事を客観視して表現する能力のことである。考えや感じたことを客観化する技術が必要である。最後に、品格や教養をつけるには、一緒にいて楽しい人、気分のいい人になるということである。例えば、身だしなみ。それは、他人に対する尊敬であり、愛でもある。上の階層にいる人なら持っているものなのだ。

3.優秀さとは、能力と謙虚さの掛け算である

優秀な人って、一流の大学を出たり、高い成果を出したり、それに、きちんと自分の考えを伝えたりする人だとほとんどの人が言うかもしれないが、実際は有能な人よりも柔軟な人、謙虚な人こそ優秀なのである。有能で決して自分の考えを曲げない人と、どちらの人と一緒に仕事がしたいだろう。自分のプラスになることだけやろうとする人は、結果的に組織にとっては貢献にならないのである。大事なのはコントリビューション(貢献)マインドである。

4.本質的なことに目を向けること

例えば、仕事で上手くいかないことがあったとすると、まず"すべての悩みは人間関係である"と認識することから始める。それぞれの人の心は、単純に言えば、愛と条件という軸をとった時にどこかの間にいる。ここで言う愛とは、無条件・身体感覚・真実・主観のこと、条件とは、金・脳・現実・客観、そういった概念のことである。大切なのは、善悪も正義もないという前提で生きること。相手が悪い、自分が悪い、ということはないのである。それは単純にすり合わせができなかっただけの話だ。人それぞれが個別の考え方、価値観を持っており、愛と条件の範囲で彷徨っていることを分かっていれば、ものごとは上手く行きやすい。

コミュニケーションの第一歩は、まず相手と自分の距離を測ること。相手の価値観・意識が"愛"と"条件"のどこにあるのかを感じる、察することが大切である。相手の距離感を知るためには、当然自分の位置もわかっていなければならないから、自分を客観的に眺めることになる。そういう目に見えないところをていねいにやることが大切。そして、相手がどんな価値観であるのか、相手は自分にどうしたいのかを言語化してみる。そうすると、付き合い方が明確になってきて、距離が取りやすくなる。コミュニケーションの本質は距離のマネジメントである。自分ではなく相手に注意を向ける。全ては本質を知ること、そして、少しずつ上達すること。

5.何を学んできて、これから何を学べばいいのか

結局、必要なのは知識や情報ではない。私たちが今身につけるべきことは、考えるということだ。本質的なことを見つけるために。価値になるのは、「本質を考えること」だけなのだ。

もう一つは、旅で新しい知識を手に入れることだ。我々は、場所と環境を変えることによってしか、新しい視点や問題意識を手に入れることができないし、新しい問題意識を手に入れ続けなければならない。なぜなら、これは、きっと私たちに同じ本ばかり勧めてくるコンピュータにはできないはずだからである。

6.結局のところ、”10年後も生き残るため”にはどうすればいいの?

人生においてしなければいけないことなど、何もない。私たちは、その存在そのものが価値あるものである。それを認めるしか人生のスタート地点に立つすべはない。この真実、自分の本質的価値に気づかなければ、私たちは死ぬまで走り続けることになるらしい。

本当のエリートは、学歴でも出自でも所得でもない。自己が満たされているがゆえに公共への忠実を尽くす魂を持つ者のことだ。

ここまで、「紳士」は「僕」に、大学、仕事、日本、世界、お金などの考え方を説いてきたが、それらの知識をいくら持ったって、愛のない人間が使ったら、この世界で幸せにはなれない。すべては愛から始めなければならないのだ。他者に対する優しいまなざしを持って、この世界を、そして人生をより豊かで幸せなものにすることこそ、成功したと言えるのではないだろうか。私たちは、世界に貢献し続け、成果を上げることが大事なのだ。


本書は、私に、今後生きるために必要なことをたくさん教えてくれた。この先の未来の想像がつかず、不安だらけな就活生の私にとって、10年後の未来に自信を持って進むための道筋を示してくれた気がする。そして、成功するためのプロセスを教えてくれ、自己啓発させてくれた本書は、やっぱり繰り返し読んで忘れないようにしていきたいと思える一冊だった。






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