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子どもに影響大?社会科見学
社会科見学で腕が上がる!?
「ウチの小学校、社会科見学は茶揉み体験だったよ。1年から6年まで全校生徒がお茶農家に行って、茶揉み体験するんだよね。毎年行ってたから、茶揉み得意だよ」
先日、博物館で稲の生育や田植えに関する展示物を見ていたら、後ろにいた20代と思しき女性の会話が聞こえてきた。静岡出身だというその女性の話では、どの学年もクラスに必ずお茶農家の子が2~3人はいるのだそうで、全校生徒が分散してどこかの茶農家に行き、茶揉みを体験するのだとか。思わず話に交わり根掘り葉掘り体験談を聞きたくなるほど、興味深い内容だった。
場所変更!? ジュースが飲めずにショック!
筆者の社会科見学はというと、小学校4年生の時の自動車工場を見学。東京の郊外にあった大きな工場内の生産ラインを間近に見て回り、お土産に三角定規セットをもらって帰ってきた。前年度までは飲料メーカーで、試飲とキーホルダーをもらえるとあって、クラスのほぼ全員がそこに行けることを楽しみにしていた。だから、筆者の代から自動車工場に変更になったと聞いて大ショック。クラス全員が「えーっ」という声をあげたのは、いい思い出だ。(楽しみにしていたジュースが飲めなくなったというのが、いかにも小学生らしい理由)
小学校5年生か6年生の時には国会議事堂の見学。赤いふかふかのじゅうたんを歩き、国会で実際に議員が座る場所などを見学させてもらった。議員の名前の札が置かれている作り付けの机が意外に狭く椅子も窮屈に並んでいる印象で、子どもながらに「狭っ!」と驚いた記憶がある。国会内を見て回る経験などそうないので(予約すれば見学できるとはいえ、個人的にさほど行きたいとは思わない)、子どもの頃に見学できたのは良い思い出だ。
いつ、どこへ行く?
社会科見学はいつ、どんなところへ行かれているのだろうか。調べてみると、学校や地域によって差があるようだ。Yahoo Japanの知恵袋に同様の質問があり、ベストアンサーに選ばれていた方の答えは、
1年生:パン工場、郵便局
2年生:ちくわ工場、消防署
3年生:お菓子工場、県庁
4年生:乳製品工場、上下水場、ごみ処理施設
5年生:新聞社、自動車工場、電子機器工場、物流センター、プラネタリウム
6年生:京都修学旅行、発掘現場、介護施設
修学旅行は別としても、なんと興味深いところへ行かれている事か。しかも小学1年生から6年生まで、毎年様々なところへ行かれている。1年に2箇所どころか一番多い時で4か所も行かれているとは羨ましい。これが修学旅行のスケジュールに組み込まれていたというのではなく、遠足とも別で、社会科見学として単独で行われたのであれば、なんと恵まれた学校であろうか。こんな学校に通ってみたかった。
社会科見学はいつから始まったの?
ところで、社会科見学はいつ頃からどんな目的で始まったのだろうか。調べてみたが、その始まりの時期については良く判らなかった。戦後の混乱が収まった頃からあったのか、あるいは戦前にもあったものなのかは不明だが、人に聞いたところでは昭和30年代にはすでにあったようなので、始まってからそれなりの年数が経っているといえるだろう。
その目的はというと、
「見聞を広めたり、経験を深めるため、歴史的な遺構や先端的な産業施設などを訪ね、訪問先のようすを見学したり、さまざまな体験などをすること。一般的には、児童・生徒の立場では知ることのむずかしい社会の仕組みや仕事の現場を学ぶため、課外活動などとして行われるものである。」(日本大百科全書より)
とある。机にかじりついて勉強しているだけでは、子供にとって実際の社会を想像するなど不可能に近い。何気なく見学した場所や機会が、将来の進路を決めるにあたり少なからず影響を与える事もあるだろう。
心のどこかに引っかかる体験
筆者の場合、社会科見学ではないのだが、小学2年の遠足の帰りに付属の大学へ寄った事がある。キャンパス内を見学した後で、職員の方に大学とはどんなところかを熱く語って頂いた。「大学は自分の学びたいことを自由に、思い切り学べるところです。好きなことだけをトコトン学べるところなんですよ」と語ってくれたあの時の話と、広く明るいキャンパス、膨大な量の本や資料のある図書館に感激していなければ、経済的な理由から大学進学は簡単に諦めていたかもしれない。
先の百科事典には「むずかしい社会の仕組みや仕事の現場を学ぶため」とあるが、それより何より子ども心に「へぇ」や「わぁ」という感激や感動、否たとえそれが一見無感動に見えるかのような興味のなさそうな言動だっとしても、心のどこかに何かが引っかかっているかもしれない。そういう意味で、学外に学びに行く機会というのはとても貴重だったと改めて思い出した。
皆さんは子どもの頃、どんな社会科見学を体験しましたか?(それにしても、楽しそうに話していた茶揉み体験、いつかやってみたい!)
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