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幼馴染

疎遠になった時期もあるが、今でも繋がってる幼馴染が二人いる。宮とジョッピーだ。(ニックネーム) 
 特に宮とは、家も近く、中学生までは、毎日のようにテレビゲームや缶蹴りなど屋内外で遊んだ。
宮はガキ大将っぽい面があり、どSの言動があった。
 中学二年のときに宮の家で三人でゲームしていて、もう一人の友達と俺がパワプロで対戦していた時に、ふと頭の上に何かが落ちてきた。触ってみると宮が噛んでいたガムだった。髪に絡んでいて手で取ることは出来ず、絡む髪の所をガッツリとハサミで切った。ブラジリアンワックス並みにガムにめっちゃ髪がくっ付いてるのを見て、三人で爆笑した。何でそんなことしたん、と聞くと面白そうやったからと。どSや。

一方、ジョッピーは、賢明で、面白くてイケメンで、生徒会長をするなど、皆んなからモテてた。

三人でいつも一緒にいたけど、寂しい思いをした出来事がある。
 小学校六年のとき、学校祭の演劇の役を放課後に学年一斉で決めることになり、宮とジョッピーと「どれにする?楽な役なやつにしようぜ」と話し合っていたのに、全体を仕切ってる先生から、宮とジョッピーが学年の皆の前で声を掛けられ、「お前ら主役やるよな?」と促されていた。主役ABに抜擢された二人は照れながら台本をもらっていた。
俺は人前が苦手なので、農民の一人という地味中の地味の役にした。台本をもらい、農民たちが集まって軽く挨拶して一人でそそくさと帰った。

自己嫌悪、悔しさ、など言葉に出来ない感情が巡っていたと思う。
あの日の帰り道の見上げた空は高かったなぁ。

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