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記憶の閨

世界の何処かで
その本は開かれている
公園のベンチで
薄闇の地下室で

あるいは誰の手にも
触れられずひっそりと
闇のテーブルに
置かれている

その頁が開かれる時
青白い指先と指先は
触れ合う

時空を越えて
元々一つだった記憶の閨に
仄かに灯る明かりの下で

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